K-ON! (Japanese) > 08. 新歓!

憂: こんにちは、平沢憂です。高校受験も終わり、春、私はお姉ちゃんの学校に…
唯: 憂。
憂: 何でお姉ちゃんがそんなに緊張してるの?
唯: だって…
憂: あったよ。合格。
唯: ホント?
憂: うん。お…お姉ちゃん苦しい。
唯: よくやった、よくやったよ。ありがとうございます、いや~、ありがとうございます。どうも。よかったね。憂が合格できたのも、何を隠そうここにいる皆様のおかげ。
紬: 合格みたいね。
澪: 唯のほうがうれしそうだな。
律: 親バカ? いや、姉バカか?
憂: なんか、ホンワリ幸せな春です。
紬: おめでとう、憂ちゃん。
律: やったな。
憂: 皆さん、ありがとうございます。
梓: あった。

OP

また一緒ね/赤井先生が担任か/よし子ちゃんと同じクラスになったことないな
唯: ええと…あった2年2組か。
律: 私もだ。
紬: ホント? 私も2組。
唯: えッ! じゃあ、もしかして澪ちゃんも?
澪: 1組。なッ、何その目は。
律: 寂しくなったらいつでも遊びに来ていいんだよ。
澪: 私は小学生か。フン、律こそ私と離れて大丈夫か? もう宿題見せてやれないぞ。
律: へへ~ん、平気だよ。こっちにはムギがいるもんね~。
憂: あッ、皆さん。おはようございます。
律: 似合ってる、似合ってる。
紬: 初々しいわね。
憂: そ、そうかな…。お姉ちゃん、襟。
唯: えッ?
憂: クリーニングのタグ、つきっぱなし。
唯: ああ、ホントだ。
憂: それに、ここんとこ寝グセってるよ。
唯: 時間がなかったんだよ。
憂: 明日からもうちょっと早く起きようね。
唯: うん。
律: お前ら姉と妹交代したほうがいいんじゃないか?
憂: じゃあ、また。
律: 私らも行くか。

唯: あれ、2組って2階だっけ?
紬: ええ。
律: いかにも上級生って感じだよな。じゃあな、1階2年1組の秋山さん。
澪: うるさい!
紬: 休み時間にまた。
唯: 2階のどの辺かな。
澪: 寂しい・・・

また一緒だね。/一緒、一緒だあ。/現国の先生、どのクラスの担任になるのかなあ。/よかったね、同じクラスになれて。/うん、よかった。/
澪: 誰も知っている子がいない。
和: 澪! よかった。唯とクラス離れちゃって、知っている人がいるか心配だったの。これから1年間よろし…
澪: よろしく!

バスケしませんか~/茶道部楽しいですよ~/オカルト研よろしく~/卓球に興味ありますか~
唯: わあ~、もう人でいっぱいだ。
紬: やっぱり大きい部は手際が違うわね。
律: 軽音部だからって甘くみんなよ~。澪、チラシは?
澪: い、一応作ってきたけど。
律: うん…なんか普通。
澪: ガーン!
律: ズバリ、売りがない。
紬: でも軽音部の売りって?
律: そうだな。例えばお茶とお菓子はおかわり自由、食っちゃ寝食っちゃ寝の軽音部。
唯: あッ、それ、いいかも。
澪: よくない。
律: じゃ~、ほかに何かあるか? このままじゃインパクトがないぞ。
さわ子: なければつけるまでよ。

澪: 軽音部で~す・・・
紬: 明日新歓ライブがありま~す。ぜひ来てくださいニャ~。
律: 興味のある人は放課後音楽準備室にどうぞ~、ワンワン。
唯: おいしいお菓子もいっぱいあるよ~、コケ~。ねえねえ、澪ちゃん。
澪: な、何!?
唯: これって逆効果なんじゃ。
澪: 私も今思ってた。
憂: へえ~、そうなんだ。
: そう。だからどの部がいいかな~って。
憂: 迷っちゃうよね。
唯: 憂~!
憂: お姉ちゃ…、うわーッ!
唯: 憂…
梓: あれ何?
: さあ?
澪: 軽音部です。興味があったら放課後、3階の音楽準備室にぜひ。
梓: ははあ…。何これ。
澪: いきなり走ったらダメだろ。
唯: ごめんなさい。
律: ていうか、これ暑すぎ。
紬: そう? バイトみたいで楽しいけど。
唯: ムギちゃん、バイト好きだね~
: 梓、行くよ。
梓: あ、うん。

唯: つらいばかりで、あんまり受け取ってもらえなかったね。
律: 明日のライブで取り返すしかない。
紬: そうね。
さわ子: あの~、この服も作ってみたんだけど。
律: さあ、午後の授業始まるぞ。

憂: 軽音部に?
純: うん。なんかかっこいいイメージあるでしょ。行ってみない?
: 私はいいや。じゃあ。
純: どうしたんだろ。憂は行くよね?
憂: 私はいいけど。
純: じゃあ、行こう。
: 梓、ジャズ研2階の部室で説明会だって。早く行こう。
梓: あッ、うん。

憂: あった。すみませ~ん。
唯: いらっしゃいませ。
憂: お姉ちゃん。
律: あ、憂ちゃん。
紬: もしかして軽音部に?
憂: 律さんに紬さんまで。
澪: 助けて~!
さわ子: ちょっと通るよ。
律: さあ、入って入って。歓迎するよ~
憂: いや、あの…その前に今のは?

: え~と、確かオカルト研の隣の隣。
澪: いやあああーー!
梓: この上って。
: 確か音楽室だったと思うけど。
梓: 音楽室。

唯: クリスマス以来、さわちゃん先生、みんなに服着せるのクセになっちゃったみたいでさ。
憂: そうなんだ。あッ、えっと私のお姉ちゃんで唯です。
唯: 平沢唯です。ちょっと待っててね。今お茶持ってくるからこれ持ってけばいいんだよね。
紬: 熱いから気をつけてね。
唯: 熱ッ!
紬: 大丈夫?
憂: お姉ちゃん? お姉ちゃんは座ってて。あとは私がやるから。
唯: そッ、そう?
律: 唯…

憂: この人が律さん。
律: どうも~。部長の田井中律です。
和: ちょっと、律?
律: はあ。。
純: かっこいい人だね。
和: 講堂の使用申請書また出してないでしょ? 明日ライブできなくなっちゃうわよ。
律: そうだった…
和: まったく何度言えばわかるの?
律: ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…

憂: この人が琴吹紬さん。
紬: 初めまして。
純: どうもです。
紬: 騒がしくてごめんね。。
律: わッ、待て待て。
純: 優しそうな人だね。
和: 大体その格好は何よ。
律: あたしに言うな。
紬: りっちゃんたら・・・
憂: そして最後が…あれ?
純: あの人?
憂: うん、秋山澪さん。とっても恥ずかしがり屋さんなの。
律: なんだ澪、そんな所にいないで早く入ってこいよ。
澪: イヤ。笑うもん。
憂: 笑いませんよ、似合ってますし。
澪: えッ、ホント?
憂純: かわいい~。
純: あの…この人は?
憂: さわ子先生。軽音部の顧問。
さわ子: あなた達。
憂純: はい。
さわ子: 着てみな~い?
憂純: 結構です。

ジャズ研: じゃあ、よろしくね。
2: ありがとうございました。
: どうだった?
梓: うん…、本物のジャズっていうのとは少し違ったかな。
: そっか。どうしたの?
梓: そういえば…

純: わあ、かっこいいかも!
憂: やっと軽音部っぽくなってきた。
唯: 澪ちゃん、ストラップが肩に。
澪: うん、私も。
律: 裾が邪魔。
紬: 袖が…あ、大丈夫か。
律: あー! もうやりづらい!
澪: 誰だ! メイド服なんて言ったの。

紬: 結局ジャージになりました。
律: お~い、いくぞ。
唯: あいよ~。
律: とう! 次、ムギだぞ。
紬: はい。
澪: 何してんだ。
律: じゃ~、始めるぞ。
唯: うん
純: わッ、かっこいい!
憂: かっこいいけど、ジャージ。

: ホントに行くの? あの着ぐるみの人達でしょ?
梓: ちょっとのぞくだけ。ジャージ?
: あれ、平沢さんじゃない? 同じクラスの。なんか困ってるっぽいね。
梓: マジメにやってる部じゃないのかな。

唯: なんか、ちゃんと演奏見せてあげられなくってごめんね。
澪: いつもはマジメにやってるから。
唯: そうかな~
澪: そうだろ!
紬: とにかく明日ライブで4曲やるから聞きに来て。
律: ぜひ清き一票を。
純: はあ…
憂: じゃあ、そろそろ行こっか。お姉ちゃん、先に帰ってるね。
唯: ほいほ~い。

憂: ど、どうだった?
純: えッ? ああ…。うん、いろいろすごかった。
憂: そっか。
純: あッ、ケーキはすごくおいしかった。
憂: そ、そうだね。あ、あのね…
純: ごめん、ちょっとトイレ行ってくる。先行ってて。じゃあ。
憂: こりゃ望み薄かな。

唯: どうだった? どうだった?
憂: う、うん…すごかったって。
唯: でしょ~。明日も来てくれるよね?
憂: うん…たぶん。
唯: 楽しいよ~、軽音部。
憂: うん。お姉ちゃん。
唯: はあ?
憂: 軽音部の一番いいところってどこ?
唯: えッ? う~ん、そうだな・・・、楽しいところかな、やっぱり。
憂: 楽しいって?
唯: 楽しいは楽しいだよ。あッ、憂も入らない? 目指すは武道館。
憂: 考えとくね。確かにお姉ちゃん、軽音部に入ってから生き生きしてるもんな。ちょっと前までは…

唯: 憂~、アイス。
憂: ごはん食べてから。
唯: アイス~

憂: それが今は一生懸命になってる。
唯: 憂。
憂: 何?
唯: アイス食べたい。
憂: ごはん食べてから。変わってないところもあるけど。

澪: うわッ…、人でいっぱい。
律: そりゃ、新入生歓迎会だからな。
紬: いつもどおりやればいいだけ。
澪: で、で、でも…
律: 結局緊張するんだな。
唯: りっちゃん! そこで100円拾った。
律: お前はもっと緊張しろ。
「ふわふわタイム」「カレーのちライス」「私の恋はホッチキス」「ふでペンボールペン」、相変わらず澪のセンスは独特だよな。
澪: そう?
唯: ねえねえ、ボーカル全部私でいいの?
律: そういや決めてなかったな。そうだな、せっかく2人いるんだし、澪も1曲ぐらいやったほうがいいんじゃないか?
澪: えッ!?
律: ほら、ハイタッチ。
澪: イヤだ。絶対イヤ。
紬: 澪ちゃん。
律: でも前のライブで評判よかったし。
澪: ヤダ!
律: あんなアクシデントはもう起こらないって。
澪: ヤダ!
紬: でも…
澪: ヤダ!
唯: 澪ちゃ…
澪: ヤダ!
唯: ラーメンだけじゃ?
澪: ヤダ
紬: ギョウザもつかなきゃ?
澪: ヤダ
律: すごい拒否反応だな、おい。
さわ子: しょうがないわね。全部唯ちゃんでいいんじゃない?
進行: 次は軽音楽部によるクラブ紹介と演奏です。
律: 出番だ。
さわ子: 頑張ってね。最後にみんなに一つだけ言っておくことがあるわ。
律: さわちゃん。
さわ子: 制服も意外といい!
律: 早く舞台袖に下がってください。

憂: えッ、決めちゃったの?
純: うん。ジャズ研究会にすごいかっこいい先輩がいて…。ごめんね。
憂: そッ、そっか。しょうがないよ。どこに入るかは自由なんだし。
純: じゃあ。
憂: あッ、あの…

憂: ごめんね、つきあわせちゃって。うわ~、結構いっぱいだ。お姉ちゃん、ボーカルなんだ。
唯: どうも…うわッ…軽音部です。えと、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私、最初軽音部って聞いて、軽~い音楽だと思ってたんですよ。
律: 唯のMCは安心して聞いていられるな。
唯: それでカスタネットができればな~なんて軽い気持ちで入部しました。なので皆さんもそんな感じで気軽に入部してください。あ、でも、カスタネットは実は難しいってさわちゃん先生が言ってました。では、次の曲。
律: まったく。
唯: あッ、さわちゃんっていうのは音楽の先生のあだ名…
律: コミックバンドか!
唯: ごめんごめん。じゃあ次の曲「私の恋はホッチキス」
澪: 出だしのリフ難しいのに完ぺきになってる…ていうか、唯、歌!
唯: 歌詞忘れた…! 澪ちゃん。
澪: 早く歌え。

紬: あの…皆さん、そんな目で見てたら来るものも来ないんじゃ。
唯: だって、せっかくライブ盛り上がったのに。
律: 1人も来ないなんてあり得ない。
唯: あッ、でももしかして、私が失敗したから?
澪: やっぱり部員が少ないのがいけないのかな。
紬: お茶入りましたよ。
律: こうなったら憂ちゃんを捕まえてくるしかないか。
澪: 虫じゃないんだぞ。
梓: あの…
唯: はい?
梓: 入部希望なんですけど。
唯: えッ、今何と?
梓: 入部希望。
律: 確保~!

憂: よかったね、お姉ちゃん。


【予告】
梓: あの、これ何ですか?
さわ子: 何って猫耳だけど?
梓: いや、それはわかるんですけど、えっとこれをどうすれば? もしかして私の自主性が試されてるのかな。
唯: はい次、梓ちゃんの番。
梓: えっと、1年2組の中野梓といいます。これからよろしくお願いします。

なんでなんだろ
気になる夜キミへのこの思い
便せんにね書いてみるよ
もしかして気まぐれかもしれない
それなのに枚数だけ増えてゆくよ
好きの確率わり出す計算式
あればいいのに
キラキラひかる願い事も
グチャグチャへたる悩み事も
そーだホッチキスでとじちゃおー
はじまりだけは軽いノリで
しらないうちにあつくなって
もう針がなんだか通らない
ララ☆また明日