ナレーター「神奈川県川崎市に住む悪の軍団フロシャイム。今日もヤツらが動き出した!」
ヴァンプ「あっ!こんにちは、おばあちゃん」
おばあちゃん「こんにちは、いいお天気で」
ヴァンプ「本当にねー」
おばあちゃん「お出かけですか?」
ヴァンプ「ええ、ちょっと。怪人のところまで」

2号はドアをノックする
ヴァンプ「だめ?」
2号「いないみたいですね」
ヴァンプ「なんか新聞も何日も取り込んでないし」
1号「新聞受けに入んなくなってますもんね」
ヴァンプ「んーしょうがない。帰ろうか」
三人「はっ!」
アーマータイガー「あっ! ヴァンプ様」
ヴァンプ「アーマータイガーくん」
アーマータイガー「どうしたんっすか」
ヴァンプ「いや どうしたもこうしたもないよ。って何この部屋ー。」
アーマータイガー「はっ」
ヴァンプ「これが仮にもアーマータイガーの部屋?」
子供の声「本当は強いぞ!アーマータイガー!」
アーマータイガー「タイガーラリアット!」
ヴァンプ「弁当の食べた後とかカップめんのカラとか。ん、このペットボトルもいつの?」
アーマータイガー「はっ」
ヴァンプ「このとげとげもちゃんとしまっとかないと踏んじゃうよもー」
子供の声「すごいパワーだ!アーマータイガー!」
アーマータイガー「タイガークロー!」
ヴァンプ「シーツも皮脂で真っ黒じゃーん」
1号「うわー」
ヴァンプ「いつから洗ってないのー」
子供の声「マッハのスピード!アーマータイガー!」
アーマータイガー「タイガークラッ!」
ヴァンプ「流しも洗い物がたまってて、なんか白いすじがいっぱいついてるし。もうしっかりしてよタイガーさっぽうー」
アーマータイガー「うっす、すいません」
子供の声「無敵怪人アー…」
ヴァンプ「デスランスも使わなくなったお父さんの釣竿と同じ扱いだし…ここさー、お風呂ないみたいだけど、ちゃんと銭湯行ってんのー?」
アーマータイガー「コインシャワーはたまに行きますけど… あ!でも、ちゃんと体は拭いてます。うぃっす!」
ヴァンプ「なんかもー。アーマータイガーじゃないもんねー。ラーニングトランクスタイガーだもんねー。」
アーマータイガー「家にいる時は、あの… 気さくな方向で、 うっす!」
ヴァンプ「やっ!」
アーマータイガー「あっ!」
ヴァンプ「何の音?」
アーマータイガー「隣の人です!うるさいとよくどんどんやるんす。」
ヴァンプ「へー」
アーマータイガー「ここ、壁薄いっすから。押入れの壁なんか微妙に隙間、空いちゃってますから、隣より先に寝ると、光がもれてきますし、隣がカレーだと確実にわかります。」
ヴァンプ「ご、ご迷惑そうだから、外で話そうね」


ヴァンプ「だから近所づきあいは大切なの。お互いのことを知ってればちょっとのことじゃ腹も立たないしー。」
アーマータイガー「はっ!ええ、それで、今日は?」
ヴァンプ「もう、明日レッドさんと対決だからさー。今日、打ち合わせしようって言ったでしょう。」
アーマータイガー「あっ!忘れてました!」
ヴァンプ「決闘は忘れないでよ。2時30分」
アーマータイガー「うっす!」
ウエートレス「お待ちどうさまでした。洋風ご膳のお客様は?」
ヴァンプ「あっ!はいはい、私です」

サンレッド「あいつらー。呼び出しといて来やしねえじゃねえか!」
ヴァンプ「な、何してるのアーマータイガーくん?」
アーマータイガー「うっす、アーマータイガーです。うっす。おっ、ヴァンプ様。あ!決闘忘れてた!」
ナレーター「これは神奈川県川崎市で繰り広げられる善と悪の戦いの物語である。」