栄子「あっつー・・・。こう長いこと暑い日が続くと、地球はもう駄目なんじゃないかと思えてくるなあ」

イカ娘「全部自然破壊をする人間どもが悪いのでゲソ」

渚(ああやって虎視眈々と地上侵略の機会をうかがってるんだ)

シンディー「でも研究所にずっとこもりっぱなしだと、この暑さが心地いいのよね」

栄子・イカ娘「いつの間に!」

シンディー「アイスコーヒー、いただけるかしら」

千鶴「はーい」


栄子「ったく、あんたも暇だなあ。他にすることないのか」

シンディー「私はこれが仕事な、の!」

イカ娘「研究所には行かないでゲソ」

早苗「イカちゃん、危ない!」

イカ娘「ああっ!」

早苗「私のイカちゃんをどこに連れてく気?」

栄子「相変わらず早いなあ」

早苗「まあ、イカちゃんはかわいいから持ち帰りたくなる気持ちはわかるけど、無理やり連れ出すのは犯罪よ!」

シンディー「悪いわね。それならもう連れて行ったわ」

早苗「えっ? いつの間に?」

シンディー「しもべになる代わりに研究所に行くって約束したのよ」

早苗「しもべ? そんなの私がいくらでもなってあげるのに、どうしてこの人なの? イカちゃん!」

イカ娘「や、約束は約束でゲソ」

シンディー「私は純粋に彼女を研究したいだけよ、宇宙人のサンプルとして」

早苗「う、宇宙人? あんな気持ち悪いのとイカちゃんを一緒にしないでよ!」

シンディー「宇宙人を気持ち悪い呼ばわりするとは、あなたは私を本気で怒らせたいようね」

早苗「何よ、やる気? どっちにしろイカちゃんは渡さないから!」

イカ娘「私は誰のものでもないでゲソ!」

栄子「はーいはい、そこまで。仕事たまってんだから」

シンディー「ちょっと」

早苗「栄子ばっかりずるい! 何でごく自然にイカちゃんを独占できるのよ」

栄子「お前らの利用目的が不純なんだよ。私は召使いとかパシリとしてしか使ってないし」

イカ娘「私は侵略者でゲソ!」

シンディー「いいえ、宇宙人よ。さあ、研究所へ行きましょう」

栄子「仕事が先だ」

早苗「だめえええっ!!」

イカ娘「うわああっ!」

早苗「二人ともいちゃいちゃしすぎよ! 私だって」

栄子「いちゃいちゃって、お前な」

早苗「知ってるんだから。栄子ったら最近は二人っきりで勉強したり、ゲームやったり、一緒に寝たりしてるらしいじゃない!」

栄子「違う。お前のイメージとは違う」

シンディー「ふん! その程度のコミュニケーション。私なんて触手責めにあった上に、謎の粘っこい液体までかけられたのよ」

早苗「え?」

栄子「誤解を招く言い方をするな!」

早苗「ずるい・・・、私だってイカちゃんのこと大好きなのに、何もしてもらってない!」

渚(うわあ・・・)

栄子(面倒くせえ・・・)

早苗「せめて私にも同じことをやってよ! むしろもっと激しく!」

栄子「それで気が済むなら、やってやれ」

イカ娘「バカじゃなイカ?」

千鶴「イカ娘ちゃん、外で」


早苗(わあっ! すごい! イカちゃんが、いっぱい・・・)「快感・・・」

栄子「古!」

シンディー「良かったじゃない、満足してもらえたみたいで」

栄子「まあ、でも、イカ娘との激しいコミュケーションってことでいえば、命がけの一戦を交えたうちの姉貴にはかなわないだろうなあ」

シンディー「あの人が?」

渚「普段の千鶴さんからは想像できない」

イカ娘「ト、トラウマでゲソ」

渚(イカの人があんなに怖がるなんて)

シンディー「一戦したい・・・」

渚「え?」

シンディー「宇宙人との命がけの一戦という一線を私も越えたい!」

早苗「私も!」

イカ娘「わあああっ! 生き返った!」

早苗「イカちゃん!」

早苗・シンディー「覚悟!」

イカ娘「お断りでゲソ!」

栄子「お疲れ」

ハリス「オウ、みなさん、お早うございまーす!」

イカ娘「ああっ、お前ら!」

マーティン「お久しぶりです、イカ娘さん!」

クラーク「自然光はつらいでーす」

ハリス「おや? シンディーは一緒ではないのですか? 先に来ているはずなのですが」


千鶴「こちらの方たちは栄子ちゃんの知り合い?」

渚「誰なんですか?」

栄子「そういや二人とも知らなかったか。シンディーの研究所の研究員なんだよ」

ハリス「MITを首席で卒業したハリスです」

クラーク「MITを首席で卒業したクラークです」

マーティン「MITを・・・」

栄子「わかったっつーの!」

イカ娘「こいつらも私のしもべでゲソ」

早苗「こんな三バカまで?」

シンディー「見くびらないで欲しいわね。私たちはアメリカが誇る・・・」

栄子「その格好じゃただの怪しい集団だけどな。海に来るときくらい、その暑苦しい白衣脱いだらどうだ?」

イカ娘「変態っぽいでゲソ」

クラーク「それはできませーん。なぜなら、デモンストレーション用の道具が一式入ってるからです!」

栄子「やっぱ変態だ!」

渚「何だか物騒なものばかりですね」

栄子「下手すりゃ捕まるぞ」

クラーク「ノー・プロブレムです。爆発させたり破裂させたりする類の道具は置いてきました」

栄子「爆発!?」

イカ娘「破裂!?」

クラーク「今日持ってきたのは、成長を促進させる弾、体を透明にする弾」

早苗「あっ・・・!」

(クラーク「体を透明にする弾」)

早苗「それ、いくら!?」

栄子「鼻血を拭け!」

クラーク「あとは、侵略者の威厳が身につく弾」

イカ娘「あ・・・」

クラーク「試してみますか?」

イカ娘「いいのでゲソか?」

クラーク「では今セットします」

栄子「お前・・・」

イカ娘「し、信じたわけではないんでゲソからね。少しくらい協力してやろうと思ったまででゲソ」

栄子「嘘に決まってるだろう」

クラーク「嘘かどうか、その目でじっくり確かめてくださーい!」

イカ娘「えーっ!? まだ心の準備が」

クラーク「撃ちまーす」

イカ娘「ス、ストップでゲソ! 自分でやるでゲソ!」

栄子「お、おい・・・」


(クラーク「爆発させたり破裂させたり、爆発させたり破裂させたり、爆発させたり破裂させたり」)


イカ娘「と、とりあえず試し撃ちしてもいイカ?」

クラーク「どうぞ」

イカ娘「うりゃあああっ!」

4人「ワオ」

クラーク「ふっ、ワンダフォー」

イカ娘「私を殺す気でゲソか!? っていうか気持ち的に一回死んだでゲソーっ!!」

クラーク「くる、しい・・・」

渚「見直しました、シンディーさん!」

シンディー「え?」

渚「これほどの科学力を持ってるなんて」

シンディー「ああ、ありがとう」

千鶴「でもこれじゃ、侵略者の威厳が身につくかどうかわからないわね」

栄子「姉貴の言うとおりだな。まずお前らでやって見せてくれよ」

イカ娘「この期に及んでできませんとか言わないでゲソね」

クラーク「もちろんでーす。では、マーティン君」

ハリス「そこへ立って」

マーティン「何で僕ばっかり」

ハリス「私たちの発明に間違いはない!」

マーティン「やっぱ怖い!」

栄子「ああああ・・・」

渚「お店が・・・」

早苗「消えた」

ハリス「イーヤッホーッ!」

マーティン「ユーアーゴッドマン! ウィーアーゴッドメン!」

クラーク「大成功でーす」

早苗「成功って、何が?」

イカ娘「さっぱりわからんでゲソ」

シンディー「私も」

栄子「あんたはわかれよ、飼い主だろ!」

イカ娘「はあ・・・。うっ!」

千鶴「うちの店に、何てことしてくれたの!」

三バカ「防御! ・・・ワーオ!」

千鶴「さーて、どうするのかしら?」

ハリス「すみませんでした!」

クラーク「責任とって!」

マーティン「即刻元に戻します!」

千鶴「わかればいいのよ」

イカ娘「あーあ、でゲソ」

栄子「人死には出さずにすんだな」

渚(人類にとっての本当の脅威って、もしかしたらイカの人じゃなくて・・・!)

千鶴「んー?」


---予告---
3バカ「イヤッホーッ! 3バカトリオでーす! 『てるてる坊主じゃなイカ?』『好かれなイカ?』『野球しなイカ?』! メイビー・ソー・グッド・アニメーション、オール・フリー! シー・ユー!」