K-ON! (Japanese) > 12. 軽音!
唯: ムギちゃんって、まゆ毛太いよね。
紬: ええ。実はこれ、たくあんなの。
唯: ウマイ!
紬: 何が?
唯: たくあん。
憂: 和尚? まだ熱下がってないんだね。
唯: あッ、そうか。私かぜを…、憂~ッ。
憂: はい、チーンして。
唯: ありがとう、憂。
憂: 学校には連絡しておくから。
唯: ごめんね。遅刻しちゃうよ、憂。
憂: うん。冷蔵庫にアイスとみかんゼリーあるから。
唯: 大盤ぶるまいだ~、ありがとう。
憂: 何かあったら携帯ね。
唯: うん。大丈夫だよ。
OP
梓: まだ熱下がらないんだ。
憂: うん、あの調子だと明日も多分…
梓: 残り4日か。
憂: 私が代わってあげられたらいいのにな。かぜうつしてもらって。
梓: うつすってどうやって?
憂: それは…口移しとか。
梓: 大胆な子…
律: たのもう!
澪: 下級生をビビらせるなッ。
澪: そうか。
律: まったく、こんなときにかぜひくなんて、たるんでる証拠だ。
澪: お前がうつしたんだろ。
律: えッ、あたし?
梓: そうですよ、時期的に考えても。
憂: あッ、でも多分こないだ…
さわ子: この中からステージ衣装選んで。
律: えッ、強制かよ。
澪: いつの間にこんな…
さわ子: どれでもいいわよ~、たとえばこのウエートレス。
紬: いらっしゃいませ~
澪: 絶対やだ!
紬: あははは。
澪: もっとやだ。
紬: えいっ。
澪: こッ、これはアリか…な。先生、なんだか楽しくなってきました。
さわ子: でしょう?
律: 戻ってこーい。
唯: ねえ、見て見て。
梓: これ、どうですか?
唯: これ、かわいいよーッ。
紬: 本当ね。動きやすそうだし。
澪: まあ、これなら…
唯: ねえねえ、これにしようよ~、しようよ~、しようよ~・・・
憂: お姉ちゃん、すごく気に入ってて、そのあと一日中浴衣で過ごしてたから、冷えちゃったのかも。
律: 小学生か。
梓: 唯先輩らしいですね。
律: つーかあのときの衣装もさ、イケてるような気がしたけど…
梓: 冷静になって考えたら恥ずかしいですよね。
律: なあ、澪。
澪: 梓、今日からリードの練習もしておいてくれないか。
梓: えッ?
律: 唯が間に合わないかもしれないってことか?
梓: でも…
澪: あくまで万が一に備えてだから。じゃあ放課後。
律: じゃあな。
憂: ごめんね。
梓: ううん。
唯: おかわり。 毎度、お騒がせをいたしております。こちらは廃品(xxx)
憂: ただいま。お姉ちゃん… ご家庭で不用になりましたテレビ・エアコン・冷蔵庫・
唯: ウマイ~ 洗濯機・パソコン・(xxx)などはございませんか。
澪: 梓、いけそう?
梓: はい、なんとか。
澪: じゃあ、もう1回最初から通してみようか。
梓: はい。
憂: やっほ~
澪: おッ、来た。
梓: 先輩。
紬: かぜ、大丈夫なの?
憂: あッ、かぜか…
梓: わざとらしい。
澪: まあ、それなら大丈夫ってことか。
律: ていうか、治ったんなら朝からちゃんと来いよ。みんな心配してたんだぞ。
憂: えッ? ああ、それは…、そう、授業が終わる頃に急によくなったの。
律: サボりたかっただけだろ。
梓: それより早く練習しましょう。ねッ?
憂: えッ? そッ、そうだね。
憂: ジャーンっと…
3: あれ?
澪: どう思う?
紬: わからないけど。
律: たまたまじゃないか?
澪: 気のせいか…。もう1回やってみよう。
紬: そうね。
憂: ふう・・・
澪: 唯…
憂: はい。
澪: 完璧に合いすぎるッ。今までこんな感触なかったのに。
律: 唯のリズムキープが正確すぎるんだ。何があった?
憂: なッ、何も…
紬: 月が赤い・・・
憂: ええっ?
梓: いいじゃないですか、完璧に合っているならそれで。私はすごく気持ちよかったです。
憂: そうそう、梓ちゃんの言うとおりだよ。
梓: えッ?
紬: そうよね。
律: 何か混乱しちゃってたよ。
憂: 律さんも紬さんも心配しすぎだよ。
律: 律さん?
紬: 紬さん?
さわ子: いいかげんいいんじゃない? 憂ちゃん。
律: いたのかよ…って、
4: 憂ちゃん!?
さわ子: みんなの目はごまかせても、私の目はごまかせないわよ。唯ちゃんよりオッパイ大きいじゃない。
憂: なッ、何のことやらさっぱりわかりません。
梓: じゃあ、私のあだ名言ってみて。
憂: あッ、あずさ2号。
梓: あッ、ニセモノだ。
憂: ごめんなさい。
澪: それにしても似てたな。まったく気づかなかった。
紬: でも憂ちゃん、ギターできたのね。
憂: いえ、お姉ちゃんに何回か触らせてもらって。
唯: へえ~、そうやって弾くんだ。
憂: 書いてあるよ、ここに。
4: さもありなん。
律: このまま唯には休んでおいてもらった方がいいのかも。
澪: おい。
憂: 梓ちゃんもごめんね。
梓: あッ、うん。
憂: なんかベッドで寝てるお姉ちゃん見てたら、いてもたってもいられなくなっちゃって。
唯: やっほ~
律: うおッ、激しくデジャブ。
梓: 先輩。
唯: ごめんね、心配かけて。
紬: 大丈夫なの?
唯: うん。さっき起きたらね、なんか元気になっててね、少しは練習し…
律: きたね~
唯: だからもう大丈夫。
律: 嘘つけ。あッ、私にもティッシュ。
唯: あッ、ギー太! こんなところにいたのか。よっこいしょ…って、重ッ。
憂: お姉ちゃん!
唯: 今度お茶漬けにさせてね。
紬: えッ?
澪: …熱、全然下がってないじゃないか。
唯: ごめんね。やっぱりダメだね。私抜きで本番の方がいいかも。
紬: そんな…
唯: あずにゃん、ギターは任せたよ。
梓: いやです。
憂: 梓ちゃん。
梓: ダメです。みんなでできないのなら辞退した方がマシです。
澪: 待った、梓! 唯、本番まで軽音部に来るな。
唯: つッ、ついに出禁!?
澪: 違う。本番までゆっくり休んでかぜを完璧に治すこと、そしてみんなで本番を迎えること。それまで絶対あきらめるな。いいな?
唯: 澪ちゃん。
澪: 梓もちゃんと練習はしておくように。唯がいなかったときのためじゃなく、今後のために。
梓: 先輩…
澪: 今私達にできる精一杯のことをやろう。
唯紬: うん。
憂: じゃあおやすみ。
唯: おやすみ。いっぱい寝る。今はできるだけいっぱい寝て、絶対間に合わせる。
紬: 唯ちゃん、来ないね。
梓: 携帯は?
紬: 絶対間に合わせるってメールは来てたけど。
澪: 12時半か。
律: おさらいしておくか。唯抜きの演奏も。
澪: 仕方ないな。
梓: いやです。やっぱりいやです。このまま唯先輩抜きで演奏しても意味ないです。
和: どうしたの? ステージは10分押しだけど、予定どおり13時には講堂に入って。
澪: わかった。
和: 全員そろっているわよね。軽音部、出演者全員準備完了…と。
澪: 和…
和: 昔ね…
唯: もういっぱいだあ。うんしょ、おいしょ・・・
和: 唯ちゃん。
真鍋母: あら、唯ちゃん、またまたいらっしゃい。 これを使うのだ。
唯: うん! 大丈夫か? うわあ! 何やってんだよ、ゴロタ(?)。
和: ん? ごめんなさい、健太君。
. 許さん…ケンちゃん?
. ごめんなさい! 逃げるぞ、ゴロタ。
和: ん? 待ちなさい!
律: 何だ、それ。
梓: 昔から変な人だったんですね。
紬: でも何でそんな話を?
和: 夢中なことがあると、唯はそれだけしか見えないってこと。きっとかぜのことなんか忘れちゃうわ。だから…
さわ子: ちょりーッス。
律: 空気よめ! ていうか今まで何やってたんだよ。みんな大変だったのに。
さわ子: あら、もちろんボーッと過ごしていたわけじゃないのよ。寒さのことも考えて、あの浴衣の防寒バージョンを作っていたのです。
4: そのやる気を他に回してほしい。
さわ子: そして、これがその衣装です。
4: うん?
唯: 失礼しまーす。
律: 唯。
澪: 来てたんなら真っ先にここに来い。
唯: ごめんなさい。あずにゃん?
梓: …最低です、こんなにみんな心配してたのに。最低ですッ!
澪: ちゃんと埋め合わせしろよ。梓が一番心配してたんだから。
唯: えッ、そうなの? あずにゃん。
梓: まったくダメすぎです。大体かぜをひいたときに…
唯: ギュッ。あずにゃん、ごめんね、心配かけて。私、精一杯やるよ、みんなと一緒に。ねッ? 最高のライブにするから。
梓: もう…、特別ですよ。
唯: 仲直り~ッ、むちゅちゅッ。・・・本当に私のこと心配してたのかな。
澪: 多分。
和: さあ、もう時間よ移動して。
4: オーッ!
唯: …ってあれ? ギー太は? ここに置いてったよね?
律: あッ、あれ、憂ちゃんが持って帰ったぞ。
憂: お姉ちゃん、ギターここに置いておくね。
唯: うん。ありがとう、憂。
唯: そうだった。どうしよう!
さわ子: 仕方ないわね。
唯: さわちゃん先生。
さわ子: これ、使いなさい。
律: ギー太じゃなくていいのか?
唯: ていうか…、ギー太以外のギター弾けない…
3: …だろうな。
唯: おっしゃーッ!
観客: すごい楽しみだね/よかったよね、最後。
憂: わあ、すごい。もういっぱいだ。ここで見てよう。
純: 憂ちゃん。
憂: あッ、会えた。
進行: これより軽音楽部「放課後ティータイム」によるライブを開始します。
憂: お姉ちゃん。
律: ワンツースリー!
唯: あった。急がなきゃ。
唯: そういえば、入学式のときもこの道を走った。何かしなきゃって思いながら、何をすればいいんだろうって思いながら、このまま大人になっちゃうのかなって思いながら。
唯: ねえ私、あの頃の私、心配しなくていいよ。すぐ見つかるから、私にもできることが、夢中になれることが。大切な、大切な…、大切な場所が。
憂: お姉ちゃん。
唯: おお、憂。ピース!
憂: お姉ちゃん、頑張って!
唯: おおーッ!
唯: さわちゃん先生、ありがとう。
さわ子: じゃッ、あと頑張りなさい。
観客: 山中先生、カッコいい!
唯: みんな本当にごめんなさい。よく考えたら、いつもいつもご迷惑を…、こんな、だいッ、大事なときに…
澪: タイくらいちゃんと結べ。
律: みんな唯が大好きだよ。
観客: 頑張って~ッ!/唯~ッ!
唯: えっと改めまして、放課後ティータイムです。今日は私がギターを忘れたせいでこんなに遅れてしまいました。ギー太も忘れてごめん。
憂: それで…
唯: 「目標は武道館」とか言って私達の軽音部は始まりました。ギターを買うためにみんなでバイトしたり、毎日部室でお茶を飲んでたくさんしゃべったり、ムギちゃんの別荘で合宿したり、入部してくれる1年生を探したり。わき目もふらずに練習に打ち込んできたなんてとても言えないけど、でもここが、今いるこの講堂が、私達の武道館です。最後まで思い切り歌います。「ふわふわタイム」!
唯: もう一回!
唯: けいおん大好きーーー!! りっちゃん、もう一曲!
律: おっしゃーっ!
和: 唯!
唯: あ、和ちゃん!
和: もう時間切れよ!
唯: えええーーーー!
【予告】
唯: マシュマロ豆乳鍋とかチョコカレー鍋とかはどうかな?
澪: ええーと、うーん・・・
律: えっ、何でもない! ほらっ、髭!
紬: 今日は、ここで。
唯: 何か用事?
紬: うん、ちょっと・・・。じゃあ!
Portions not contributed by visitors are Copyright 2018 Tangient LLC
TES: The largest network of teachers in the world
Turn off "Getting Started"
Home
...
Loading...
紬: ええ。実はこれ、たくあんなの。
唯: ウマイ!
紬: 何が?
唯: たくあん。
憂: 和尚? まだ熱下がってないんだね。
唯: あッ、そうか。私かぜを…、憂~ッ。
憂: はい、チーンして。
唯: ありがとう、憂。
憂: 学校には連絡しておくから。
唯: ごめんね。遅刻しちゃうよ、憂。
憂: うん。冷蔵庫にアイスとみかんゼリーあるから。
唯: 大盤ぶるまいだ~、ありがとう。
憂: 何かあったら携帯ね。
唯: うん。大丈夫だよ。
OP
梓: まだ熱下がらないんだ。
憂: うん、あの調子だと明日も多分…
梓: 残り4日か。
憂: 私が代わってあげられたらいいのにな。かぜうつしてもらって。
梓: うつすってどうやって?
憂: それは…口移しとか。
梓: 大胆な子…
律: たのもう!
澪: 下級生をビビらせるなッ。
澪: そうか。
律: まったく、こんなときにかぜひくなんて、たるんでる証拠だ。
澪: お前がうつしたんだろ。
律: えッ、あたし?
梓: そうですよ、時期的に考えても。
憂: あッ、でも多分こないだ…
さわ子: この中からステージ衣装選んで。
律: えッ、強制かよ。
澪: いつの間にこんな…
さわ子: どれでもいいわよ~、たとえばこのウエートレス。
紬: いらっしゃいませ~
澪: 絶対やだ!
紬: あははは。
澪: もっとやだ。
紬: えいっ。
澪: こッ、これはアリか…な。先生、なんだか楽しくなってきました。
さわ子: でしょう?
律: 戻ってこーい。
唯: ねえ、見て見て。
梓: これ、どうですか?
唯: これ、かわいいよーッ。
紬: 本当ね。動きやすそうだし。
澪: まあ、これなら…
唯: ねえねえ、これにしようよ~、しようよ~、しようよ~・・・
憂: お姉ちゃん、すごく気に入ってて、そのあと一日中浴衣で過ごしてたから、冷えちゃったのかも。
律: 小学生か。
梓: 唯先輩らしいですね。
律: つーかあのときの衣装もさ、イケてるような気がしたけど…
梓: 冷静になって考えたら恥ずかしいですよね。
律: なあ、澪。
澪: 梓、今日からリードの練習もしておいてくれないか。
梓: えッ?
律: 唯が間に合わないかもしれないってことか?
梓: でも…
澪: あくまで万が一に備えてだから。じゃあ放課後。
律: じゃあな。
憂: ごめんね。
梓: ううん。
唯: おかわり。 毎度、お騒がせをいたしております。こちらは廃品(xxx)
憂: ただいま。お姉ちゃん… ご家庭で不用になりましたテレビ・エアコン・冷蔵庫・
唯: ウマイ~ 洗濯機・パソコン・(xxx)などはございませんか。
澪: 梓、いけそう?
梓: はい、なんとか。
澪: じゃあ、もう1回最初から通してみようか。
梓: はい。
憂: やっほ~
澪: おッ、来た。
梓: 先輩。
紬: かぜ、大丈夫なの?
憂: あッ、かぜか…
梓: わざとらしい。
澪: まあ、それなら大丈夫ってことか。
律: ていうか、治ったんなら朝からちゃんと来いよ。みんな心配してたんだぞ。
憂: えッ? ああ、それは…、そう、授業が終わる頃に急によくなったの。
律: サボりたかっただけだろ。
梓: それより早く練習しましょう。ねッ?
憂: えッ? そッ、そうだね。
憂: ジャーンっと…
3: あれ?
澪: どう思う?
紬: わからないけど。
律: たまたまじゃないか?
澪: 気のせいか…。もう1回やってみよう。
紬: そうね。
憂: ふう・・・
澪: 唯…
憂: はい。
澪: 完璧に合いすぎるッ。今までこんな感触なかったのに。
律: 唯のリズムキープが正確すぎるんだ。何があった?
憂: なッ、何も…
紬: 月が赤い・・・
憂: ええっ?
梓: いいじゃないですか、完璧に合っているならそれで。私はすごく気持ちよかったです。
憂: そうそう、梓ちゃんの言うとおりだよ。
梓: えッ?
紬: そうよね。
律: 何か混乱しちゃってたよ。
憂: 律さんも紬さんも心配しすぎだよ。
律: 律さん?
紬: 紬さん?
さわ子: いいかげんいいんじゃない? 憂ちゃん。
律: いたのかよ…って、
4: 憂ちゃん!?
さわ子: みんなの目はごまかせても、私の目はごまかせないわよ。唯ちゃんよりオッパイ大きいじゃない。
憂: なッ、何のことやらさっぱりわかりません。
梓: じゃあ、私のあだ名言ってみて。
憂: あッ、あずさ2号。
梓: あッ、ニセモノだ。
憂: ごめんなさい。
澪: それにしても似てたな。まったく気づかなかった。
紬: でも憂ちゃん、ギターできたのね。
憂: いえ、お姉ちゃんに何回か触らせてもらって。
唯: へえ~、そうやって弾くんだ。
憂: 書いてあるよ、ここに。
4: さもありなん。
律: このまま唯には休んでおいてもらった方がいいのかも。
澪: おい。
憂: 梓ちゃんもごめんね。
梓: あッ、うん。
憂: なんかベッドで寝てるお姉ちゃん見てたら、いてもたってもいられなくなっちゃって。
唯: やっほ~
律: うおッ、激しくデジャブ。
梓: 先輩。
唯: ごめんね、心配かけて。
紬: 大丈夫なの?
唯: うん。さっき起きたらね、なんか元気になっててね、少しは練習し…
律: きたね~
唯: だからもう大丈夫。
律: 嘘つけ。あッ、私にもティッシュ。
唯: あッ、ギー太! こんなところにいたのか。よっこいしょ…って、重ッ。
憂: お姉ちゃん!
唯: 今度お茶漬けにさせてね。
紬: えッ?
澪: …熱、全然下がってないじゃないか。
唯: ごめんね。やっぱりダメだね。私抜きで本番の方がいいかも。
紬: そんな…
唯: あずにゃん、ギターは任せたよ。
梓: いやです。
憂: 梓ちゃん。
梓: ダメです。みんなでできないのなら辞退した方がマシです。
澪: 待った、梓! 唯、本番まで軽音部に来るな。
唯: つッ、ついに出禁!?
澪: 違う。本番までゆっくり休んでかぜを完璧に治すこと、そしてみんなで本番を迎えること。それまで絶対あきらめるな。いいな?
唯: 澪ちゃん。
澪: 梓もちゃんと練習はしておくように。唯がいなかったときのためじゃなく、今後のために。
梓: 先輩…
澪: 今私達にできる精一杯のことをやろう。
唯紬: うん。
憂: じゃあおやすみ。
唯: おやすみ。いっぱい寝る。今はできるだけいっぱい寝て、絶対間に合わせる。
紬: 唯ちゃん、来ないね。
梓: 携帯は?
紬: 絶対間に合わせるってメールは来てたけど。
澪: 12時半か。
律: おさらいしておくか。唯抜きの演奏も。
澪: 仕方ないな。
梓: いやです。やっぱりいやです。このまま唯先輩抜きで演奏しても意味ないです。
和: どうしたの? ステージは10分押しだけど、予定どおり13時には講堂に入って。
澪: わかった。
和: 全員そろっているわよね。軽音部、出演者全員準備完了…と。
澪: 和…
和: 昔ね…
唯: もういっぱいだあ。うんしょ、おいしょ・・・
和: 唯ちゃん。
真鍋母: あら、唯ちゃん、またまたいらっしゃい。 これを使うのだ。
唯: うん! 大丈夫か? うわあ! 何やってんだよ、ゴロタ(?)。
和: ん? ごめんなさい、健太君。
. 許さん…ケンちゃん?
. ごめんなさい! 逃げるぞ、ゴロタ。
和: ん? 待ちなさい!
律: 何だ、それ。
梓: 昔から変な人だったんですね。
紬: でも何でそんな話を?
和: 夢中なことがあると、唯はそれだけしか見えないってこと。きっとかぜのことなんか忘れちゃうわ。だから…
さわ子: ちょりーッス。
律: 空気よめ! ていうか今まで何やってたんだよ。みんな大変だったのに。
さわ子: あら、もちろんボーッと過ごしていたわけじゃないのよ。寒さのことも考えて、あの浴衣の防寒バージョンを作っていたのです。
4: そのやる気を他に回してほしい。
さわ子: そして、これがその衣装です。
4: うん?
唯: 失礼しまーす。
律: 唯。
澪: 来てたんなら真っ先にここに来い。
唯: ごめんなさい。あずにゃん?
梓: …最低です、こんなにみんな心配してたのに。最低ですッ!
澪: ちゃんと埋め合わせしろよ。梓が一番心配してたんだから。
唯: えッ、そうなの? あずにゃん。
梓: まったくダメすぎです。大体かぜをひいたときに…
唯: ギュッ。あずにゃん、ごめんね、心配かけて。私、精一杯やるよ、みんなと一緒に。ねッ? 最高のライブにするから。
梓: もう…、特別ですよ。
唯: 仲直り~ッ、むちゅちゅッ。・・・本当に私のこと心配してたのかな。
澪: 多分。
和: さあ、もう時間よ移動して。
4: オーッ!
唯: …ってあれ? ギー太は? ここに置いてったよね?
律: あッ、あれ、憂ちゃんが持って帰ったぞ。
憂: お姉ちゃん、ギターここに置いておくね。
唯: うん。ありがとう、憂。
唯: そうだった。どうしよう!
さわ子: 仕方ないわね。
唯: さわちゃん先生。
さわ子: これ、使いなさい。
律: ギー太じゃなくていいのか?
唯: ていうか…、ギー太以外のギター弾けない…
3: …だろうな。
唯: おっしゃーッ!
観客: すごい楽しみだね/よかったよね、最後。
憂: わあ、すごい。もういっぱいだ。ここで見てよう。
純: 憂ちゃん。
憂: あッ、会えた。
進行: これより軽音楽部「放課後ティータイム」によるライブを開始します。
憂: お姉ちゃん。
律: ワンツースリー!
唯: あった。急がなきゃ。
唯: そういえば、入学式のときもこの道を走った。何かしなきゃって思いながら、何をすればいいんだろうって思いながら、このまま大人になっちゃうのかなって思いながら。
唯: ねえ私、あの頃の私、心配しなくていいよ。すぐ見つかるから、私にもできることが、夢中になれることが。大切な、大切な…、大切な場所が。
憂: お姉ちゃん。
唯: おお、憂。ピース!
憂: お姉ちゃん、頑張って!
唯: おおーッ!
唯: さわちゃん先生、ありがとう。
さわ子: じゃッ、あと頑張りなさい。
観客: 山中先生、カッコいい!
唯: みんな本当にごめんなさい。よく考えたら、いつもいつもご迷惑を…、こんな、だいッ、大事なときに…
澪: タイくらいちゃんと結べ。
律: みんな唯が大好きだよ。
観客: 頑張って~ッ!/唯~ッ!
唯: えっと改めまして、放課後ティータイムです。今日は私がギターを忘れたせいでこんなに遅れてしまいました。ギー太も忘れてごめん。
憂: それで…
唯: 「目標は武道館」とか言って私達の軽音部は始まりました。ギターを買うためにみんなでバイトしたり、毎日部室でお茶を飲んでたくさんしゃべったり、ムギちゃんの別荘で合宿したり、入部してくれる1年生を探したり。わき目もふらずに練習に打ち込んできたなんてとても言えないけど、でもここが、今いるこの講堂が、私達の武道館です。最後まで思い切り歌います。「ふわふわタイム」!
唯: もう一回!
唯: けいおん大好きーーー!! りっちゃん、もう一曲!
律: おっしゃーっ!
和: 唯!
唯: あ、和ちゃん!
和: もう時間切れよ!
唯: えええーーーー!
【予告】
唯: マシュマロ豆乳鍋とかチョコカレー鍋とかはどうかな?
澪: ええーと、うーん・・・
律: えっ、何でもない! ほらっ、髭!
紬: 今日は、ここで。
唯: 何か用事?
紬: うん、ちょっと・・・。じゃあ!