K-ON! (Japanese) > 10. また合宿!
憂: こんにちは、平沢憂です。今日は梓ちゃんと初めてのお出かけです。
梓: お~い。
憂: あッ、梓ちゃん。
梓: ごめ~ん。
憂: 服、カワイイ~
憂: あッ、今度軽音部で合宿行くんだよね。
梓: うん。3泊4日だって。
憂: 去年はね、お姉ちゃんがすっごく楽しかったって言ってたよ。
梓: 楽しかった? あッ、それって練習が充実してたってことかなあ。
憂: えッ…うッ、うん。そうだと思う…
唯: あッ、憂~。カワイイでしょ~
梓: そっか~。みなさん、あんないい演奏する先輩だもんね。合宿ぐらいは…大丈夫かな…
OP
憂: お姉ちゃん、軽音部でどんな感じ?
梓: うッ、うん…ちょっとあれかな。
憂: 何、何?
梓: 全然練習しないし、変なあだ名つけてくるし、やたらスキンシップしてくるし。
唯: あずにゃん~、ぷにぷに~
憂: お姉ちゃんて、あったかくて気持ちいいよね。
梓: いや、そういう話じゃなくて。
憂: ほえ?
梓: 今日、唯先輩は何してるの?
憂: 家にいるよ。
梓: お姉ちゃん暑いの苦手だから。冷房も嫌いだし。
唯: あ~熱い熱い~
梓: ダレてる姿が目に浮かぶ。
憂: 最近は一日中ぐったりしてるよ。
梓: だらしないわねえ。
憂: でもゴロゴロしてるお姉ちゃん、カワイイよ~
唯: 憂~憂~憂憂憂~
梓: 何だろう、この私と憂の感覚の違いは。私、澪先輩みたいなお姉ちゃんだったらほしいなあ。
憂: 澪さん、優しくてカッコイイもんね。律さんは?
梓: う~ん、あの人はいい加減でおおざっぱだからパス…かな。
律: ほ~お、誰がおおざっぱだって?
梓: ああーッ!
梓: めんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…
憂: こんにちは、律さん。
律: ヤッホ~。外から見えたから来ちゃったあ。
憂: 今日は1人なんですか?
律: うん。澪は夏期講習行ってるよ。
梓: 律先輩は行かなくていいんですか?
律: えッ、私が? 夏期講習? 何で?
梓: ですよねえ…。ああ、ところでずっと気になってたんですけど。
律: えッ?
梓: ムギ先輩って、自前のティーセット持ってきたり別荘持ってたり、すごいお嬢様なんですか?
律: そうだぞ~。家には執事さんがいて、長期休暇には外国行ったりしてるんだぞ~
梓: 本当ですか!
律: だったら面白いよね~
梓: 知らないんじゃないですか。
律: じゃあ、今から電話してムギんち遊びに行こうぜ。
梓: いいんですか? そんないきなり。
律: あれ? 携帯に出ないなあ。家電(いえでん)にかけてみるか。
斉藤: はい、もしもし。
律: つながった。あッ、紬さんのお父さんですか?
斉藤: いえ。私(わたくし)、琴吹家の執事でございます。
律梓: 本当に執事いたーッ!
律: えッええと紬さんはいらっしゃいますかしら?
梓: 先輩落ち着いて。
斉藤: 紬お嬢様は、ただいまフィンランドで避暑中でございます。
律: そうですか。ありがとうございます。失礼しました。ほら、みろ。私の言ったとおりだろ。
2: ほお~
律: ああ~、何か疲れた・・・
憂: ウチ寄っていきます? スイカありますよ
律: 行く!
憂: ただいま~。お姉ちゃん。
律: スイカ…
憂: 律さんと梓ちゃんが来たよ。
唯: お~か~え~り~
律: 何かホッとするな。
梓: 聞いてたとおりだ。
憂: わ~、あれかわいいな~
律: 失礼しま~す。
唯: あッ、いたいた。
律: 夏休みなのに大変ですねえ。
さわ子: 研修とか、いろいろあってねえ。あなた達も練習?
唯: はい。
さわ子: 何か用?
律: 軽音部で合宿するんだけど、
唯: 先生も来るかなあと思って。
さわ子: 合宿ねえ。
律: う~はは…めんどくさそうな顔。
唯: じゃあ、いいよ。私達だけで行くから。
律: 声かけなかったら怒るのに、声かけたらこれだ~
唯: 泳いだり、バーベキューしたりできるのにね。わあ~、楽しみだねえ合宿。
律: おーし、久しぶりにみんなそろったことだし、合宿の買い物に行くか!
梓: ところで何を買いに行くんですか? 新しい機材とか?
澪: え~と。
唯: 水着だよ。
梓: 遊ぶ気マンマン。どうせこんなことだろうと思いました。
律: 別にずっと遊ぶわけじゃないよ。
梓: 信用できないです!
律: 何で!?
澪: まあ息抜きも必要だから、なッ?
梓: そっか…そうですよね。
律: この寂しさは何だろう。
4: おおーッ
律: こりゃまた一段とすげえな~
唯: これが去年言ってた借りれなかった別荘だね?
紬: ごめんなさい。その別荘は今年もダメだったの。多少狭いと思うけどガマンしてね。
2: まだ上があるのか!?
律: よーし、あっそぶぞ~!
2: オーッ!
澪: うお~~~い! 遊ぶのは練習してから!
律: え~ッ。
唯: 遊びた~い。
澪: それじゃ多数決にしよう。私は練習が先。
2: 遊ぶ!
梓: 練習がいいです。
紬: 遊びたいで~す。
澪: まさかの裏切り。
唯: 早く~!
律: 待てよ~!
澪: まったく遊ぶ時は元気なんだから…
梓: でもムギ先輩の遊びってもしかして…
唯: アイム・フライング!
律: イエース、イエス、イエス!
梓: まさかね。ん?
紬: いらないって言っておいたでしょ! 浜辺にあるものもすぐに片づけて。お船もいらない!
澪: ムギ。
梓: 先輩。
唯: そ~れッ
律: アハハハハ…
梓: う~ん・・・
唯: アハハハハ…
律: アハハハハ…
紬: よいしょ、よいしょ。
梓: ちゃんと練習できるのかなあ。
唯: あずにゃ~ん。あずにゃんも一緒に遊ぼうよ。
梓: 結構です。
律: さてはスポーツとか苦手な人?
梓: そんなことありません! やってやるです!
紬: 梓ちゃんもすっかりみんなと仲よくなったね。
澪: そうかな…
唯: りっちゃん博士、これを見てくだされ。
律: おおっ、これはまるで宇宙人だ! これでノーベル賞(xxx)
唯: りっちゃん博士、(xxx)
梓: 澪先輩。
澪: うん?
梓: フジツボの話って知ってます?
澪: え!?
梓: 昔フジツボで足を切った少年が…、あッ? あの澪先……パイ?
唯: まだまだ前だよ。
律: ほらほら!
紬: 左よ。(xxx)、当たり。
唯: もうちょっと。
律: いけいけ~
唯: やったね~
唯: ちょうだい。
梓: ダメです。
律: 澪。
澪: アハハハハ、私としたことが…
唯: ここは? 無人島…。りっちゃん。
律: ゆ…い? ゆッ、唯!
唯: りっちゃん。
律: ついに来たんだ。
2: 新大陸だーッ!
律: ジパング!
唯: 黄金の島~
梓: 何やってんすか?
唯: ふは~
律: 遊んだ遊んだ。もうご飯食べて寝ようよ。
澪: 練習はどうした?
梓: やっぱり遊ばずに先に練習した方がよかったんじゃないですか?
律: 梓が一番遊んでたじゃん、真っ黒んなって。
梓: 私はちゃんと練習もするもん。
律: じゃあ一晩中?
梓: するもん!
律: 疲れた~、おなかすいた。
澪: ガマンしろ。
梓: すごーい。
澪: 確かにすごいな。
梓: あんなアンプ使ったことないです
律: 澪、早く練習しようぜ。スネアが新品だ。
澪: 現金なヤツ。
唯: あずにゃん、それな~に?
梓: はい、これですか? ただのチューナーですけど。
唯: へえ~、チューナーって言うんだ。
梓: これでチューニングするんですけど、唯先輩、チューナー知らないんですか?
唯: うん、初めて見た。
梓: じゃあ、どうやってチューニングを?
唯: 適当に…ほら。
梓: ぜッ、絶対音感! すごいのかすごくないのか分からない人だ。
律: じゃあ、いくよ~! ワンツースリーフォー!
唯: ふんす!
梓: 今のすごくいい感じでしたよね。
紬: ピッタリ合ったね。素敵、唯ちゃん。
唯: いやいやいや~
梓: みんないつの間に練習してたんだろう。
澪: 律もちゃんとリズムキープできてたなあ。特訓でもしたのか?
律: おなかがすいて力が出ない。
澪: おなかすいてるからムダな力抜けたのね~
律: もうご飯にしよう。メシ食わせろ~!
紬: 私も。
唯: 戻ったよ~
律: おっかえり~
紬: ただいま。
唯: りっちゃん、お肉だよ、お野菜だよ。
律: 待ってました~。丸ごとキャベツ。もう生でも食ってやる~
澪: ちょっとはガマンしろ。
律: できない、ガマンできない。
梓: いつも遊んでばかりなのに、演奏すると何かいいんだよなあ。
律: 放せ~キャベツの…
澪: みんなで手分けしてやったらすぐできるから。
律: キャベツのカミサマがお怒りじゃ!
梓: じゃあ私、コンロの火を見ます。
澪: ほら、後輩が率先して頑張ってるんだから。
律: 分かったよ。
唯: 目が痛い~
律: 唯、大丈夫か?
唯: りっちゃん。
律: 唯…
唯: 死ぬときは一緒だよ。
律: ああ。
澪: よーし。じゃあ、おにぎりでも作るか。
梓: はい。
澪: こんなに違いが…
律: 澪ちゃんの手が大きいのかしら。
澪: うるさい!
唯: ああ~、おいしかったあ。
梓: おいしかったです。
律: 最高だあ。
紬: じゃあ、花火やろう。
紬: 終わっちゃった。
律: 最後消えるときって、もうちょっと頑張れ頑張れってなるよなあ。頑張れ、頑張れ、頑張れ…
唯: 頑張れー、頑張れー・・・
紬: うん。よーし、もう1本。頑張れ、頑張れ。あ、また落ちちゃった。
唯: あーっ、りっちゃん消えちゃうよ。
律: よ~し、そんなときは合体で大きくするんだ。
唯: うん!
2: 合体! 線香花火マン。
紬: あッ、ズルイ。
澪: アホ…
紬: 重くない?
梓: 大丈夫です。
律: 肝試しをやろう。
唯: オーッ。
澪: 次から次へと。
律: いいじゃん。やっぱり夏で合宿といえば肝試しだよね!
澪: 私はやらないぞ。
律: そっか~、澪は怖いの苦手だもんね。
澪: ぜんっぜん余裕よ。やってやろうじゃないの。
律: なかなかご飯食べさせてもらえなかった恨み、晴らさせてもらうぜ。
澪: こッ、高校生にもなって肝試しもないよな~
梓: あの、手が痛いんですけど。なッ、何でしょうか…
澪: き、き、き、きっと、り、り、律の仕業だよ~
さわ子: 澪ちゃ~ん。
澪: わー!! 怖いよ!!
梓: 先輩、先輩。気を確かに。せッ、先生!? どうしたんですか?
さわ子: よ…ようやく会えた。
唯: あれッ、さわちゃん先生? どうしたの? ていうか何でいるの?
さわ子: 後から合流してみんなを驚かせようと思ったんだけど、道に迷って・・・
梓: 驚かせようっていう目標は達成できたみたいですけど。
紬: 澪ちゃん、大丈夫だから、澪ちゃん!
梓: 澪先輩ってこんなに怖がりだったんだ。
律: 誰もこねえ。
澪: ひどい目にあった。
紬: まあまあ。
律: 澪、澪。
律: 梓、熱いのダメなの?
梓: いや、そうじゃないんですけど。
唯: あずにゃん、こういうのは勢いよく入った方がいいんだよ。
梓: 痛いッ!
唯: あ、日焼けで痛かったのか。
紬: 唯ちゃん、少しやせた?
唯: あ? ううん、前にも言ったと思うけど、私いくら食べても体重増えないんだ。
3: うらやまし過ぎる!
唯: えッ、さわちゃん先生まで!?
さわ子: しっかし、メガネとってるとあんた達2人見分けつかないわねえ。
澪: はあ・・・
さわ子: 胸の大きさで判断すればいいじゃない! あは★
紬: ゲル状…
律: キャベツうめーッ。
唯: ごめんね、私の練習につきあわせて。
梓: 全然気にしないでください。私も唯先輩ともっと一緒に練習したいと思ってたんです。
唯: ありがとう。
梓: えっと・・・
唯: あずにゃん、うまいね。
梓: え、そんなことないですよ。
唯: じゃあ、次私ね。ここが難しいんだよね~
梓: 最初はスローテンポで弾いてみればいいんですよ。
唯: こう? できた~ッ! あずにゃんに出会えてよかったよ!
梓: え?
唯: あずにゃ~ん! ありがとう、あずにゃん。
憂: こんにちは、平沢憂です。今日も梓ちゃんとお出かけです。
梓: お~い。
憂: あ!
梓: ごめん、遅れちゃった~
憂: もう遅いよ~…て、誰?
梓: え!?
憂: ふーん、あんまり練習できなかったんだ。
梓: でもないんだけど、もっと特訓するものだと思ってたのに、海水浴とか肝試しとか、ほとんど遊んでた。
憂: ふーん。
梓: もっと練習したかったのに。
憂: そっか~。でもお姉ちゃんは全然焼けてなかったけど、何でそんなに日焼けしてるの?
梓: そッ、それは…私が一番はしゃいでたから。でもね…、やっぱり行ってよかった。先輩達のいろんなことが分かったもん。
憂: へえ~、どんなふうに?
梓: う~ん、澪先輩は意外と怖がりだった。
憂: そうなんだ~。律さんは?
梓: やっぱ大雑把だったけど、澪先輩とはいい感じだった。
憂: 紬さんは?
梓: ムギ先輩はね、みんなのことを思いやってて優しいけど、案外子供っぽいところもあって、カワイイ人だったよ。
憂: ふ~ん。で、お姉ちゃんは?
梓: 唯先輩は…、ちゃんと練習してた。
憂: でしょう?
梓: でも…、相変わらず抱きついてこられるんだけどね。
憂: あったかいでしょ、お姉ちゃん。
梓: へへ…そだね、
【予告】
梓: うッ…、弦さびてるじゃないですか。これ、いつ弦を交換したんですか?
唯: えッ、弦って交換するものなの?
2: なッ、何!?
店員: これ…ビンテージギターですか?
梓: すいません、ただ汚いだけです。
唯: まだ買って1年です。
梓: でも、もしこのまま戻ってこなかったら、学園祭のライブ、どうなるんでしょう。
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梓: お~い。
憂: あッ、梓ちゃん。
梓: ごめ~ん。
憂: 服、カワイイ~
憂: あッ、今度軽音部で合宿行くんだよね。
梓: うん。3泊4日だって。
憂: 去年はね、お姉ちゃんがすっごく楽しかったって言ってたよ。
梓: 楽しかった? あッ、それって練習が充実してたってことかなあ。
憂: えッ…うッ、うん。そうだと思う…
唯: あッ、憂~。カワイイでしょ~
梓: そっか~。みなさん、あんないい演奏する先輩だもんね。合宿ぐらいは…大丈夫かな…
OP
憂: お姉ちゃん、軽音部でどんな感じ?
梓: うッ、うん…ちょっとあれかな。
憂: 何、何?
梓: 全然練習しないし、変なあだ名つけてくるし、やたらスキンシップしてくるし。
唯: あずにゃん~、ぷにぷに~
憂: お姉ちゃんて、あったかくて気持ちいいよね。
梓: いや、そういう話じゃなくて。
憂: ほえ?
梓: 今日、唯先輩は何してるの?
憂: 家にいるよ。
梓: お姉ちゃん暑いの苦手だから。冷房も嫌いだし。
唯: あ~熱い熱い~
梓: ダレてる姿が目に浮かぶ。
憂: 最近は一日中ぐったりしてるよ。
梓: だらしないわねえ。
憂: でもゴロゴロしてるお姉ちゃん、カワイイよ~
唯: 憂~憂~憂憂憂~
梓: 何だろう、この私と憂の感覚の違いは。私、澪先輩みたいなお姉ちゃんだったらほしいなあ。
憂: 澪さん、優しくてカッコイイもんね。律さんは?
梓: う~ん、あの人はいい加減でおおざっぱだからパス…かな。
律: ほ~お、誰がおおざっぱだって?
梓: ああーッ!
梓: めんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…
憂: こんにちは、律さん。
律: ヤッホ~。外から見えたから来ちゃったあ。
憂: 今日は1人なんですか?
律: うん。澪は夏期講習行ってるよ。
梓: 律先輩は行かなくていいんですか?
律: えッ、私が? 夏期講習? 何で?
梓: ですよねえ…。ああ、ところでずっと気になってたんですけど。
律: えッ?
梓: ムギ先輩って、自前のティーセット持ってきたり別荘持ってたり、すごいお嬢様なんですか?
律: そうだぞ~。家には執事さんがいて、長期休暇には外国行ったりしてるんだぞ~
梓: 本当ですか!
律: だったら面白いよね~
梓: 知らないんじゃないですか。
律: じゃあ、今から電話してムギんち遊びに行こうぜ。
梓: いいんですか? そんないきなり。
律: あれ? 携帯に出ないなあ。家電(いえでん)にかけてみるか。
斉藤: はい、もしもし。
律: つながった。あッ、紬さんのお父さんですか?
斉藤: いえ。私(わたくし)、琴吹家の執事でございます。
律梓: 本当に執事いたーッ!
律: えッええと紬さんはいらっしゃいますかしら?
梓: 先輩落ち着いて。
斉藤: 紬お嬢様は、ただいまフィンランドで避暑中でございます。
律: そうですか。ありがとうございます。失礼しました。ほら、みろ。私の言ったとおりだろ。
2: ほお~
律: ああ~、何か疲れた・・・
憂: ウチ寄っていきます? スイカありますよ
律: 行く!
憂: ただいま~。お姉ちゃん。
律: スイカ…
憂: 律さんと梓ちゃんが来たよ。
唯: お~か~え~り~
律: 何かホッとするな。
梓: 聞いてたとおりだ。
憂: わ~、あれかわいいな~
律: 失礼しま~す。
唯: あッ、いたいた。
律: 夏休みなのに大変ですねえ。
さわ子: 研修とか、いろいろあってねえ。あなた達も練習?
唯: はい。
さわ子: 何か用?
律: 軽音部で合宿するんだけど、
唯: 先生も来るかなあと思って。
さわ子: 合宿ねえ。
律: う~はは…めんどくさそうな顔。
唯: じゃあ、いいよ。私達だけで行くから。
律: 声かけなかったら怒るのに、声かけたらこれだ~
唯: 泳いだり、バーベキューしたりできるのにね。わあ~、楽しみだねえ合宿。
律: おーし、久しぶりにみんなそろったことだし、合宿の買い物に行くか!
梓: ところで何を買いに行くんですか? 新しい機材とか?
澪: え~と。
唯: 水着だよ。
梓: 遊ぶ気マンマン。どうせこんなことだろうと思いました。
律: 別にずっと遊ぶわけじゃないよ。
梓: 信用できないです!
律: 何で!?
澪: まあ息抜きも必要だから、なッ?
梓: そっか…そうですよね。
律: この寂しさは何だろう。
4: おおーッ
律: こりゃまた一段とすげえな~
唯: これが去年言ってた借りれなかった別荘だね?
紬: ごめんなさい。その別荘は今年もダメだったの。多少狭いと思うけどガマンしてね。
2: まだ上があるのか!?
律: よーし、あっそぶぞ~!
2: オーッ!
澪: うお~~~い! 遊ぶのは練習してから!
律: え~ッ。
唯: 遊びた~い。
澪: それじゃ多数決にしよう。私は練習が先。
2: 遊ぶ!
梓: 練習がいいです。
紬: 遊びたいで~す。
澪: まさかの裏切り。
唯: 早く~!
律: 待てよ~!
澪: まったく遊ぶ時は元気なんだから…
梓: でもムギ先輩の遊びってもしかして…
唯: アイム・フライング!
律: イエース、イエス、イエス!
梓: まさかね。ん?
紬: いらないって言っておいたでしょ! 浜辺にあるものもすぐに片づけて。お船もいらない!
澪: ムギ。
梓: 先輩。
唯: そ~れッ
律: アハハハハ…
梓: う~ん・・・
唯: アハハハハ…
律: アハハハハ…
紬: よいしょ、よいしょ。
梓: ちゃんと練習できるのかなあ。
唯: あずにゃ~ん。あずにゃんも一緒に遊ぼうよ。
梓: 結構です。
律: さてはスポーツとか苦手な人?
梓: そんなことありません! やってやるです!
紬: 梓ちゃんもすっかりみんなと仲よくなったね。
澪: そうかな…
唯: りっちゃん博士、これを見てくだされ。
律: おおっ、これはまるで宇宙人だ! これでノーベル賞(xxx)
唯: りっちゃん博士、(xxx)
梓: 澪先輩。
澪: うん?
梓: フジツボの話って知ってます?
澪: え!?
梓: 昔フジツボで足を切った少年が…、あッ? あの澪先……パイ?
唯: まだまだ前だよ。
律: ほらほら!
紬: 左よ。(xxx)、当たり。
唯: もうちょっと。
律: いけいけ~
唯: やったね~
唯: ちょうだい。
梓: ダメです。
律: 澪。
澪: アハハハハ、私としたことが…
唯: ここは? 無人島…。りっちゃん。
律: ゆ…い? ゆッ、唯!
唯: りっちゃん。
律: ついに来たんだ。
2: 新大陸だーッ!
律: ジパング!
唯: 黄金の島~
梓: 何やってんすか?
唯: ふは~
律: 遊んだ遊んだ。もうご飯食べて寝ようよ。
澪: 練習はどうした?
梓: やっぱり遊ばずに先に練習した方がよかったんじゃないですか?
律: 梓が一番遊んでたじゃん、真っ黒んなって。
梓: 私はちゃんと練習もするもん。
律: じゃあ一晩中?
梓: するもん!
律: 疲れた~、おなかすいた。
澪: ガマンしろ。
梓: すごーい。
澪: 確かにすごいな。
梓: あんなアンプ使ったことないです
律: 澪、早く練習しようぜ。スネアが新品だ。
澪: 現金なヤツ。
唯: あずにゃん、それな~に?
梓: はい、これですか? ただのチューナーですけど。
唯: へえ~、チューナーって言うんだ。
梓: これでチューニングするんですけど、唯先輩、チューナー知らないんですか?
唯: うん、初めて見た。
梓: じゃあ、どうやってチューニングを?
唯: 適当に…ほら。
梓: ぜッ、絶対音感! すごいのかすごくないのか分からない人だ。
律: じゃあ、いくよ~! ワンツースリーフォー!
唯: ふんす!
梓: 今のすごくいい感じでしたよね。
紬: ピッタリ合ったね。素敵、唯ちゃん。
唯: いやいやいや~
梓: みんないつの間に練習してたんだろう。
澪: 律もちゃんとリズムキープできてたなあ。特訓でもしたのか?
律: おなかがすいて力が出ない。
澪: おなかすいてるからムダな力抜けたのね~
律: もうご飯にしよう。メシ食わせろ~!
紬: 私も。
唯: 戻ったよ~
律: おっかえり~
紬: ただいま。
唯: りっちゃん、お肉だよ、お野菜だよ。
律: 待ってました~。丸ごとキャベツ。もう生でも食ってやる~
澪: ちょっとはガマンしろ。
律: できない、ガマンできない。
梓: いつも遊んでばかりなのに、演奏すると何かいいんだよなあ。
律: 放せ~キャベツの…
澪: みんなで手分けしてやったらすぐできるから。
律: キャベツのカミサマがお怒りじゃ!
梓: じゃあ私、コンロの火を見ます。
澪: ほら、後輩が率先して頑張ってるんだから。
律: 分かったよ。
唯: 目が痛い~
律: 唯、大丈夫か?
唯: りっちゃん。
律: 唯…
唯: 死ぬときは一緒だよ。
律: ああ。
澪: よーし。じゃあ、おにぎりでも作るか。
梓: はい。
澪: こんなに違いが…
律: 澪ちゃんの手が大きいのかしら。
澪: うるさい!
唯: ああ~、おいしかったあ。
梓: おいしかったです。
律: 最高だあ。
紬: じゃあ、花火やろう。
紬: 終わっちゃった。
律: 最後消えるときって、もうちょっと頑張れ頑張れってなるよなあ。頑張れ、頑張れ、頑張れ…
唯: 頑張れー、頑張れー・・・
紬: うん。よーし、もう1本。頑張れ、頑張れ。あ、また落ちちゃった。
唯: あーっ、りっちゃん消えちゃうよ。
律: よ~し、そんなときは合体で大きくするんだ。
唯: うん!
2: 合体! 線香花火マン。
紬: あッ、ズルイ。
澪: アホ…
紬: 重くない?
梓: 大丈夫です。
律: 肝試しをやろう。
唯: オーッ。
澪: 次から次へと。
律: いいじゃん。やっぱり夏で合宿といえば肝試しだよね!
澪: 私はやらないぞ。
律: そっか~、澪は怖いの苦手だもんね。
澪: ぜんっぜん余裕よ。やってやろうじゃないの。
律: なかなかご飯食べさせてもらえなかった恨み、晴らさせてもらうぜ。
澪: こッ、高校生にもなって肝試しもないよな~
梓: あの、手が痛いんですけど。なッ、何でしょうか…
澪: き、き、き、きっと、り、り、律の仕業だよ~
さわ子: 澪ちゃ~ん。
澪: わー!! 怖いよ!!
梓: 先輩、先輩。気を確かに。せッ、先生!? どうしたんですか?
さわ子: よ…ようやく会えた。
唯: あれッ、さわちゃん先生? どうしたの? ていうか何でいるの?
さわ子: 後から合流してみんなを驚かせようと思ったんだけど、道に迷って・・・
梓: 驚かせようっていう目標は達成できたみたいですけど。
紬: 澪ちゃん、大丈夫だから、澪ちゃん!
梓: 澪先輩ってこんなに怖がりだったんだ。
律: 誰もこねえ。
澪: ひどい目にあった。
紬: まあまあ。
律: 澪、澪。
律: 梓、熱いのダメなの?
梓: いや、そうじゃないんですけど。
唯: あずにゃん、こういうのは勢いよく入った方がいいんだよ。
梓: 痛いッ!
唯: あ、日焼けで痛かったのか。
紬: 唯ちゃん、少しやせた?
唯: あ? ううん、前にも言ったと思うけど、私いくら食べても体重増えないんだ。
3: うらやまし過ぎる!
唯: えッ、さわちゃん先生まで!?
さわ子: しっかし、メガネとってるとあんた達2人見分けつかないわねえ。
澪: はあ・・・
さわ子: 胸の大きさで判断すればいいじゃない! あは★
紬: ゲル状…
律: キャベツうめーッ。
唯: ごめんね、私の練習につきあわせて。
梓: 全然気にしないでください。私も唯先輩ともっと一緒に練習したいと思ってたんです。
唯: ありがとう。
梓: えっと・・・
唯: あずにゃん、うまいね。
梓: え、そんなことないですよ。
唯: じゃあ、次私ね。ここが難しいんだよね~
梓: 最初はスローテンポで弾いてみればいいんですよ。
唯: こう? できた~ッ! あずにゃんに出会えてよかったよ!
梓: え?
唯: あずにゃ~ん! ありがとう、あずにゃん。
憂: こんにちは、平沢憂です。今日も梓ちゃんとお出かけです。
梓: お~い。
憂: あ!
梓: ごめん、遅れちゃった~
憂: もう遅いよ~…て、誰?
梓: え!?
憂: ふーん、あんまり練習できなかったんだ。
梓: でもないんだけど、もっと特訓するものだと思ってたのに、海水浴とか肝試しとか、ほとんど遊んでた。
憂: ふーん。
梓: もっと練習したかったのに。
憂: そっか~。でもお姉ちゃんは全然焼けてなかったけど、何でそんなに日焼けしてるの?
梓: そッ、それは…私が一番はしゃいでたから。でもね…、やっぱり行ってよかった。先輩達のいろんなことが分かったもん。
憂: へえ~、どんなふうに?
梓: う~ん、澪先輩は意外と怖がりだった。
憂: そうなんだ~。律さんは?
梓: やっぱ大雑把だったけど、澪先輩とはいい感じだった。
憂: 紬さんは?
梓: ムギ先輩はね、みんなのことを思いやってて優しいけど、案外子供っぽいところもあって、カワイイ人だったよ。
憂: ふ~ん。で、お姉ちゃんは?
梓: 唯先輩は…、ちゃんと練習してた。
憂: でしょう?
梓: でも…、相変わらず抱きついてこられるんだけどね。
憂: あったかいでしょ、お姉ちゃん。
梓: へへ…そだね、
【予告】
梓: うッ…、弦さびてるじゃないですか。これ、いつ弦を交換したんですか?
唯: えッ、弦って交換するものなの?
2: なッ、何!?
店員: これ…ビンテージギターですか?
梓: すいません、ただ汚いだけです。
唯: まだ買って1年です。
梓: でも、もしこのまま戻ってこなかったら、学園祭のライブ、どうなるんでしょう。