The Squid Girl S2 (Japanese) > 2b. コスプレじゃなイカ!?

コスプレじゃなイカ?



男ーA「お冷!」
男ーB「チャーハン2つ!」
男ーC「ビール!」
男ーD「ラーメン!」

渚「はい!今行きます」

栄子「うちって女性客が少ないよね」

千鶴「いわれてみればそうね」

栄子「なんでだろう」

千鶴「かっこいい男の子でもいれば、きてくれるんじゃない」

栄子「そんなのどこにいるんだよ」

渚「ちょっとやめてください!」


女「ここ、ここ!イケメン店員がいるんだって」

渚「いらしゃいませ」

女ーA「アイスティーください」
女ーB「私はパフェおねがいします」

栄子「女の子に、モテモテだな」

千鶴「大成功ね、渚くん!」

渚「こんなかんじでいいですか?」

千鶴「ばっちりよ!」

栄子「どうみても、男にしかみえないや」

渚「う!そ、そうですか。
ええ、まあ、男装しなくてもときどき男に間違われますけど」

栄子「あ!いや、それだけ男装がさまになってるってことだよ」

渚「なら、よかったです」

栄子「むずかしいな、褒めるのって」

女「すみません!」

渚「はい、いまいきます!」


イカ娘「どんなにかっこつけても、渚は渚!
私が脅して、渚の地をさらけ出してやろじゃなイカ!」

渚「はい、ご注文をどうぞ」

イカ娘「渚よ!あんまり調子にのると、痛い目にあうでゲソよ」

渚「怖い!でも、だめ!いまの私はクールな渚くん。
男らしいリアクションをとらないと。
お嬢ちゃん、すまないけど、お兄さんは仕事中なんだ。
てんきもいいし、外で遊んでおいで」

イカ娘「私の侵略は遊びじゃないでゲソ!」

栄子「あ~あ、立場が逆転しちゃったよ」

渚「いらっしゃいませ」

千鶴「渚くん、これおねがい!」

渚「はい」

イカ娘「男装してる渚はなんか苦手でゲソ」

渚「男装ってべんりかも」


栄子「こうなると欲が出るよな」

千鶴「男性客も増やしたいわね」

南風の店長「よう!」

栄子「あ~、南風の」

南風の店長「だいぶはやってるみたいだな」

イカ娘「また貸し出されるのは、いやでゲソ」

南風の店長「そんなじゃねえよ。
また、うちの鮎美のめんどうを見てもらおうと思ってな」

栄子「鮎美?」

イカ娘「鮎美ってなまえだったでゲソか?」

南風の店長「素性を知られていないこのお店のほうが
積極的になれると思ってな」

栄子「それはいえてるな」

南風の店長「じゃ、そういうことで、頼むぞ」

栄子「って!丸投げしすぎだろう!」

千鶴「まあ、いいじゃない。鮎美ちゃんなら願ったり叶ったりだわ」

栄子「ま、そうだな。男どもが放っておくはずないもんな。問題は服か」

千鶴「インパクトのあるものじゃないと渚くんに負けるものね」


栄子「ばっちり似合ってるな!」

千鶴「映えるわねぇ!」

鮎美「恥ずかしいです」

栄子「その消極的なせいかくをカバーできるものがあればな」

千鶴「あ、これなんかどうかしら?護身用に買ったものなんだけど」

栄子「必要ないだろ、姉貴には」


磯崎「さいきんここじょせいきゃくが多いんだよな」

栄子「げ、磯崎!ナンパしにきたのか」

磯崎「いるいる、選り取り見取りだな」

鮎美「おかえりなさいませ、ごしゅじんさま」

磯崎「お、このこ。また会えたね。
バイト終わったら、おれとデートしない?
映画とかカラオケとか」

鮎美「やっぱり、こわい!でも、ここでひるんではだめ」

磯崎「じゃ、連絡先を」

鮎美「ごしゅじんさま、ご注文はおきまりですか?」

磯崎「#_#。。。 アイス。。。

コーヒー」

鮎美「畏まりました」

磯崎「なんであんなことに」


千鶴「積極的にしゃべってたじゃない」

鮎美「これのおかげです」

栄子「この調子でたのむよ」

千鶴「あ、いらっしゃいませ」

イカ娘「いらっしゃいまー」

鮎美「おかえりなさいませ、ごしゅじんさま」

男「は、はい」

イカ娘「いらっしゃいでー」

鮎美「一番おくの席へどうぞ」

鮎美「ビールおまたせしました」

男「あ、ありがとうございます」

鮎美「ほんとうだ、私お客さんとたいとうに話せてる」

男「すみません」

イカ娘「いまいくでゲソー」

鮎美「私が」

女「すみません」

イカ娘「あ、いま行くでゲソ」

渚「はい、なんでしょう?」

女「すみません、オレンジジュースください」

イカ娘「どうしてこんなことになったでゲソ?
渚はちっともこわがってくれないし、鮎美も自信をつけている。
このままでは、ふたりに私の拠点を侵略されるじゃなイカ」


イカ娘「私もなにかしたいでゲソ」

栄子「なに言ってんだ?おまえはイカのコスプレしてるだろう」

イカ娘「これはコスプレじゃないでゲソ!」

男「ごちそうさま」

栄子「お、ありがとうございました」

イカ娘「じぶんで考えるからいいでゲソ」


南風の店長「どうだ?うちの鮎美は?すこしはきゃくに慣れたか?」

栄子「ああ!ばっちりだよ」

鮎美「はい、畏まりました、ごしゅじんさま」

南風の店長「んんんー ばかやろう!
これじゃ偽イカ娘のかぶりものとかわらないだろうが!
鮎美!かえるぞ」

渚「私も同だ!イカの人にたいしてつよきでいられるのは、男装のおかげ。
にげてるだけで、本質的にはなにもかわってない」


イカ娘「なにかないでゲソかね。
お?これでゲソ!」


渚「お早うございます!」

栄子「あれ、渚ちゃん?」

渚「もう、男装はしません。そうきめたんです」

千鶴「いいのよ。私たちが無理言っておねがいしたんだから」

渚「すみません、女性客が来なくなりますね」

イカ女王「わたくしがいるでゲソ」

栄子「おまえ、なにしてるんだ?」

イカ女王「わたくしはイカザベス女王である。
わたくしがもっと客を増やしてみせるでゲソ!」

栄子「はあ?コスプレはもういいんだよ」

イカ女王「ものども、いくでゲソ」

奴隷「は!女王さま」

イカ女王「みなのしゅうよ、わたくしのためにあつまってくれて感謝するでゲソ。
なにぼーっとしてるでゲソ!
そこは”わあ”って言うところじゃなイカ?」

早苗とシンディーと三ばか「わあー!」

早苗「女王さま、なにかお言葉を」

イカ娘「着替えてくるでゲソ...」