The Squid Girl (Japanese) > 10b. 好かれなイカ?

早苗(私、長月早苗。ちょっと引っ込み思案で恥ずかしがり屋の女子高生。だけど親友の栄子からは天然だって言われちゃうの。こんな私だけど)「あ・・・」(今、好きな人がいます! やっ! 恥ずかしい!)「イカちゃーん! ぐわっ! ・・・ふんっ。イカちゃーん! ああっ! ぐう! わあーっ! イカちゃー・・・あっ! ぐっ! 何すんのよ!」

栄子「はあ・・・、早苗、もうイカ娘を追いかけるのをやめろ」

早苗「え!? 何よ、それ。イカちゃんは栄子のものになってしまったってこと? いつの間に・・・? 許さない! 許さないわよ!」

栄子「何でそうなる! お前のためを思って言ってるんだよ。別にイカ娘に近づくなと言ってるわけじゃない」

早苗「え?」

栄子「お前、いま自分がイカ娘にどう思われてるかはわかるよな?」

早苗「ええー? それはもちろん、イカちゃんと私は通じ合っているもの」


(早苗「うふふふふ、うふ」

イカ娘「かっかっかっか!」)


栄子「たぶん・・・、いや、間違いなくウザいと思われているぞ」

早苗「何で!?」

栄子「いや、わかるだろ。何でって言うほうが何でだよ」

早苗「知らなかった・・・」

栄子「私は親友として、早苗がイカ娘に邪険にされている姿をもう見たくないんだよ。そこで、イカ娘断ちだ!」

早苗(イカちゃん断ち!?)


イカ娘「いらっ・・・うえっ! 早苗・・・」

早苗「おはよう、イカちゃん!」

イカ娘「え? う、うーん・・・」


栄子「まずはそのテンションを落とせ」

早苗「え? 私、高い?」

栄子「自覚がないなら重症だ。猫や犬は、テンションが高くて動きの予想がつかない子供を嫌うだろ? それとおんなじことなんだよ」


早苗(コミュニケーションはあくまでさり気なく)


イカ娘「ああ、朝ごはん足りてなかったでゲソ」

早苗「エビ要る? まだ手をつけてないから」(そして気遣いもさり気なく)

イカ娘「あ、ありがとうでゲソ・・・」


早苗「今日はいい天気ね」(パーソナル・スペースは1メートルを厳守!)


イカ娘「もっと(xxx)ゲソよ」

たける「わかったよ、イカ姉ちゃん」

イカ娘「(xxx)ゲソ」

たける「おう!」

早苗(撮影禁止・・・!)「うらあっ!!」


早苗「駄目、こんなものじゃ満足できない・・・」


早苗(イカちゃん・・・)


早苗「あっ、イカ・・・。あ・・・」


早苗「どうしたの、イカちゃ・・・」


ミニイカ群「ゲショ、ゲショ、ゲショ、ゲショ・・・」

ミニイカ「ゲショゲショゲショ」


早苗(さよなら、イカちゃん・・・。さよなら、私の恋・・・)


早苗「おはよう」

イカ娘「お、おはようでゲソ。早苗から毒気が抜けているでゲソ」

栄子「いいぞ、早苗!」


イカ娘「早苗、おはようでゲソ」

早苗「おはよう、イカちゃん。あ・・・」(イカちゃんが、イカちゃんのほうから私に、イカちゃんの手で、イカちゃんに挨拶!)

栄子「やったじゃん、早苗。もう普通に接してもらえるな」

早苗「え? うん・・・」(イカちゃんに嫌われなくなって、うれしいはずなのに、何かしら、この物足りない感じ・・・)


栄子「何してんだよ! せっかく苦労してイカ娘の警戒心を解いたのに。もう一度信用を取り戻すのは難しいぞ。ああ? 手に負えないよ」

早苗「あああ・・・、幸せ」