The Squid Girl (Japanese) > 12a. 戦わなイカ?

千鶴「今年もビーチバレー大会の時期ね」

栄子「3Dテレビ欲しいんだよな。3Dでゲームが出来るなんてゲーマーの夢だよ」

イカ娘「3Dテレビって何でゲソ?」

たける「映像が立体的に見えるんだよ」

イカ娘「立体・・・? おーっ、3Dテレビは私のものでゲソ!」

栄子「やるからには優勝狙うからな」

イカ娘「まかせるでゲソ!」

栄子「おおうっ!」


栄子「イカ娘の追っかけチームか」

シンディー「私たちが勝ったら研究所に行く約束よ」

イカ娘「そんな約束、してないでゲソ!」

早苗「3Dテレビは私がいただくわ。そうすれば・・・。うっふふ、ふふふ、えへへへ・・・」

イカ娘「3人なんてルール違反でゲソ」

ハリス「MITを首席で卒業したわれわれに」

クラーク「不可能は」

マーティン「ないのです!」

3人「イヤッホゥーッ!」

南風店長「ニュー・バージョンだ」

イカ娘「前より残念なことになってるじゃなイカ」

渚「サーフィンなら誰にも負けないけど」

清美「私もビーチバレーは初めてで」

ユウタ「侵略者なんかに負けないからな」

たける「僕たちが優勝したら、イカ姉ちゃんにテレビあげるからね」

悟郎「伊達に人命守ってると思うなよ。砂浜は俺たちのホームグラウンドだ」

イカ娘「千鶴は参加しないのでゲソか?」

千鶴「私はみんなのマネージャーよ。がんばって」

MC「それではこれよりビーチバレー大会を始めまーす!」


たける「それ!」

ユウタ「ズルだ! 触手使うなんて反則だ!」

イカ娘「触手は体の一部でゲソ」

栄子「レシーブは体のどこで返してもいいんだよ」

ユウタ「大人のくせに子供相手に本気になるなんてダッセえ・・・」

たける「二人ともそんなに3Dテレビが欲しいんだ」


栄子「行け、イカ娘!」

イカ娘「アターック!」

シンディー「ここはまかせて!」

早苗「こい! うっ! ・・・もっと、アタック、して・・・」

栄子「ずっとそこで寝てろ!」


クラーク「MIT首席のわれわれのサーブを受けてみよ!」

栄子「MITは関係ないだろ」

イカ娘「また妙な道具とか出すんじゃなイカ」

クラーク「何をしても絶対壊れないボールでーす」

ハリス「このボールを打ち返すのは不可能」

マーティン「これで触手はボーロボロ」

3人「イヤッホーウ!」

クラーク「イエス、ウィー・キャン・・・! ママー! オー、マイ・マザー!」

マーティン「アイル・ビー・バーック!」

ハリス「アイ・シャル・リターン!」


清美「イカちゃん、手加減してね」

イカ娘「親友に言われると弱いでゲソ」

渚(親友? いったい何者・・・。あっ、もしかしてグルになって私を・・・!)


(イカ娘「ゲソ」)


渚「いやあああっ!!」

清美「あ、待って、渚さん!」


栄子「それ!」

イカ娘「たあーっ! あーたたたたたた!」

栄子「おい、爪楊枝出すなんて反則だぞ!」

南風店長「ふん、今回のテーマは気が利くイカ娘だ。触手は温かいおしぼり、冷(つめ)しぼも可、口からは食べるラー油が出せるのよ」

栄子「確かに欲しいサービスではあるが」

イカ娘「ビーチバレーでは役に立たないでゲソ!」

偽イカ娘「あ・・・、ひぃ!」

南風店長「あ! 待て!」

栄子「恥ずかしがり屋はまだ治ってないんだな」


MC「いよいよビーチバレー大会もクライマックス! 決勝戦は海の家れもんチームとライフセイバーチームです!」

「よっ」

イカ娘「はっ!」

磯崎「悟郎!」

悟郎「まかせろ! うおーりゃっ!」

栄子「くっそー、女の顔にわざとぶつけるなんて男らしくないぞ!」

悟郎「そっちが触手を使うなら、こちらも手段を選ばない。そもそも、勝負に男も女もない!」

千鶴「悟郎さん!」

悟郎「あ、千鶴さ・・・わうっ!」

栄子「勝負に男も女もないんじゃないのか?」

悟郎「あ、くっそー・・・」


MC「さあ、10度目のマッチポイント! 今度こそ決着がつくのでしょうか?」

イカ娘「3Dテレビはもらったでゲソ」

悟郎「そうはさせるか!」

栄子「来たぞ。あっ!」

イカ娘「おう!」

MC「あなたは! 能面ライダー・般若!!」

般若「栄子よ」

イカ娘「そ、そうだったのでゲソ!?」

悟郎「何をごちゃごちゃ言ってんだよ!」

磯崎「悟郎!」

悟郎「おう! 今度こそ! どおりゃああっ!!」

般若「イカ娘ちゃん、高く!」

イカ娘「了解でゲソ!」

般若「いくわよ!」

イカ娘「おう! チェストーーーッ!!」

悟郎「・・・ボールが、割れた」

MC「優勝は、れもんチームです!」

イカ娘「やったでゲソーッ!」

般若「よかったわね、イカ娘ちゃん」

イカ娘「あ、おぬし・・・」

般若「栄子よ」


イカ娘「おおーっ! ・・・あれ? 食べられないでゲソ」

栄子「当たり前だろ」