Code Geass(Japanese)>25. Zero
コーネリア:
そうか… ゼロの正体はお前だったのか
ブリタニア皇族に対する恨み…
ダールトンの分析は当たっていたな
ナナリーのためにこんなことを?
ルルーシュ:
そうです
私は今の世界を破壊し、新しい時代を創る
コーネリア:
そんな世迷言のために殺したのか!
クロヴィスを…ユフィまで!
ルルーシュ:
姉上こそ、私の母・閃光のマリアンヌに憧れていたくせに
コーネリア:
どうやら、これ以上の会話に意味はないようだな
ルルーシュ:
そうですね
ならば――
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが問いに答えよ
コーネリア:
ああ
ルルーシュ:
私の母を殺したのは姉上ですか
コーネリア:
違う
ルルーシュ:
では誰が?
コーネリア:
分からない
ルルーシュ:
あのときの警護担当は姉上でしたね
コーネリア:
ああ
ルルーシュ:
なぜ警護隊を引き上げたのですか
コーネリア:
頼まれたから
ルルーシュ:
誰に!
コーネリア:
マリアンヌ様
ルルーシュ:
母さんに?
まさか、そんな――
ということは…
母さんはあの日、襲撃があることを知っていた?
いや、ありえない
なら俺たちを逃がしているはず!
何があった、あの日!
誰なんだ! 母さんを殺した奴は!
知らないのか
なら、真実を知っている奴は誰だ!
調べていたんだろう、あの日のことを!
コーネリア:
皇帝陛下に命じられて、シュナイゼル兄様が遺体を運び出した
ルルーシュ:
遺体って母さんの?
じゃあ、あの棺の中は――
C.C.:
おい、戻ってこい!
ルルーシュ:
分かっている!
そろそろ政庁の守備隊が――
C.C.:
違う!
お前の妹が攫われた!
ルルーシュ:
冗談を聞いている暇はない
今はコーネリアを人質として本陣に――
C.C:
私には分かる!
お前が生きる目的なのだろう?
神根島に向かっている
ジェレミア:
オール・ハイル・ブリターニア!
おや、あなた様は…ゼロ?
何たる
僥倖
!
宿命! 数奇!
ルルーシュ:
まさか、オレンジか!
ジェレミア:
おっ、おーー お願いです!
死んでいただけますか?
ルルーシュ:
コーネリアを!
C.C.:
分かっている!
ジェレミア:
ゼロ、私は…
帝国臣民の敵を排除せよ!
そう、ならばこそ
オール・ハイル・ブリタニア~!
バトレー:
このような失態、我が君に何と報告すれば!
研究員:
情念だけが暴走しています
さすがに行動予測までは…
バトレー:
せめて会話が可能な状態であればよかったのだが
ルルーシュ:
邪魔をするな!
ジェレミア:
ゼロ―――!
無線:
現在、[ ]エリアを通過――
セシル:
どうしてスザク君を止めたんですか?
ロイド:
軍属として当たり前でしょ?
セシル:
死なせたくなかったんですね
ロイド:
まさか
君も知っているくせに
人間はとても壊れやすいって
その肉体も、心も、互いの関係も
セシル:
だからといって思い通りになる人や世界なんて…
ロイド:
でも、僕はそういうパーツが欲しいんだ
枢木少佐がダメなら次のデバイサーを探すだけさ
ラクシャータ:
気をつけなさいよ
ナイトメアはフィールドの中だと停まっちゃうんだから
黒の騎士団:
分かっています
C.C.:
器用だな
ルルーシュ:
扇か
私だ
南:
ゼロ! よかった!
ルルーシュ:
南?
扇はどうした?
南:
撃たれたんだ!
手当してるが意識がない
それと、犯人はまだ――
ルルーシュ:
わかった
ならお前でいい
車椅子の少女はどうした?
南:
いや、それより扇が――
ルルーシュ:
代わりなら後で手配する!
今は車椅子の少女が先だ!
南:
代わりって?
ルルーシュ:
確認しろ! 早く!
南:
拘束していた学生たちはみんな消えたよ
扇が撃たれたどさくさに…
リヴァル:
ルルーシュか?
悪いけど今は…
ルルーシュ:
ナナリーはそこにいるか?
リヴァル:
クラブハウスにいるよ
俺たちはちょっと離れちゃってるけど
ルルーシュ:
分かった
リヴァル:
おい、そっちは今どこに――
ルルーシュ:
ナナリーには繋がらないし
咲世子も
C.C.:
ルルーシュ
私はお前の共犯者だ
お前の味方だ
ルルーシュ:
信じろと?
理由すら言わない女の戯言を
C.C.:
お前に死なれては困る
それは本当だ
ルルーシュ:
ふん、一方的な都合ばかり
3番隊、敵の飛行型だ
一斉射で撃ち落せ!
カミサキ:
了解!
敵機捕捉
てぇー!
ジェレミア:
見えた…
カミサキ:
な、何だあれは!
黒の騎士団:
カミサキ隊長!
ジェレミア:
ゼロ! ゼロよぉー!
ルルーシュ:
雑魚が!
お前の相手をしている暇はない
C.C.、トウエルブ・ストリートに出ろ
C.C.:
一方的な都合ばかり!
ジェレミア:
当たらず!
このジェレミア・ゴットバルトには!
ルルーシュ:
違うな、オレンジ君
もう当たっている
ジェレミア:
卑怯、後ろをバック
ルルーシュ:
潰れろ、古きものよ
よしっ、これでナナリーの元に
玉城:
頑丈だなー
やっぱ回転刃刀(かいてんやいばとう)がいるかー
黒の騎士団:
玉城さん、こいつらどうしますか
他の学生達と一緒に寮か体育館に
シャーリー:
ゼロを呼んで!
ゼロは絶対に私達を守るから!
でなきゃ変だもの
今までの事だって――
玉城:
うるせー
ゼロのことはこの俺がよく知ってんだよ
こんな時あいつなら迷わないってこともな
スザク:
やめろ!
玉城:
何だよ
ブリキのためなら外に出るってか?
リヴァル:
スザク…
玉城:
欲しいのはその白兜(しろかぶと)だけだ
裏切り者はここで死んでおけ
スザク:
アーサー
玉城:
このクソ猫が!
もういい!
こいつら全員始末…
ロイド:
こんばんは~!
黒の騎士団:
退け! ひとまず退くんだ!
ラクシャータ:
まさか!
あのプリン伯爵が前線に出てくるなんて
ロイド:
ラクシャータ、やっぱりいたのか
ミレイ:
今よ
玉城:
待て、てめえら!
ロイド:
どう、セシル君?
テストパーツの調子は
セシル:
いけそうですね、実用化
スザク:
戻った
セシル:
フィラーカバーを開けて
エナジーを交換するわ
スザク:
はい、でもどうしてセシルさんまで
セシル:
どうしてですか、ロイドさん?
ロイド:
取り返しに来ただけだよ
ランスロットとか、まあ色々と
セシル:
サザーランドのパーツだけど、いけそう?
スザク:
はい
適合チェッククリアです
セシル:
じゃあ、ここは私達に任せて
あなたはゼロを!
スザク:
ありがとうございます
アッシュフォード学園を、ここにいるみんなをお願いします!
ロイド:
分かってるよ
婚約者もいるしね
スザク:
ん?
ロイヤル・プライベート?
コーネリア:
く、枢木君…
スザク:
コーネリア総督?
藤堂:
しぶとい
さすがはコーネリアの精鋭
ルルーシュ:
藤堂、以降の作戦は全てお前に任せる
負傷した扇の仕事はディートハルトに仕切らせろ
藤堂:
任せる?
任せるとは一体…
ルルーシュ:
私は他にやらなければならないことがある
以降、そちらからの通信は全て切る
藤堂:
ま、待て!
この状況で他があるのか!
黒の騎士団:
七番隊、全滅!
藤堂:
何?
ミレイ:
落ちついて!
大丈夫だから順番にね!
下級生から
黒の騎士団:
ひとまずさがるんだ!
持ち出せないデータは処分しろ!
早く、早く!
コーネリア:
せ、戦況は我が軍に有利だ
いいか
私の負傷は極力伏せろ
動揺する
ギルフォードやグラストン・ナイツが
しかし、お前にだけは
スザク:
もう喋らないで下さい
コーネリア:
神根島
そこににゼロが…
それ以外は… 駄目だ
思い出せない
スザク:
ギアス
コーネリア:
お前はユーフィの騎士なのだろう
ならば行ってユフィの汚名(おめい)をすすぐのだ
スザク:
あ、はい
コーネリア:
貴公(きこう)に略式(りゃくしき)ではあるがブリタニアの騎士侯位(きしこうい)をさずける
これで名実ともにお前は騎士だ
行け、枢木スザクよ
スザク:
イエス・ヨア・ハイネス
神楽耶:
え? ゼロがいなくなったのですか?
ディートハルト:
いいえ、指揮権を現場に委ねただけで…
はい
なぜ、こんな大事なときに…
玉城:
何で扇が撃たれたんだ!
ゼロはどこにいるんだよ!
黒の騎士団:
知らないって!
黒の騎士団:
連絡は取れないのか!
ラクシャータ:
逃げる理由なんてないはずよね
でも…
朝比奈:
いくら藤堂さんでも、全体状況が分からないと…
カレン:
ゼロ… 私はどうすれば――
扇:
か、カレン
カレン:
扇さん!
大丈夫なんですか
扇:
ああ
それより、カレン
ゼロを追え
彼の…行動には…意味が…あるはず
助けるんだ
ゼロ、ナオトの夢を継ぐ者
カレン:
でも、どうやって探せば?
扇:
そろそろ見えるだろ
カレン:
あれは…ランスロット
あいつがここを離れる理由なんて――
扇:
ラクシャータが発信機を…な
カレン:
分かりました
補給部隊、接収した空輸機を私に回せ!
最優先だ!
玉城:
ちくしょーー!
せめてここだけでも!
ロイド:
学生さんたちの搭乗完了までだよ
頑張ってね
セシル:
分かっています
え?
どうしてあんなところに熱源反応が?
玉城:
ナイトメア?
ラクシャータ:
なんだい、あの年代もんは?
ミレイ:
ガニメデ
ニーナ!
ロイド:
いけない!
砲撃中止!
黒の騎士団もストップ!
一時休戦だ!
そいつを撃っちゃいけない!
ラクシャータ:
みんな! 言うとおりにおし!
撃つんじゃないよ!
ロイドをマジにするほどの代物か?
ロイド:
ニーナ、完成させたのかい?
ニーナ:
検証は不十分です
爆発させられるかは分かりません
でも私は…
ミレイ:
爆発って何言ってるの、ニーナ!
セシル:
危険よ! 下がって!
ロイド:
彼女の理論通りなら
この東京租界そのものが死滅するかも
玉城:
んなことあるはず――
ラクシャータ:
信じなさいよ!
サクラダイトまで使ってんだから
ニーナ:
ゼロはどこ?
教えて!
ユーフェミア様の仇!
ゼロはどこにいるのよぉ!
ルルーシュ:
ナナリーがいなくなったら、俺は今まで何のために!
何のための独立戦争だ?
ユフィまで犠牲にして
C.C.:
見えたぞ、神根島だ
ルルーシュ:
取り返す
誰が相手だろうと
ナナリーを!
ルルーシュ:
やはりここだろうな
何かお前に関係がある場所か
C.C.:
ここは知らない
ルルーシュ:
ふん
他にもあるということか
ナナリーを攫った奴はギアス能力者か
C.C.:
そこまでは分からない
本当だ
ルルーシュ:
信じよう
少なくとも我々の共犯関係はまだ続いているのだから
C.C.:
ありがとう
ルルーシュ:
どうした?
C.C.:
そうか、これは――
ルルーシュ:
何?
C.C.:
落ち着け
これは侵入者に対してのトラップ
作動させた奴が――
ルルーシュ:
何だ、これは?
昔に?
C.C.? いや…
しかし…
軍人:
何だ、お前は!
ルルーシュ:
やめろ
やめろー!
ルルーシュ:
C.C.、これは…お前の…
C.C.:
残っているのは魔女としての記憶だけ
そもそも自分が人間だったのかすら分かりはしない
私を憎む人も、優しくしてくれた人も
全て時の流れの中に消えていった
果てることのない時の流れの中で、私…独り
ルルーシュ:
独りじゃないだろ
俺たちは共犯者
お前が魔女ならば、俺が魔王になればいいだけだ
C.C.:
こんなときによく言う
ルルーシュ:
C.C.、無事か?
C.C.:
誰に向かって言っている?
ジェレミア:
私です!
ゼロよ! 懺悔は今!
ルルーシュ:
しつこい奴!
コーネリアに受けた破損箇所が!
C.C.:
ハドロン砲もあと一撃しか!
ジェレミア:
私の素晴らしき雪辱!
姑息孤立小癪ッ!!
C.C.:
あいつは私に任せろ
お前はナナリーを!
ルルーシュ:
しかし、もうエナジーが!
C.C.:
大丈夫だ
いや、少し不安だな
勝てよ、ルルーシュ
自らの過去に、そして行動の結果に
ルルーシュ:
C.C.、死ぬなよ
C.C.:
誰に言っている?
ルルーシュ:
ふん、そうだったな
ジェレミア:
発見!
C.C.:
心中相手としては好みじゃないが
グラストンナイツ:
守り抜け!
我らの勝利は目前だ!
千葉:
押し切れない!
朝比奈:
早くしないと、敵の援軍が――
黒の騎士団:
どうすりゃいいんだ!
井上…
何やってんだ、ゼロは!
ギルフォード:
全軍突撃!
反乱軍を一挙に粉砕する!
藤堂:
死守しろ! なんとしても!
ここを破られたら、完全に我が軍は崩壊する!
ディートハルト:
藤堂の軍事的手腕が劣っているわけではない
カリスマ、ゼロにはそれがある…
なのに、ここまで来て…まさか
神楽耶:
ゼロ様
本当に私達を、日本を見捨てたのですか?
ルルーシュ:
入口にあったトラップは時間稼ぎだろう
目的は俺か?
C.C.という線もあるか
いずれにせよ、ナナリーの無事を確認してからだな
スザク:
こちらを向け、ゆっくりと
ルルーシュ:
こんな時に!
スザク:
聞こえなかったのか? ゼロ
こちらを向くんだ、ゆっくりと
ルルーシュ:
ユーフェミアは罪なき日本人を一方的に殺した
君はそんな女――
スザク:
便利な力だな
ギアスとは
自らは陰に隠れ、責任は全て他者に擦り付ける
傲慢にして卑劣
それがお前の本質だ
カレン!
君もゼロの正体を知りたくはないか
カレン:
何をいまさら!
スザク:
君にも立ち会う権利がある
カレン:
待てっ!
なんで!?
どうして――?
スザク:
信じたくは… なかったよ
…
カレン:
ル、ルルーシュが…
ルルーシュ:
そうだ、俺がゼロだ。
黒の騎士団を率い、神聖ブリタニア帝国に挑み、そして世界を手に入れる男だ
。
カレン:
あなたは私達日本人を利用していたの?
私のことも?
ルルーシュ:
結果的に日本は解放される。
文句は無いだろ?
スザク:
早く君を逮捕すべきだったよ
。
ルルーシュ:
気付いていたのか?
スザク:
確信は無かった。
だから否定し続けてきた。
君を信じたかったから…
だけど君は嘘をついたね…
僕とユフィに、ナナリーに…
ルルーシュ:
ああ、そのナナリーがさらわれた!
スザク、一時休戦といかないか?
ナナリーを救うために、力を貸してほしい!
俺とお前、二人(ふたり)いれば出来ないことなんて――
スザク:
甘えるな!
その前に手を組むべきはユーフィだった!
君とユフィが力を合わせば、世界を…
ルルーシュ:
全ては過去、終わったことだ!
スザク:
過去?!
ルルーシュ:
お前も父親を殺しているだろ?
懺悔など、後でいくらでもできる!
スザク:
いいや、君(きみ)には無理だ!
ルルーシュ:
何?
スザク:
君は最後の最後に世界を裏切り、世界に裏切られた!
君の願いは叶えてはいけない!
ルルーシュ:
馬鹿め!
理想だけで世界が動くものか!
さあ、撃てるものなら撃ってみろ!
流体サクラダイトをな!
俺の心臓が止まったら爆発する!
お前達もおしまいだ!
スザク:
貴様!
ルルーシュ:
それより取引だ!
お前にギアスを教えたのは誰だ!
そいつとナナリーは――
スザク:
ここから先のことはお前には関係ない!
お前の存在が間違っていたんだ!
お前は世界から弾き出されたんだ!
ナナリーは俺が――
ルルーシュ:
スザク!
スザク:
ルルーシュ!
C.C.:
人は、人間は幸せを求める存在である…
ブリタニアの少年・ルルーシュが望んだことも、小さな幸せに過ぎなかった…
特別なことではない。
少なくとも行動の根源には、人としてごく当たり前のとてもささやかな願いしかなかった…
そんな夢を、そんな誓いを誰が否定できるのか…?
誰にそんな資格があるというのか…?
だがしかし、人は誰しもが否応なく他者と、世界と関わることによって自らを規定され、定められてしまう…
ならば個人の思惑など、世界の意志を前にしてはどうしようもなく流されてしまう、儚い存在でしかない…
罪と罰
運命と裁き
ルルーシュの前に立ちはだかったのは自らが生み出した過去であり、人が人であるがゆえの憎しみか…?
それでも今は感謝すべきであろう
そう、少なくとも…
人が幸せを求める存在であることに
一縷の望みは、ほのかなる願いは、
絶望からこそ生まれ出(い)ずる…
【おまけ】
ゼロ… バカな男だ。
逆らっても、抗っても、どうせ世界は変わらないのに
教えてやろう。大人の世界ではな 正しいことに価値はないんだ
何かある…
俺の知らないところで何かが起こっている
力のない人間は、
我慢しなくちゃいけないの?
たとえ正義がこちらにあっても
やめろ 生きてる!
無力が悪だというのなら
力は正義なのか?!
間違っていたのは俺じゃない
世界の方だ
続編制作快調!
乞う御期待!!
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そうか… ゼロの正体はお前だったのか
ブリタニア皇族に対する恨み…
ダールトンの分析は当たっていたな
ナナリーのためにこんなことを?
ルルーシュ:
そうです
私は今の世界を破壊し、新しい時代を創る
コーネリア:
そんな世迷言のために殺したのか!
クロヴィスを…ユフィまで!
ルルーシュ:
姉上こそ、私の母・閃光のマリアンヌに憧れていたくせに
コーネリア:
どうやら、これ以上の会話に意味はないようだな
ルルーシュ:
そうですね
ならば――
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが問いに答えよ
コーネリア:
ああ
ルルーシュ:
私の母を殺したのは姉上ですか
コーネリア:
違う
ルルーシュ:
では誰が?
コーネリア:
分からない
ルルーシュ:
あのときの警護担当は姉上でしたね
コーネリア:
ああ
ルルーシュ:
なぜ警護隊を引き上げたのですか
コーネリア:
頼まれたから
ルルーシュ:
誰に!
コーネリア:
マリアンヌ様
ルルーシュ:
母さんに?
まさか、そんな――
ということは…
母さんはあの日、襲撃があることを知っていた?
いや、ありえない
なら俺たちを逃がしているはず!
何があった、あの日!
誰なんだ! 母さんを殺した奴は!
知らないのか
なら、真実を知っている奴は誰だ!
調べていたんだろう、あの日のことを!
コーネリア:
皇帝陛下に命じられて、シュナイゼル兄様が遺体を運び出した
ルルーシュ:
遺体って母さんの?
じゃあ、あの棺の中は――
C.C.:
おい、戻ってこい!
ルルーシュ:
分かっている!
そろそろ政庁の守備隊が――
C.C.:
違う!
お前の妹が攫われた!
ルルーシュ:
冗談を聞いている暇はない
今はコーネリアを人質として本陣に――
C.C:
私には分かる!
お前が生きる目的なのだろう?
神根島に向かっている
ジェレミア:
オール・ハイル・ブリターニア!
おや、あなた様は…ゼロ?
何たる僥倖!
宿命! 数奇!
ルルーシュ:
まさか、オレンジか!
ジェレミア:
おっ、おーー お願いです!
死んでいただけますか?
ルルーシュ:
コーネリアを!
C.C.:
分かっている!
ジェレミア:
ゼロ、私は…
帝国臣民の敵を排除せよ!
そう、ならばこそ
オール・ハイル・ブリタニア~!
バトレー:
このような失態、我が君に何と報告すれば!
研究員:
情念だけが暴走しています
さすがに行動予測までは…
バトレー:
せめて会話が可能な状態であればよかったのだが
ルルーシュ:
邪魔をするな!
ジェレミア:
ゼロ―――!
無線:
現在、[ ]エリアを通過――
セシル:
どうしてスザク君を止めたんですか?
ロイド:
軍属として当たり前でしょ?
セシル:
死なせたくなかったんですね
ロイド:
まさか
君も知っているくせに
人間はとても壊れやすいって
その肉体も、心も、互いの関係も
セシル:
だからといって思い通りになる人や世界なんて…
ロイド:
でも、僕はそういうパーツが欲しいんだ
枢木少佐がダメなら次のデバイサーを探すだけさ
ラクシャータ:
気をつけなさいよ
ナイトメアはフィールドの中だと停まっちゃうんだから
黒の騎士団:
分かっています
C.C.:
器用だな
ルルーシュ:
扇か
私だ
南:
ゼロ! よかった!
ルルーシュ:
南?
扇はどうした?
南:
撃たれたんだ!
手当してるが意識がない
それと、犯人はまだ――
ルルーシュ:
わかった
ならお前でいい
車椅子の少女はどうした?
南:
いや、それより扇が――
ルルーシュ:
代わりなら後で手配する!
今は車椅子の少女が先だ!
南:
代わりって?
ルルーシュ:
確認しろ! 早く!
南:
拘束していた学生たちはみんな消えたよ
扇が撃たれたどさくさに…
リヴァル:
ルルーシュか?
悪いけど今は…
ルルーシュ:
ナナリーはそこにいるか?
リヴァル:
クラブハウスにいるよ
俺たちはちょっと離れちゃってるけど
ルルーシュ:
分かった
リヴァル:
おい、そっちは今どこに――
ルルーシュ:
ナナリーには繋がらないし
咲世子も
C.C.:
ルルーシュ
私はお前の共犯者だ
お前の味方だ
ルルーシュ:
信じろと?
理由すら言わない女の戯言を
C.C.:
お前に死なれては困る
それは本当だ
ルルーシュ:
ふん、一方的な都合ばかり
3番隊、敵の飛行型だ
一斉射で撃ち落せ!
カミサキ:
了解!
敵機捕捉
てぇー!
ジェレミア:
見えた…
カミサキ:
な、何だあれは!
黒の騎士団:
カミサキ隊長!
ジェレミア:
ゼロ! ゼロよぉー!
ルルーシュ:
雑魚が!
お前の相手をしている暇はない
C.C.、トウエルブ・ストリートに出ろ
C.C.:
一方的な都合ばかり!
ジェレミア:
当たらず!
このジェレミア・ゴットバルトには!
ルルーシュ:
違うな、オレンジ君
もう当たっている
ジェレミア:
卑怯、後ろをバック
ルルーシュ:
潰れろ、古きものよ
よしっ、これでナナリーの元に
玉城:
頑丈だなー
やっぱ回転刃刀(かいてんやいばとう)がいるかー
黒の騎士団:
玉城さん、こいつらどうしますか
他の学生達と一緒に寮か体育館に
シャーリー:
ゼロを呼んで!
ゼロは絶対に私達を守るから!
でなきゃ変だもの
今までの事だって――
玉城:
うるせー
ゼロのことはこの俺がよく知ってんだよ
こんな時あいつなら迷わないってこともな
スザク:
やめろ!
玉城:
何だよ
ブリキのためなら外に出るってか?
リヴァル:
スザク…
玉城:
欲しいのはその白兜(しろかぶと)だけだ
裏切り者はここで死んでおけ
スザク:
アーサー
玉城:
このクソ猫が!
もういい!
こいつら全員始末…
ロイド:
こんばんは~!
黒の騎士団:
退け! ひとまず退くんだ!
ラクシャータ:
まさか!
あのプリン伯爵が前線に出てくるなんて
ロイド:
ラクシャータ、やっぱりいたのか
ミレイ:
今よ
玉城:
待て、てめえら!
ロイド:
どう、セシル君?
テストパーツの調子は
セシル:
いけそうですね、実用化
スザク:
戻った
セシル:
フィラーカバーを開けて
エナジーを交換するわ
スザク:
はい、でもどうしてセシルさんまで
セシル:
どうしてですか、ロイドさん?
ロイド:
取り返しに来ただけだよ
ランスロットとか、まあ色々と
セシル:
サザーランドのパーツだけど、いけそう?
スザク:
はい
適合チェッククリアです
セシル:
じゃあ、ここは私達に任せて
あなたはゼロを!
スザク:
ありがとうございます
アッシュフォード学園を、ここにいるみんなをお願いします!
ロイド:
分かってるよ
婚約者もいるしね
スザク:
ん?
ロイヤル・プライベート?
コーネリア:
く、枢木君…
スザク:
コーネリア総督?
藤堂:
しぶとい
さすがはコーネリアの精鋭
ルルーシュ:
藤堂、以降の作戦は全てお前に任せる
負傷した扇の仕事はディートハルトに仕切らせろ
藤堂:
任せる?
任せるとは一体…
ルルーシュ:
私は他にやらなければならないことがある
以降、そちらからの通信は全て切る
藤堂:
ま、待て!
この状況で他があるのか!
黒の騎士団:
七番隊、全滅!
藤堂:
何?
ミレイ:
落ちついて!
大丈夫だから順番にね!
下級生から
黒の騎士団:
ひとまずさがるんだ!
持ち出せないデータは処分しろ!
早く、早く!
コーネリア:
せ、戦況は我が軍に有利だ
いいか
私の負傷は極力伏せろ
動揺する
ギルフォードやグラストン・ナイツが
しかし、お前にだけは
スザク:
もう喋らないで下さい
コーネリア:
神根島
そこににゼロが…
それ以外は… 駄目だ
思い出せない
スザク:
ギアス
コーネリア:
お前はユーフィの騎士なのだろう
ならば行ってユフィの汚名(おめい)をすすぐのだ
スザク:
あ、はい
コーネリア:
貴公(きこう)に略式(りゃくしき)ではあるがブリタニアの騎士侯位(きしこうい)をさずける
これで名実ともにお前は騎士だ
行け、枢木スザクよ
スザク:
イエス・ヨア・ハイネス
神楽耶:
え? ゼロがいなくなったのですか?
ディートハルト:
いいえ、指揮権を現場に委ねただけで…
はい
なぜ、こんな大事なときに…
玉城:
何で扇が撃たれたんだ!
ゼロはどこにいるんだよ!
黒の騎士団:
知らないって!
黒の騎士団:
連絡は取れないのか!
ラクシャータ:
逃げる理由なんてないはずよね
でも…
朝比奈:
いくら藤堂さんでも、全体状況が分からないと…
カレン:
ゼロ… 私はどうすれば――
扇:
か、カレン
カレン:
扇さん!
大丈夫なんですか
扇:
ああ
それより、カレン
ゼロを追え
彼の…行動には…意味が…あるはず
助けるんだ
ゼロ、ナオトの夢を継ぐ者
カレン:
でも、どうやって探せば?
扇:
そろそろ見えるだろ
カレン:
あれは…ランスロット
あいつがここを離れる理由なんて――
扇:
ラクシャータが発信機を…な
カレン:
分かりました
補給部隊、接収した空輸機を私に回せ!
最優先だ!
玉城:
ちくしょーー!
せめてここだけでも!
ロイド:
学生さんたちの搭乗完了までだよ
頑張ってね
セシル:
分かっています
え?
どうしてあんなところに熱源反応が?
玉城:
ナイトメア?
ラクシャータ:
なんだい、あの年代もんは?
ミレイ:
ガニメデ
ニーナ!
ロイド:
いけない!
砲撃中止!
黒の騎士団もストップ!
一時休戦だ!
そいつを撃っちゃいけない!
ラクシャータ:
みんな! 言うとおりにおし!
撃つんじゃないよ!
ロイドをマジにするほどの代物か?
ロイド:
ニーナ、完成させたのかい?
ニーナ:
検証は不十分です
爆発させられるかは分かりません
でも私は…
ミレイ:
爆発って何言ってるの、ニーナ!
セシル:
危険よ! 下がって!
ロイド:
彼女の理論通りなら
この東京租界そのものが死滅するかも
玉城:
んなことあるはず――
ラクシャータ:
信じなさいよ!
サクラダイトまで使ってんだから
ニーナ:
ゼロはどこ?
教えて!
ユーフェミア様の仇!
ゼロはどこにいるのよぉ!
ルルーシュ:
ナナリーがいなくなったら、俺は今まで何のために!
何のための独立戦争だ?
ユフィまで犠牲にして
C.C.:
見えたぞ、神根島だ
ルルーシュ:
取り返す
誰が相手だろうと
ナナリーを!
ルルーシュ:
やはりここだろうな
何かお前に関係がある場所か
C.C.:
ここは知らない
ルルーシュ:
ふん
他にもあるということか
ナナリーを攫った奴はギアス能力者か
C.C.:
そこまでは分からない
本当だ
ルルーシュ:
信じよう
少なくとも我々の共犯関係はまだ続いているのだから
C.C.:
ありがとう
ルルーシュ:
どうした?
C.C.:
そうか、これは――
ルルーシュ:
何?
C.C.:
落ち着け
これは侵入者に対してのトラップ
作動させた奴が――
ルルーシュ:
何だ、これは?
昔に?
C.C.? いや…
しかし…
軍人:
何だ、お前は!
ルルーシュ:
やめろ
やめろー!
ルルーシュ:
C.C.、これは…お前の…
C.C.:
残っているのは魔女としての記憶だけ
そもそも自分が人間だったのかすら分かりはしない
私を憎む人も、優しくしてくれた人も
全て時の流れの中に消えていった
果てることのない時の流れの中で、私…独り
ルルーシュ:
独りじゃないだろ
俺たちは共犯者
お前が魔女ならば、俺が魔王になればいいだけだ
C.C.:
こんなときによく言う
ルルーシュ:
C.C.、無事か?
C.C.:
誰に向かって言っている?
ジェレミア:
私です!
ゼロよ! 懺悔は今!
ルルーシュ:
しつこい奴!
コーネリアに受けた破損箇所が!
C.C.:
ハドロン砲もあと一撃しか!
ジェレミア:
私の素晴らしき雪辱!
姑息孤立小癪ッ!!
C.C.:
あいつは私に任せろ
お前はナナリーを!
ルルーシュ:
しかし、もうエナジーが!
C.C.:
大丈夫だ
いや、少し不安だな
勝てよ、ルルーシュ
自らの過去に、そして行動の結果に
ルルーシュ:
C.C.、死ぬなよ
C.C.:
誰に言っている?
ルルーシュ:
ふん、そうだったな
ジェレミア:
発見!
C.C.:
心中相手としては好みじゃないが
グラストンナイツ:
守り抜け!
我らの勝利は目前だ!
千葉:
押し切れない!
朝比奈:
早くしないと、敵の援軍が――
黒の騎士団:
どうすりゃいいんだ!
井上…
何やってんだ、ゼロは!
ギルフォード:
全軍突撃!
反乱軍を一挙に粉砕する!
藤堂:
死守しろ! なんとしても!
ここを破られたら、完全に我が軍は崩壊する!
ディートハルト:
藤堂の軍事的手腕が劣っているわけではない
カリスマ、ゼロにはそれがある…
なのに、ここまで来て…まさか
神楽耶:
ゼロ様
本当に私達を、日本を見捨てたのですか?
ルルーシュ:
入口にあったトラップは時間稼ぎだろう
目的は俺か?
C.C.という線もあるか
いずれにせよ、ナナリーの無事を確認してからだな
スザク:
こちらを向け、ゆっくりと
ルルーシュ:
こんな時に!
スザク:
聞こえなかったのか? ゼロ
こちらを向くんだ、ゆっくりと
ルルーシュ:
ユーフェミアは罪なき日本人を一方的に殺した
君はそんな女――
スザク:
便利な力だな
ギアスとは
自らは陰に隠れ、責任は全て他者に擦り付ける
傲慢にして卑劣
それがお前の本質だ
カレン!
君もゼロの正体を知りたくはないか
カレン:
何をいまさら!
スザク:
君にも立ち会う権利がある
カレン:
待てっ!
なんで!?
どうして――?
スザク:
信じたくは… なかったよ…
カレン:
ル、ルルーシュが…
ルルーシュ:
そうだ、俺がゼロだ。
黒の騎士団を率い、神聖ブリタニア帝国に挑み、そして世界を手に入れる男だ。
カレン:
あなたは私達日本人を利用していたの?
私のことも?
ルルーシュ:
結果的に日本は解放される。
文句は無いだろ?
スザク:
早く君を逮捕すべきだったよ。
ルルーシュ:
気付いていたのか?
スザク:
確信は無かった。
だから否定し続けてきた。
君を信じたかったから…
だけど君は嘘をついたね…
僕とユフィに、ナナリーに…
ルルーシュ:
ああ、そのナナリーがさらわれた!
スザク、一時休戦といかないか?
ナナリーを救うために、力を貸してほしい!
俺とお前、二人(ふたり)いれば出来ないことなんて――
スザク:
甘えるな!
その前に手を組むべきはユーフィだった!
君とユフィが力を合わせば、世界を…
ルルーシュ:
全ては過去、終わったことだ!
スザク:
過去?!
ルルーシュ:
お前も父親を殺しているだろ?
懺悔など、後でいくらでもできる!
スザク:
いいや、君(きみ)には無理だ!
ルルーシュ:
何?
スザク:
君は最後の最後に世界を裏切り、世界に裏切られた!
君の願いは叶えてはいけない!
ルルーシュ:
馬鹿め!
理想だけで世界が動くものか!
さあ、撃てるものなら撃ってみろ!
流体サクラダイトをな!
俺の心臓が止まったら爆発する!
お前達もおしまいだ!
スザク:
貴様!
ルルーシュ:
それより取引だ!
お前にギアスを教えたのは誰だ!
そいつとナナリーは――
スザク:
ここから先のことはお前には関係ない!
お前の存在が間違っていたんだ!
お前は世界から弾き出されたんだ!
ナナリーは俺が――
ルルーシュ:
スザク!
スザク:
ルルーシュ!
C.C.:
人は、人間は幸せを求める存在である…
ブリタニアの少年・ルルーシュが望んだことも、小さな幸せに過ぎなかった…
特別なことではない。
少なくとも行動の根源には、人としてごく当たり前のとてもささやかな願いしかなかった…
そんな夢を、そんな誓いを誰が否定できるのか…?
誰にそんな資格があるというのか…?
だがしかし、人は誰しもが否応なく他者と、世界と関わることによって自らを規定され、定められてしまう…
ならば個人の思惑など、世界の意志を前にしてはどうしようもなく流されてしまう、儚い存在でしかない…
罪と罰
運命と裁き
ルルーシュの前に立ちはだかったのは自らが生み出した過去であり、人が人であるがゆえの憎しみか…?
それでも今は感謝すべきであろう
そう、少なくとも…
人が幸せを求める存在であることに
一縷の望みは、ほのかなる願いは、
絶望からこそ生まれ出(い)ずる…
【おまけ】
ゼロ… バカな男だ。
逆らっても、抗っても、どうせ世界は変わらないのに
教えてやろう。大人の世界ではな 正しいことに価値はないんだ
何かある…
俺の知らないところで何かが起こっている
力のない人間は、
我慢しなくちゃいけないの?
たとえ正義がこちらにあっても
やめろ 生きてる!
無力が悪だというのなら
力は正義なのか?!
間違っていたのは俺じゃない
世界の方だ
続編制作快調!
乞う御期待!!