2069年1月29日 放映】
──────── アニメーション映像が流れる ────────
小惑星に浮かぶ人面──星の脈動〔コスモフィリア〕の一つを動力源とする。
それは量子コンピューターと同化した人間だった。
黄金に染められた宇宙空間で〔人面惑星〕と
その人面惑星は、狂気のマッドサイエンティスト【ベン・ヴァンヴァム博士】の成れの果てだった。エルフィーナの胸元と、サングラス型の仮面にはヒビが入っていた。
「無事か……エルフィーナ」
『ノープロブレム、バザット大尉。少し前髪が乱れただけです』
コックピットのエイルンは涙を流す。エイルンとエルフィーナは、幼馴染が命を捨ててくれたから、この場に来られていた。
罪も無い人々が無為に殺される未来──それを阻止するためにエイルンは、ドクターツルギから【エルフィーナ・ルインレーゼ】を託される。
《助けてきなさい。泣いている
『
』
人面惑星が間延びした口調で言う。エイルンとエルフィーナがその言葉に止まった。
『あの女も気付いていたはずぅ。この姿こそが人の到達点。人の最後の進化の形……しかし、人であることに固執し、〔恋愛感情〕などという脳のバグで、正しき選択をできなかった。それがあの女の限界ぃ……しかも最後に作り出したのは、今や過去の遺物でしかない、たかだが【シュプリームドール】一機だけぇ。それを、何の取り柄もないただの小僧に渡す。なんと愚かぁ──っ!』
「たかが……シュプリームドール、だと?」
エイルンの
『すでにオリジナルフレームなど必要無いぃ。あの王が持つ
「何と言った貴様ぁああああああああああああああああ!」──エイルンが
エルフィーナの
「彼女がこの機体にルインレーゼの名を冠した意味! それを分からない
《ねぇエイルン。ルインレーゼ伝説ってさ。素敵だと思わない》
「どうして……どうして俺はアイツの気持ちに
エイルンは片手で顔を覆う。大粒の涙を
《すごいじゃん。七回死んで生まれ変わっても、好きな男と結ばれるなんて。女神のくせにイイ根性してるわ……それにまぁ、ただの羊飼いに恋をしたっていうのも、他人な気がしないんだよね。なんていうか……目が追っちゃうの、分かる──》
「俺は自分が大嫌いだ! 弱くて泣き虫で! いつだって上手にできない! 一番大事な気持ちにも目を背け続けてきた臆病者だ! それでも、それでも涙を止めたいと思ったんだ。アイツが本当に
フラッシュバックする原風景──公園の砂場でボロボロになった人形を抱える、一人の女の子。それは泣いて喜ぶ、幼少時のツルギだった。
《アンタって羊みたい……臆病なくせに、いつだって真っ先に自分のことを捨てられる》
「傷ついているのは慣れてる! でもっ、でもぉ……お前にだけは傷ついて欲しくながっだ。そして……
エイルンは顔を伏せ、涙を
『理解不能
こんなバカなガキに
『口を閉じろ下郎。本機の
人面惑星にエルフィーナが
『
エルフィーナが首元のブローチを
『お母様は素敵な恋をしていたのですね……貴方を乗せる事、私は心から幸せに思います』
エイルンにまた涙が込み上げる。しかし、それを我慢して「ありがとう」と言った。
やがてエイルンは、
「俺の
『この身が朽ち果てる、その時まで……貴方様の進む道に、私も在りましょう』
エルフィーナが仮面を投げ捨てる。そして、
長い髪が流れるように舞い踊る。二人の
「このクソ野郎をぶちのめす!
『この
今、一人と一機の声が重ねられる。
紅の勇者と真紅の