「鷲羽さん、俺……」
「
真剣な
「天地殿が過去へ行かなければ、母上は助からなかった。たとえ、天地殿を助けたせいで母上が早く
「でも、俺が過去へ行ったのは、ついこの間のことじゃないか!」
鷲羽の言葉の
慌てずに鷲羽は続けた。
「そういうこと。天地殿、時間っていうのは、いつもどの時代にも安定しているものじゃないんだよ。
人は、過去は定められたものだと思いがちだけど、未来が流動的であるように、過去もまた、日々、変化するものなんだ。
つまり、こうしているうちにも、私たちのいるこの時代も、過去の
だから、もし、母上が若くして亡くなったのがあの戦いのせいだとしても、それは、ひとつのきっかけに過ぎないんだし、あるいは、この先には過去が変動して、母上はあの戦いのせいで死んだのではなくなるかもしれない」
「鷲羽さん!」
突然、天地が大きな声を上げた。
「それって、もしかしたら、過去のありようによっては、今、この時代に母さんが生きてる可能性もあるってことですか?」
「へ?」
いきなりな話の展開に、さすがの天才科学者、鷲羽ちゃんも
「まあ、そういうことも絶対ないとは言えないわね」
「そうか、そうなんだ! やったー!! ようし、過去を変えるぞー!!」
「ちょっと待ちなさい! 過去を変えるってそんな簡単なことじゃないのよ。今回の件だって、私が
聞こえている
「……ったく。男って、みんなマザコンなんだから」
いつの間にか、鷲羽の後ろに立っていた
「この広い空の下には、阿知花が元気に生きている……そんな世界も、あるのかもしれんなあ」
さわさわと
遠くの山々が、少し
定刻通りの列車が、その
柾木家はと見れば、妙に明るく
勝仁が、信幸が、天地がこの
そして、その三人を