あとがき


中野なかのキッドナップ・カンパニー』お買い上げありがとうございます。森田陽一もりたよういちです。この本から読み始めた方も、以前の本から読んで下さっている方も、よろしくお願いいたします。


 この話は(ある意味)人は自分の本当の欲望から目をらしている、ということが軸になってます。

 事実、よくある話だと思います。

 最近の自分の経験で言うと、カツカレーを食べた翌日に、また、カツカレーを食べたくなって、すげー食べたかったんですが、二日連続でカツカレーはダメだと思って、結局、別のものを食べたということがありました。

 世間せけん的にも『連続で同じものを食べてはいけない』という風潮はあると思います。本来は飽きるから連続で同じものを食べないという理由のはずが、その前提である、『飽きた』がすっとばされて、ただ二日連続で食べてはいけないというルールに変質してしまっているみたいな。人間、経済学のモデルみたいにミカンとリンゴを食べる方が、ミカン二つを食べるよりハッピーってわけでもないですし。

 そのほかにも、自分の中には、炭酸飲料は一日二本は飲んではいけないとか、ケーキは一度に一個までとか、なんとなく守っている、誰が決めたのか分からないルールがあります。(ここら辺の例は具体的過ぎて、自分以外の人にはほとんど当てはまらない気もしますが……)

 かと言って、毎日カツカレーを食って、一日二本炭酸飲料を飲んで、ケーキを一度に二個食ってたら、ぶくぶく太っていくわけで。

 一見よく分からない自分に対する足枷あしかせにも、意味はあるんだと思います。

 なので、なんかおかしいな、と、思いながらも、色々と折り合いをつけるのは実はそんなに悪くはないんでしょう。でも、たまには何も考えないで実行している普段の行動を振り返るのも悪くないかも、という感じの話でした。……違うかも。


 イラストレーターのしらび様、素敵なイラストありがとうございました! ピザ食べているしずくがすごく可愛かったです!

 担当編集の佐藤様、変更や書き直しが多い中、お付き合い頂きありがとうございました!


 二巻も読んで頂けたら、非常に光栄です!

 では、失礼いたします。