The Squid Girl (Japanese) > 02b. 祝わなイカ?
父母「よしお君、誕生日おめでとう」
「おめでとう/おめでとう/おめでとう」
イカ娘「初めて見るメニューでゲソね」
栄子「ああ、あれは特別メニューだ」
千鶴「うちのサービスで、誕生日のご家族にはケーキを格安で提供しているの」
イカ娘「誕生日?」
千鶴「地上では年に一度、こうして生まれた日を祝うものなのよ」
イカ娘「生まれた日・・・」
栄子(そっか、こいつ自分の誕生日を知らないのか)
イカ娘「じゃあ・・・」
栄子「ん?」
イカ娘「私も今日が誕生日でゲソ! 私も祝ってもらおうじゃなイカ」
栄子「お前、いま決めただろ。じゃあ、って何だよ」
イカ娘「別にいいじゃなイカ! これやりたいでゲソ!」
栄子「ほんとに日に日に図々しくなってくな、お前は。仮に、本当に今日が誕生日だとしても、侵略者の誕生日なんて祝うどころか疎んじるわ」
イカ娘「そこまで言うでゲソか」
千鶴「いいんじゃないかしら。やりましょうよ、イカ娘ちゃんの誕生日会」
イカ娘「やったー!」
栄子「姉貴、マジで!?」
―――
たける「買ってきたよ!」
イカ娘「何買ってきたでゲソか?」
悟郎「お、おう」
イカ娘「わあっ!」
栄子「ええっ?! 何やってんだよ!」
イカ娘「他には何かないでゲソか? 金色の触手・・・ではなさそうでゲソね。おとなしく姿を現すでゲソ!」
栄子「おい、イカ娘」
イカ娘「しつこいやつでゲソ! 何をするでゲソ!」
栄子「おい!」
イカ娘「うわあーっ!」
栄子「お前はここにいろ!」
イカ娘「どうしてでゲソ!」
栄子「いいから。主役は動かないもんなんだよ」
イカ娘「主役?」
栄子「そうだ。準備が済んだら呼んでやるから、おとなしくしてろ」
イカ娘「なるほど。私はゆくゆくは地上の征服者となる身でゲソ。下々のものは働いて当たり前だということでゲソね」
たける「わああ、お姉ちゃん、素敵だね」
栄子「だろう? あいつにはもったいないくらいだ」
千鶴「まあ、悟郎君、そんなことまで?」
悟郎「あ、いやあ、当然のことですから」
イカ娘(何でゲソ。やつら、私をのけ者にして楽しそうでゲソ。まさか・・・)
たける「わああ、お姉ちゃん、素敵だね」
栄子「だろう? あいつにはもったいないくらいだ」
千鶴「まあ、悟郎君、そんなことまで?」
悟郎「いやあ、当然のことですから」
4人「さあ、イカ娘を捕まえて、食ってしまおう」
栄子「準備ができたぞ」
イカ娘「く、来るなでゲソ!!」
栄子「ええー?」
たける「イカ姉ちゃん」
4人「お誕生日おめでとう!」
イカ娘「何か大きなことを成し遂げた気分でゲソ!」
栄子「何もできてないだろ」
千鶴「ケーキ持ってきたわよ」
イカ娘「早速食べようじゃなイカ」
栄子「待て待て。歳の分、ロウソク立ててからだろ。お前、いくつなんだ?」
イカ娘「・・・わからないでゲソ」
栄子「ああ・・・。ま、頭の悪さからして、こんなもんだろ」
イカ娘「私はもっと有意義に生きてきたでゲソ! 10本や20本じゃ足りないでゲソ! こんなもんじゃなイカ」
栄子「何歳だよ、お前」
イカ娘「わあ・・・」
たける「イカ姉ちゃんが吹き消すんだよ」
イカ娘「それじゃあ・・・。・・・頭がくらくらするでゲソ」
たける「イカ姉ちゃん!」
千鶴「酸欠ね」
栄子「意地張って何本も立てるからだぞ」
悟郎「おーい、大丈夫か?」
イカ娘「今度こそ! ・・・あ」
悟郎(イカ墨・・・)
栄子(余計なトッピング入れやがった)
イカ娘「え、ええと、これは、その・・・、イカ墨だけに、私のお墨付きでゲソ」
栄子「誰が上手いこと言えといった!!」
たける「今度はみんなで花火しようよ!」
イカ娘「おお、いい考えでゲソ!」
たける「はい、これ。僕からイカ姉ちゃんへのプレゼント」
イカ娘「これが花火でゲソね」
栄子「うー、きれいきれい!」
千鶴「夜の海でやるのが、またいいのよね」
悟郎「あ、あれ? こんな少ししかなかったか?」
たける「さっきまでいっぱいあったのに」
イカ娘「まだまだ甘いでゲソね。私のほうが圧倒的にきれいでゲソ」
たける「わあ!」
栄子「こんなところで無駄な才能を発揮してどうする」
イカ娘「あちあちあちあちあち!」
栄子「花火を振り回すな!」
悟郎「水だ!」
たける「イカ姉ちゃん、大丈夫?」
悟郎「火の取扱いには気をつけろ!」
栄子「火も満足に扱えないなんて、お前、侵略者に向いてないよ」
イカ娘「よ、余計なお世話でゲソ!」
千鶴「でも意外よね」
たける「何が?」
千鶴「魚介類にとって、火なんて恐怖の対象でしかないと思うんだけど」
栄子「そういえば、イカは光に集まる性質があると聞くが、そっちか?」
たける「イカ姉ちゃん、危ないよ!」
イカ娘「え? ぎょわあああっ!! 死ぬかと思ったじゃなイカ! お主、たける!」
栄子「小動物か」
イカ娘「わあああっ! わああっ!」
栄子「飛び上がったり、へたり込んだり、忙しいやつだな。安心しろ」
イカ娘「え? やはり私の誕生日を祝おうと、人間どもがこのようなことを」
栄子「今日、花火大会だったんだな」
たける「忘れてた」
悟郎「さすが、迫力が違うな」
千鶴「本当」
栄子「やっぱり最後は線香花火だよな」
千鶴「風流よね」
イカ娘「来月の誕生日も楽しみでゲソ」
栄子「はあ? 誕生日は年に一回だろ」
イカ娘「ええーっ! そんなのつまんないでゲソーッ!」
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「おめでとう/おめでとう/おめでとう」
イカ娘「初めて見るメニューでゲソね」
栄子「ああ、あれは特別メニューだ」
千鶴「うちのサービスで、誕生日のご家族にはケーキを格安で提供しているの」
イカ娘「誕生日?」
千鶴「地上では年に一度、こうして生まれた日を祝うものなのよ」
イカ娘「生まれた日・・・」
栄子(そっか、こいつ自分の誕生日を知らないのか)
イカ娘「じゃあ・・・」
栄子「ん?」
イカ娘「私も今日が誕生日でゲソ! 私も祝ってもらおうじゃなイカ」
栄子「お前、いま決めただろ。じゃあ、って何だよ」
イカ娘「別にいいじゃなイカ! これやりたいでゲソ!」
栄子「ほんとに日に日に図々しくなってくな、お前は。仮に、本当に今日が誕生日だとしても、侵略者の誕生日なんて祝うどころか疎んじるわ」
イカ娘「そこまで言うでゲソか」
千鶴「いいんじゃないかしら。やりましょうよ、イカ娘ちゃんの誕生日会」
イカ娘「やったー!」
栄子「姉貴、マジで!?」
―――
たける「買ってきたよ!」
イカ娘「何買ってきたでゲソか?」
悟郎「お、おう」
イカ娘「わあっ!」
栄子「ええっ?! 何やってんだよ!」
イカ娘「他には何かないでゲソか? 金色の触手・・・ではなさそうでゲソね。おとなしく姿を現すでゲソ!」
栄子「おい、イカ娘」
イカ娘「しつこいやつでゲソ! 何をするでゲソ!」
栄子「おい!」
イカ娘「うわあーっ!」
栄子「お前はここにいろ!」
イカ娘「どうしてでゲソ!」
栄子「いいから。主役は動かないもんなんだよ」
イカ娘「主役?」
栄子「そうだ。準備が済んだら呼んでやるから、おとなしくしてろ」
イカ娘「なるほど。私はゆくゆくは地上の征服者となる身でゲソ。下々のものは働いて当たり前だということでゲソね」
たける「わああ、お姉ちゃん、素敵だね」
栄子「だろう? あいつにはもったいないくらいだ」
千鶴「まあ、悟郎君、そんなことまで?」
悟郎「あ、いやあ、当然のことですから」
イカ娘(何でゲソ。やつら、私をのけ者にして楽しそうでゲソ。まさか・・・)
たける「わああ、お姉ちゃん、素敵だね」
栄子「だろう? あいつにはもったいないくらいだ」
千鶴「まあ、悟郎君、そんなことまで?」
悟郎「いやあ、当然のことですから」
4人「さあ、イカ娘を捕まえて、食ってしまおう」
栄子「準備ができたぞ」
イカ娘「く、来るなでゲソ!!」
栄子「ええー?」
たける「イカ姉ちゃん」
4人「お誕生日おめでとう!」
イカ娘「何か大きなことを成し遂げた気分でゲソ!」
栄子「何もできてないだろ」
千鶴「ケーキ持ってきたわよ」
イカ娘「早速食べようじゃなイカ」
栄子「待て待て。歳の分、ロウソク立ててからだろ。お前、いくつなんだ?」
イカ娘「・・・わからないでゲソ」
栄子「ああ・・・。ま、頭の悪さからして、こんなもんだろ」
イカ娘「私はもっと有意義に生きてきたでゲソ! 10本や20本じゃ足りないでゲソ! こんなもんじゃなイカ」
栄子「何歳だよ、お前」
イカ娘「わあ・・・」
たける「イカ姉ちゃんが吹き消すんだよ」
イカ娘「それじゃあ・・・。・・・頭がくらくらするでゲソ」
たける「イカ姉ちゃん!」
千鶴「酸欠ね」
栄子「意地張って何本も立てるからだぞ」
悟郎「おーい、大丈夫か?」
イカ娘「今度こそ! ・・・あ」
悟郎(イカ墨・・・)
栄子(余計なトッピング入れやがった)
イカ娘「え、ええと、これは、その・・・、イカ墨だけに、私のお墨付きでゲソ」
栄子「誰が上手いこと言えといった!!」
たける「今度はみんなで花火しようよ!」
イカ娘「おお、いい考えでゲソ!」
たける「はい、これ。僕からイカ姉ちゃんへのプレゼント」
イカ娘「これが花火でゲソね」
栄子「うー、きれいきれい!」
千鶴「夜の海でやるのが、またいいのよね」
悟郎「あ、あれ? こんな少ししかなかったか?」
たける「さっきまでいっぱいあったのに」
イカ娘「まだまだ甘いでゲソね。私のほうが圧倒的にきれいでゲソ」
たける「わあ!」
栄子「こんなところで無駄な才能を発揮してどうする」
イカ娘「あちあちあちあちあち!」
栄子「花火を振り回すな!」
悟郎「水だ!」
たける「イカ姉ちゃん、大丈夫?」
悟郎「火の取扱いには気をつけろ!」
栄子「火も満足に扱えないなんて、お前、侵略者に向いてないよ」
イカ娘「よ、余計なお世話でゲソ!」
千鶴「でも意外よね」
たける「何が?」
千鶴「魚介類にとって、火なんて恐怖の対象でしかないと思うんだけど」
栄子「そういえば、イカは光に集まる性質があると聞くが、そっちか?」
たける「イカ姉ちゃん、危ないよ!」
イカ娘「え? ぎょわあああっ!! 死ぬかと思ったじゃなイカ! お主、たける!」
栄子「小動物か」
イカ娘「わあああっ! わああっ!」
栄子「飛び上がったり、へたり込んだり、忙しいやつだな。安心しろ」
イカ娘「え? やはり私の誕生日を祝おうと、人間どもがこのようなことを」
栄子「今日、花火大会だったんだな」
たける「忘れてた」
悟郎「さすが、迫力が違うな」
千鶴「本当」
栄子「やっぱり最後は線香花火だよな」
千鶴「風流よね」
イカ娘「来月の誕生日も楽しみでゲソ」
栄子「はあ? 誕生日は年に一回だろ」
イカ娘「ええーっ! そんなのつまんないでゲソーッ!」