Haruhi(Japanese)>25. 朝比奈ミクルの冒険 Episode00
キョン:
彼女の名は、朝比奈ミクル。
ごく普通の健気で可愛らしい少女のようでいて、
実は、未来から来た戦うウェトレスである。
なぜ未来から来たのがウェイトレスなのかは、些末な問題に過ぎない。
物語とは往々にして、開始と同時に問答無用の
奇怪な設定が突きつけられるものだ。
みくる:
お急ぎのところすみません。
今日、生きのいい白菜が大量入荷です。
今から1時間ぽっきりで、ひと玉半額サービスなのでーす。
キョン:
ところで、戦うウェイトレスと言っておきながら、
なぜ今唐突にバニーガールの衣装を着ているのか。
それは普段彼女が、
地元の商店街の客寄せ用呼子のバイトで、
糊口をしのいでいるからだ。
客A
あらあ、今日は、白菜が、安いのねえ。
客B
急いで買わなきゃねえ。
商店街の人
ミクルちゃん、今日も、精が出るねえ。
みくる:
はい!がんばってます!
キョン:
頑張りすぎのコスチュームで明るく返答するミクル。
その無垢な魅力で、白菜はたちまち売り切れとなった。
森村さん:
いつもすまないねえ。少ないけどこれ、とっといて。
みくる:
そんな、全然です。
私こそ、ごめんなさいです。
こんなこと位しかできなくて。
それじゃあ、次はお肉屋さんのところに行かないといけないので、
失礼しました。
あっ、失礼します。
キョン:
今や彼女は、この商店街には無くてはならないマスコットキャラとして、
地域住民に愛される存在であった。
がんばれミクル、
去年できた大型デパートに奪われた客を、商店街に取り戻すのだ。
地域の活性化と、個人店舗の命運は、
ひとえにミクルの双肩にかかっている。
ただし、本筋とは何の関係も無い。
さて、その本筋だが、彼女はもちろん戦うウェイトレスであり、
その目的とはすなわち、
一人の少年を陰ながら見守ることであった。
その少年の名は、古泉イツキ。
ごく普通の能天気な高校生のようだが、
実は超能力者である。
しかし、本人にはまだ、その自覚は無い。
どうやら何かをきっかけにして、
秘めたるスーパーインクレディブルパワーが覚醒する
ということらしい。
…なんだか、憧れの上級生に声をかけられなかった下級生のようにも見えるが、
とりあえず、イツキの無事な姿に、安堵してるのだとしておこう。
こうしてその後も、あられもない衣装でバイトを続けたミクルはやがて、
今のミクルに居住スペースを提供している文具店に戻ってきた。
鈴木さん:
ああ、お帰り。ミクルちゃん、お疲れかい。
みくる:
えっと、平気です。
今日はお客さんも多くて、大繁盛でした。
鈴木さん:
ああ、それは、いいことだなあ。
キョン:
今日の勤めは果たした。
ミクルはやっと、そのご無体な衣装を脱ぎ、
カジュアルな姿で床に就いた。
断じて言っておくが、着替えのシーンはこれ以上とってないので、
そうそう問い合わせても無駄である。
うそではない。
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彼女の名は、朝比奈ミクル。
ごく普通の健気で可愛らしい少女のようでいて、
実は、未来から来た戦うウェトレスである。
なぜ未来から来たのがウェイトレスなのかは、些末な問題に過ぎない。
物語とは往々にして、開始と同時に問答無用の
奇怪な設定が突きつけられるものだ。
みくる:
お急ぎのところすみません。
今日、生きのいい白菜が大量入荷です。
今から1時間ぽっきりで、ひと玉半額サービスなのでーす。
キョン:
ところで、戦うウェイトレスと言っておきながら、
なぜ今唐突にバニーガールの衣装を着ているのか。
それは普段彼女が、
地元の商店街の客寄せ用呼子のバイトで、
糊口をしのいでいるからだ。
客A
あらあ、今日は、白菜が、安いのねえ。
客B
急いで買わなきゃねえ。
商店街の人
ミクルちゃん、今日も、精が出るねえ。
みくる:
はい!がんばってます!
キョン:
頑張りすぎのコスチュームで明るく返答するミクル。
その無垢な魅力で、白菜はたちまち売り切れとなった。
森村さん:
いつもすまないねえ。少ないけどこれ、とっといて。
みくる:
そんな、全然です。
私こそ、ごめんなさいです。
こんなこと位しかできなくて。
それじゃあ、次はお肉屋さんのところに行かないといけないので、
失礼しました。
あっ、失礼します。
キョン:
今や彼女は、この商店街には無くてはならないマスコットキャラとして、
地域住民に愛される存在であった。
がんばれミクル、
去年できた大型デパートに奪われた客を、商店街に取り戻すのだ。
地域の活性化と、個人店舗の命運は、
ひとえにミクルの双肩にかかっている。
ただし、本筋とは何の関係も無い。
さて、その本筋だが、彼女はもちろん戦うウェイトレスであり、
その目的とはすなわち、
一人の少年を陰ながら見守ることであった。
その少年の名は、古泉イツキ。
ごく普通の能天気な高校生のようだが、
実は超能力者である。
しかし、本人にはまだ、その自覚は無い。
どうやら何かをきっかけにして、
秘めたるスーパーインクレディブルパワーが覚醒する
ということらしい。
…なんだか、憧れの上級生に声をかけられなかった下級生のようにも見えるが、
とりあえず、イツキの無事な姿に、安堵してるのだとしておこう。
こうしてその後も、あられもない衣装でバイトを続けたミクルはやがて、
今のミクルに居住スペースを提供している文具店に戻ってきた。
鈴木さん:
ああ、お帰り。ミクルちゃん、お疲れかい。
みくる:
えっと、平気です。
今日はお客さんも多くて、大繁盛でした。
鈴木さん:
ああ、それは、いいことだなあ。
キョン:
今日の勤めは果たした。
ミクルはやっと、そのご無体な衣装を脱ぎ、
カジュアルな姿で床に就いた。
断じて言っておくが、着替えのシーンはこれ以上とってないので、
そうそう問い合わせても無駄である。
うそではない。