KAI-YOU Premium ~2 minutes 星街すいせい 私自身としては、結局バーチャルとかリアルとかって、アーティストであるか否かに関係ないと思ってるんです。だからもっと、VTuberやVシンガーという存在が、世の中で当たり前のものになるよう頑張りたいです。 ──「VTuberをサブカルチャーからポップカルチャーにしたい」という思いは様々な媒体でおっしゃられていますが、それほど意識されていることなんですね。 星街すいせい VTuberカルチャーを、単なるオタク文化として終わらせてしまうのはもったいないと思うんですよね。近未来SFが好きなんですけど、あんな風にアバターを当たり前に使う社会になった方が面白いし。 花譜 私も、Vシンガーという選択肢があったからこそ、地方に住んだまま学校に通いながらでも音楽活動できたんです。そういうふうに、バーチャルという形があるからこそ、もっとできることが増えたらいいなって思います。 花譜 みんなどこでどういう風に生きるかをもっと自由に選べるようになって、「今日はその姿なんだね」とか言い合えるようになったらめっちゃ面白いなって。 星街すいせい 後はそれこそ、最近はありがたいことに色んなTV局がVTuberやVシンガーに注目してくれて、TVに出演する機会が増えてきたんですけど、「VTuber/Vシンガー特集」みたいな形が多いんです。 もちろん取り上げていただくことは嬉しいんですけど、結局「またVTuber/Vシンガーのくくりから出られないのか……」と思ってしまっている部分もあって。 バーチャルとかリアルとか関係ないアーティストのひとりとして、他のアーティストたちと混ざって何かやりたいな、とは思っています。 (※)取材後、星街すいせいさんは、7月1日(土)放送の大型音楽特番「THE MUSIC DAY 2023」(日本テレビ系)に出演し、「Stellar Stellar」を披露することが発表された。 "THE MUSIC DAY 2023" 7月1日(土) 15:00から8時間生放送! 【星街すいせい】さんからコメントが到着💨#THEMUSICDAY#星街すいせい@suisei_hosimati pic.twitter.com/bLIdTjctbR — THE MUSIC DAY2023 7月1日放送 (@musicday_ntv) June 25, 2023 武道館を夢見る星街すいせい、武道館でライブした花譜 ──先ほど「バーチャルとかリアルとかって、アーティストであるか否かに関係ない」というお話もありましたが、逆に「VTuber/Vシンガーの音楽」だからこその魅力や可能性を感じている部分を教えてください。 星街すいせい えぇ〜なんだろうな〜……結局「VTuber/Vシンガーの音楽」って、歌っている人がリアルなのかバーチャルなのかという違いがあるだけで、音楽そのものはそんなにリアルのアーティストの曲と変わらないと思うんです。ただ、バーチャルな存在にしかない文脈性はあって。 この前、私がMCをしているラジオ『ぶいあーる!~VTuberの音楽Radio~』(NHK・FM)でにじさんじの緑仙くんが言っていたんですけど、例えばVOCALOID(ボーカロイド)の初音ミクには“マスター”がいるじゃないですか。 その上で「あなた(=マスター)がいるから歌えるんだよ」ってスタンスだし、それをテーマにした楽曲も多いですよね。 同じように、VTuberにも「私は2次元の存在で、あなたは3次元にいて次元が違う」「画面越しでしか会えない」っていう文脈がある。それを活かした音楽がつくれるっていうのは強みのひとつなのかもしれません。 花譜 うん、私もそう思う。 星街すいせい でも、やっぱりサウンド面だけでは差は付きづらいので、他にどこで違いが出せるかといったら……ライブですかね?