デジモンアドベンチャー 第1話 「漂流?冒険の島!」

ナレーター: その年の夏は地球全体が可笑しかった。
東南アジアでは全く雨が降らず水田が枯れ、
中東では大雨による洪水が発生、
アメリカでは記録的な冷夏となっていた。
サマーキャンプにいた七人は何も知らずにいた。
それが誰も知らない世界での冒険の始まりになること。

八神太一・小学五年生。
武之内空。
石田ヤマト。
泉光子朗。
太刀川ミミ。
高石タケル。
城戸丈。

先生: 早く!こっちへ!

タイトル: 「漂流?冒険の島!」

太一: やっと止んだみたいだなあ。
タケル: 雪だ!すごい!
ヤマト: おいタケル!気を付けろ!
空: うゝ、寒いわね。夏とは思えない。
丈: 早く大人がいる処へ戻ろう。ここにいつまでもいると…
ミミ: やあは!奇麗!
光子郎: だめか。吹雪が止んだら電波届くと思ったのになあ。
太一: 光子朗!早く来いよ!

ミミ: 奇麗!ロマンチック!
光子郎: あっ…あれは…
空: オーロラよ。
太一: 初めて見たぜ!
タケル: すごいよね!
光子郎: そんな変ですよ、日本でオーロラなんて。
空: そうなんだよね。
丈: 早く大人達のいるキャンプ場の方に戻らなきゃ。
ヤマト: そうだな。風邪引いちゃ詰んねえしなあ。
太一: おい、あれ。
空: 皆!怪我はない?
ヤマト: 何とかな。
ミミ: 喫驚した…
丈: いっ…一体…
光子郎: 隕石?
えっ?
空: 何、これ?
光子郎: ポケベルでも携帯でもないし。

コロモン: 太一。太一!
太一: ん…大丈夫だ。
あ?うわあぁぁぁ!!
なっ…何だ、こいつは!
コロモン: 太一、気が付いた!良かった良かった!
太一: 喋ってる…俺の名前知ってる…
コロモン: 良かった良かった!太一、良かった!
太一: なっ…何だ、お前!
コロモン:僕、コロモン。太一待ってた。
太一: コロモン?俺を…待ってた?
コロモン: うん。
太一: そりゃ一体どう言うことなんだ!大体、俺の名前どうして知ってる!
光子郎: 太一さん。
太一: おゝ光子朗。
光子郎: 良かった。僕、一人ぼっちになったかと思って…
モチモン: 何言うてまっせ。うちが付いてるやないですか。
太一: うわあ!光子朗!そいつは?!
モチモン: うち、モチモン言いまっせ。宜しい。
光子郎: ここで気が付いてからずっと付いて来るんですよ。僕にも何が何だか。
太一: ここ?ここって…

モチモン: ここはファイル島ですわ。
コロモン: そうそう。ファイル島。
光子郎: 彼等はそう言ってますけど…
太一: ふーん。確かめて観なきゃな。

海だぞ。
こんな山、身覚えないなあ。
ここ、どこだ…
コロモン: ねえ、太一。何してる。
太一:あ?あゝ…おい。何だ、あれ。
赤い…鍬形虫か。

モチモン: はあ!明かん!あれはクワガーモン!凶悪なデジモンや!
光子郎: 何だって!
コロモン: 太一!

ナレーター: 昆虫型デジタルモンスター・クワガーモン。
必殺技はどんな硬い物もを切り裂く「シザーアームズ」だ。

光子郎: 太一さん!
太一:んじゃ…大丈夫だ。
太一:コロモン!
馬鹿野郎、無茶すんな。
コロモン: 太一…
太一: でも…お蔭で助かった。ありがとう。
コロモン: 太一…
光子郎: またクワガモンが来ます!
モチモン: 明かん!こっちや!こっちに来るや!
こっちや!
光子郎: えゝ?
太一: 行くぞ!
光子郎: ここは…見せ掛けだけの木なんだ。

空: もう大丈夫みたいだよ。
太一: 空!
空: 危なかったね。
太一: 何。大した事なかったさ。
あれ?
ピョコモン: クワガーモンの音、遠くに行ったよ、空。
空: うん。ありがとう、ピョコモン。
太一: ピョコモンって…
光子郎: 植物みたいだけど、これも…あの仲間?
これもそうなの。
トコモン: こっちだよ、タケル!
タケル: トコモン!
ヤマト: タケル!
太一: ヤマト!お前も…?
ヤマト: 太一。皆いたのか。
太一: いいや。お前が持って、それ…
ヤマト: え?あゝ!こいつは…
ツノモン: 僕、ツノモンです。
タケル: トコモン…
丈: みんな!!
太一: 丈!
丈: 助けてくれ!!変な奴に追われて…
プカモン: 「ヘンナヤツ」じゃないよ。プカモンだよ。
丈: 何だ、こいつら、一体!
皆のデジモン: 僕達、デジタルモンスター!
太一:デジタルモンスター?

[アイキャッチ]

コロモン: 僕、コロモン。
ツノモン: ツノモンです。
ピョコモン: ピョコモンだよ。
モチモン: わて、モチモンでがな。
プカモン: プカモンだよ。わん!
トコモン: 僕、トコモン。

太一: 俺は八神太一、御台場小学校の五年生だ。
同じ五年生の空。
空: 武之内空よ。宜しくね。
太一: やっぱり同じ五年生のヤマト。
ヤマト: 石田ヤマトだ。
太一: そっちは丈。
丈: 城戸丈、六年だ。
太一: 四年の光子朗。
光子郎: 泉光子朗です。
太一: えゝと。それから…
タケル: タケル。高石タケル、小学校二年生だよ。
太一: あゝ。これで全員だけ。
空: 待って。確かもう一人…
光子郎: ミミさんが。太刀川ミミさんが居ません。
丈:そうだ!四年生のミミ君だ!僕はあの子に…
ミミ: きゃあー!!

太一: ミミちゃん!
丈: ミミ君!
太一: クワガーモンだ!
タネモン: ミミ、大丈夫?
ミミ: タネモン…
空: 確りして。
ミミ: 空さん…
太一: 復来るぞ!
空: 頑張って!
ヤマト: 伏せろ!
丈: なっ…何なんだよ、これは!一体ここはどう言う処なんだ!!
ピョコモン: また来る!
太一: 糞!あんな奴に殺られて堪るか!
空: 太一、無理よ!
ヤマト: そうだ。俺達は何の武器もないだぞ。
光子郎: ここは逃げるしか…

太一: こっちはだめだ!別の道を探すんだ!
空: べっ…別の道って?!
今のうちに!
コロモン: 太一!
太一: コロモン!
空: ピョコモン…

太一: 馬鹿野朗!なんて無茶を!
コロモン: だって僕は太一を守らなくちゃ。
太一: コロモン…
空: ピョコモン。
ミミ: タネモン、大丈夫?
光子郎: どうしてあんなことを…
タケル: トコモン!トコモン!
ヤマト: 確りしろ、ツノモン!
丈: プカモン。お前…

太一: あいつ、未だ生きてやがった…
糞!この侭じゃ…

コロモン: 行かなきゃ…
僕達が戦わなきゃ行けないんだ。
太一: 何言ってるんだよ!
モチモン: そうや。わい等はそのために待っとったんや。
光子郎: そんな。
ピョコモン: 行くわ。
空: 無茶よ!あなた達が束になってもあいつに適なうはずないわ!
ツノモン: でも行かなきゃ!
ヤマト: おい!
トコモン: 僕も!
プカモン: おいらも!
ミミ: タネモン。あなたも?
タネモン: うん。

コロモン: 行くぞ!

空: ピョコモン!
光子郎: モチモン!
ヤマト: ツノモン!
タケル: トコモン!
丈: プカモン!
ミミ: タネモン!
太一: コロモン!!

コロモン進化!アグモン!
ピョコモン進化!ピヨモン!
モチモン進化!テントモン!
ツノモン進化!ガブモン!
トコモン進化!パタモン!
プカモン進化!ゴマモン!
タネモン進化!パルモン!

太一: なっ…何だ!
アグモン: そら行くぞ!
このくらい大丈夫!
パルモン: ポイズンアイビー!
パタモン: エアーショット!
テントモン: プチサンダー!

アグモン: 皆、離れろ!
ベビーフレイム!
ガブモン: プチファイヤー!
ピヨモン: マジカルファイヤー!
アグモン: よし、もう一度だ!
ベビーフレイム!

太一: やった…
アグモン: 太一!
太一:わあ!すげえ!はゝ!お前、凄いぞ!よくやった!
ピヨモン: 空!やった!
空: 太一!

ナレーター: そう。それが七人の子供達のとても長くてとても短い夏休みの始まりだった…

次回予告:

「ここは一体どこなんだ」
答を求め辿り着いた海岸。そこはシェルモンの棲家だった。
襲い掛かるシェルモンの強大な力に圧倒され傷付き、誰もが成す統べを失った。
その時、アグモンの未知の力が解放たれ!

次回 「デジモンアドベンチャー」
「爆裂進化!グレイモン」
今、冒険が進化する…