madoka ep 1, 夢の中で会った、ような…
鹿目まどか:「酷い!」
キュゥべえ:「仕方ないよ。彼女一人では荷が重すぎた。でも、彼女も覚悟の上だろう」
鹿目まどか:「そんな、あんまりだよ。こんなのって無いよ!」
キュゥべえ:「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避けようのない滅びも、嘆きも、すべて君が覆せばいい。そのための力が、君には備わってるんだから」
鹿目まどか:「本当なの?私なんかでも、本当に何か出来るの?こんな結末を変えられるの?」
キュゥべえ:「もちろんさ。だから僕と契約して、魔法少女になってよ!」
鹿目まどか:「夢オチ・・・?」
――OP――
交わした約束忘れないよ
目を閉じ確かめる
押し寄せた闇 振り払って進むよ
いつになったら無くした未来を
私ここでまた見ることできるの?
溢れ出した不安の影を
何度でも裂いてこの世界歩んでこう
止めどなく刻まれた 時は今始まり告げ
変わらない思いをのせ 閉ざされた扉開けよう
目覚めた心は走り出した
未来を描くため
難しい道で立ち止まっても
空はきれいな青さでいつも待っててくれる
だから怖くない
もう何があっても挫けない
――OP――
鹿目まどか:「おはよう、パパ」
鹿目知久:「おはよう、まどか」
鹿目まどか:「ママは?」
鹿目知久:「タツヤが行ってる。手伝ってやって」
鹿目まどか:「は~い」
鹿目タツヤ:「ママ!ママ!朝ぁ!朝ぁ~!起きて!ママ!ママ!」
鹿目まどか:「起きろ~!」
鹿目詢子:「あれ?」
鹿目タツヤ:「ママ起きたね~!」
鹿目詢子:「最近どんなよ?」
鹿目まどか:「仁美ちゃんにまたラブレターが届いたよ。今月になってもう2通目」
鹿目詢子:「ふん。直に告るだけの根性もねぇ男は駄目だ」
鹿目詢子:「和子はどう?」
鹿目まどか:「先生はまだ続いてるみたい。ホームルームでノロけまくりだよ。今週で3ヶ月目だから記録更新だよね。」
鹿目詢子:「さあ、どうだか。今が危なっかしい頃合だよ」
鹿目まどか:「そうなの?」
鹿目詢子:「本物じゃなかったら大体この辺でボロが出るもんさ。まあ、乗り切ったら、一年は保つだろうけど」
「完成!」
鹿目まどか:「リボンどっちかな?ええ!派手過ぎない?」
鹿目詢子:「それぐらいで良いのさ。女は外見で舐められたら終わりだよ」
「良いじゃん!これならまどかの隠れファンもメロメロだ」
鹿目まどか:「いないよ、そんなの」
鹿目詢子:「いると思っておくんだよ。それが、美人の秘訣」
「セーフ。はい、残さないで食べてね~♪」
鹿目タツヤ:「アイ!」
鹿目知久:「コーヒー、お代わりは?」
鹿目詢子:「あぁ…いいや。お~っし、じゃあ行ってくる」
三人:「いってらっしゃ~い!」
鹿目知久:「さあ、まどかも急がないと」
鹿目まどか:「え、あ、うん。行ってきま~す」
鹿目知久:「行ってらっしゃ~い」
鹿目タツヤ:「いってらっしゃい」
鹿目まどか:「おはよう~」
志筑仁美:「おはようございます」
美樹さやか:「まどか遅ぉ~い。お、可愛いリボン」
鹿目まどか:「そうかな?派手過ぎない?」
志筑仁美:「とても素敵ですわ。」
鹿目まどか:「でね、ラブレターでなく直に告白出来るようでなきゃ駄目だって」
美樹さやか:「相変わらずまどかのママは格好良いなぁ。美人だし、バリキャリだし」
志筑仁美:「そんな風にきっぱり割り切れたら良いんだけど・・・」
美樹さやか:「羨ましい悩みだね~♫」
鹿目まどか:「いいなぁ。私も一通ぐらい貰ってみたいなぁ、ラブレター」
美樹さやか:「ほぉ~?まどかも仁美みたいなモテモテな美少女に変身したいと。そこでまずはリボンからイメチェンですかな?」
鹿目まどか:「違うよ!これはママがっ!」
美樹さやか:「さては、ママからモテる秘訣を教わったな?けしから~ん。そんな破廉恥な子は~、こうだぁっ!♪」
鹿目まどか:「や、ちょ、止めて!」
美樹さやか:「可愛い奴め。でも男子にモテようなんて許さんぞ。まどかはあたしの嫁になるのだぁ!はっはっ」
早乙女和子:「今日は皆さんに大事なお話があります。心して聞くように。目玉焼きとは、固焼きですか?それとも半熟ですか?はい、中沢君!」
中沢:「え、えっと、どっちでもいいじゃないかと・・・」
早乙女和子:「その通り。どっちでも宜しい。たかが卵の焼き加減なんかで、女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」
「女子のみなさんは、くれぐれも半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように!」
美樹さやか:「駄目だったか?」
鹿目まどか:「駄目だったんだね」
早乙女和子:「そして、男子のみなさんは、絶対に卵の焼き加減にケチをつけるような大人にならないこと!」
「はい、あとそれから、今日はみなさんに転校生を紹介します」
美樹さやか:「そっちが後回しかよ」
早乙女和子:「じゃっ、暁美さんいらっしゃい」
クラスの皆:「可愛い」
美樹さやか:「お?凄ぇ~美人」
鹿目まどか:「嘘!…まさか!」
早乙女和子:「はい、それじゃ自己紹介行ってみよう」
暁美ほむら:「暁美ほむらです。宜しくお願いします」
早乙女和子:「ええっと、暁美さん?」
女子生徒A:「暁美さんって、前はどこの学校だったの?」
暁美ほむら:「東京のミッション系の学校よ」
女子生徒B:「前は部活とかやってた?運動系?文化系?」
暁美ほむら:「やって無かったわ」
女子生徒C:「凄い綺麗な髪だよね。シャンプーは何使ってるの?」
志筑仁美:「不思議な雰囲気の人ですよね、暁美さん」
美樹さやか:「ね、まどか、あの子知り合い?何かさっき思いっきりガン飛ばされてなかった?」
鹿目まどか:「いや、え~っと」
暁美ほむら:「ごめんなさい。何だか緊張しすぎたみたいで、ちょっと、気分が。保健室に行かせて貰えるかしら」
女子生徒D:「え、あ、じゃあ私が案内してあげる」
女子生徒B:「あたしも行く行く」
暁美ほむら:「いえ、お構い無く。係の人にお願いしますから」
「鹿目まどかさん、あなたがこのクラスの保健係よね?」
鹿目まどか:「え~っと、あの」
暁美ほむら:「連れてって貰える、保健室?」
鹿目まどか:「あっ、あの…その。私が保健係って、どうして?」
暁美ほむら:「早乙女先生から聞いたの」
鹿目まどか:「あ、そうなんだ。えっとさ、保健室は…」
暁美ほむら:「こっちよね?」
鹿目まどか:「えっ、うん、そうなんだけど」
鹿目まどか:「いや、だから、その、もしかして・・・場所知ってるのかなって」
「あっ・・・暁美さん?」
暁美ほむら:「「ほむら」でいいわ」
鹿目まどか:「ほむら、ちゃん・・・」
暁美ほむら:「何かしら」
鹿目まどか:「あぁ、えっと、その、変わった名前だよね。い、いや、だから、あのね。変な意味じゃなくてね。その、か、格好良いなぁなんて」
暁美ほむら:「鹿目まどか、あなたは自分の人生が、貴いと思う?家族や友達を、大切にしてる?」
鹿目まどか:「え、えっと、私は・・・大切だよ。家族も、友達の皆も、大好きでとっても大事な人達だよ」
暁美ほむら:「本当に?」
鹿目まどか:「ホントだよ。嘘な訳ないよ」
暁美ほむら:「そう・・・もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね。さもなければ、全てを失うことになる」
「貴女は、鹿目まどかのままでいれば良い。今まで通り、これからも」
体育教師:「け、県内記録じゃないの、これ?」
美樹さやか:「えぇ?何それ?」
鹿目まどか:「ワケ分かんないよね」
美樹さやか:「文武両道で才色兼備かと思いきや、実はサイコな電波さん。くー!どこまでキャラ立てすりゃあ気が済むんだ?あの転校生は!萌えか?そこが萌えなのかぁ!?」
志筑仁美:「まどかさん、本当に暁美さんとは初対面ですの?」
鹿目まどか:「常識的には、そうなんだけど」
美樹さやか:「何それ?非常識なとこで心当たりがあると?」
鹿目まどか:「あのね、昨夜あの子と夢の中で会った・・・ような」
美樹さやか:「(笑)すっ…凄ぇ~、まどかまでキャラが立ち始めたよ」
鹿目まどか:「酷いよ~。私真面目に悩んでるのに」
美樹さやか:「ああっ、もう決まりだ。それ前世の因果だわ。あんた達、時空を超えて巡り合った運命の仲間なんだわぁ!」
志筑仁美:「夢って、どんな夢でしたの?」
鹿目まどか:「それが、何だかよく思い出せないんだけど。とにかく、変な夢だったってだけで」
志筑仁美:「もしかしたら、本当は暁美さんと会ったことがあるのかも知れませんわ」
「まどかさん自身は覚えていないつもりでも、深層心理には彼女の印象が残っていて、それが夢に出てきたのかも知れません」
美樹さやか:「それ出来過ぎてない?どんな偶然よ?」
志筑仁美:「そうね。あら、もうこんな時間。ごめんなさい、お先に失礼しますわ」
美樹さやか:「今日はピアノ?日本舞踊?」
志筑仁美:「お茶のお稽古ですが。もうすぐ受験だっていうのに、いつまで続けさせられるのか」
美樹さやか:「わぁ~、小市民に生まれて良かったわ」
鹿目まどか:「私達も行こうか」
美樹さやか:「あ、まどか、帰りにCD屋寄ってもいい?」
鹿目まどか:「良いよ、また上条君の?」
美樹さやか:「まぁね」
志筑仁美:「では、また」
二人:「じゃあね。 バイバイ」
キュゥべえ:「助けて・・・助けて、まどか!僕を、助けて!」
鹿目まどか:「誰?誰なの?」
キュゥべえ:「助けて!」
鹿目まどか:「どこにいるの?」
鹿目まどか:「あなた、誰?」
キュゥべえ:「助けて!」
鹿目まどか:「あなたなの?」
キュゥべえ:「助けて」
鹿目まどか:「ほむら、ちゃん?」
暁美ほむら:「そいつから離れて」
鹿目まどか:「だっ、だって・・・この子、怪我してる。だっ・・・駄目だよ。酷いことしないで!」
暁美ほむら:「あなたには関係無い」
鹿目まどか:「だってこの子、私を呼んでた!聞こえたんだもん、助けてって!」
暁美ほむら:「そう」
美樹さやか:「まどか、こっち!」
鹿目まどか:「さやかちゃん!」
暁美ほむら:「こんな時に・・・」
美樹さやか:「何よ、アイツ!今度はコスプレで通り魔かよ!」
「つーか、何それ?ぬいぐるみじゃ無いよね?生き物?」
鹿目まどか:「分かんない、分かんないけど。この子、助けなきゃ」
美樹さやか:「あれ?非常口は?どこよここ?」
鹿目まどか:「変だよ、ここ。どんどん道が変わっていく」
美樹さやか:「あ~もう、どうなってんのさ!」
鹿目まどか:「くっ、来る!何かいる!」
美樹さやか:「冗談だよね?私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ、まどか!」
「あれ?」
鹿目まどか:「これは・・・?」
巴マミ:「危なかったわね。でも、もう大丈夫。あら、キュウべえを助けてくれたのね。ありがとう。その子は私の大切な友達なの」
鹿目まどか:「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が・・・」
巴マミ:「なるほどね。その制服、あなた達も見滝原の生徒みたいね。二年生?」
美樹さやか:「あなたは?」
巴マミ:「そうそう、自己紹介しないとね。でも、その前に、ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら」
鹿目まどか:「すっ・・・凄い。」
美樹さやか:「も、戻った!」
巴マミ:「魔女は逃げたわ。仕留めたいなら直ぐに追い掛けなさい。今回はあなたに譲ってあげる」
暁美ほむら:「私が用があるのは・・・」
巴マミ:「飲み込みが悪いのね、見逃してあげるって言ってるの。お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
キュゥべえ:「ありがとうマミ。助かったよ」
巴マミ:「お礼はこの子達に。私は通り掛かっただけだから」
キュゥべえ:「どうもありがとう。僕の名前はキュゥべえ!」
鹿目まどか:「あなたが私を呼んだの?」
キュゥべえ:「そうだよ、鹿目まどか。それと、美樹さやか」
美樹さやか:「なんで、あたし達の名前を?」
キュゥべえ:「僕、君達にお願いがあって来たんだ」
鹿目まどか:「お・・・お願い?」
キュゥべえ:「僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ!」
――次回予告――
キュゥべえ:「僕は君達の願い事を何でも一つ叶えてあげる」
美樹さやか:「へ?本当?」
鹿目まどか:「願い事って・・・」
キュゥべえ:「何だって構わない」
キュゥべえ:「どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」
鹿目まどか:「それはとっても嬉しいなって」
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キュゥべえ:「仕方ないよ。彼女一人では荷が重すぎた。でも、彼女も覚悟の上だろう」
鹿目まどか:「そんな、あんまりだよ。こんなのって無いよ!」
キュゥべえ:「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避けようのない滅びも、嘆きも、すべて君が覆せばいい。そのための力が、君には備わってるんだから」
鹿目まどか:「本当なの?私なんかでも、本当に何か出来るの?こんな結末を変えられるの?」
キュゥべえ:「もちろんさ。だから僕と契約して、魔法少女になってよ!」
鹿目まどか:「夢オチ・・・?」
――OP――
交わした約束忘れないよ
目を閉じ確かめる
押し寄せた闇 振り払って進むよ
いつになったら無くした未来を
私ここでまた見ることできるの?
溢れ出した不安の影を
何度でも裂いてこの世界歩んでこう
止めどなく刻まれた 時は今始まり告げ
変わらない思いをのせ 閉ざされた扉開けよう
目覚めた心は走り出した
未来を描くため
難しい道で立ち止まっても
空はきれいな青さでいつも待っててくれる
だから怖くない
もう何があっても挫けない
――OP――
鹿目まどか:「おはよう、パパ」
鹿目知久:「おはよう、まどか」
鹿目まどか:「ママは?」
鹿目知久:「タツヤが行ってる。手伝ってやって」
鹿目まどか:「は~い」
鹿目タツヤ:「ママ!ママ!朝ぁ!朝ぁ~!起きて!ママ!ママ!」
鹿目まどか:「起きろ~!」
鹿目詢子:「あれ?」
鹿目タツヤ:「ママ起きたね~!」
鹿目詢子:「最近どんなよ?」
鹿目まどか:「仁美ちゃんにまたラブレターが届いたよ。今月になってもう2通目」
鹿目詢子:「ふん。直に告るだけの根性もねぇ男は駄目だ」
鹿目詢子:「和子はどう?」
鹿目まどか:「先生はまだ続いてるみたい。ホームルームでノロけまくりだよ。今週で3ヶ月目だから記録更新だよね。」
鹿目詢子:「さあ、どうだか。今が危なっかしい頃合だよ」
鹿目まどか:「そうなの?」
鹿目詢子:「本物じゃなかったら大体この辺でボロが出るもんさ。まあ、乗り切ったら、一年は保つだろうけど」
「完成!」
鹿目まどか:「リボンどっちかな?ええ!派手過ぎない?」
鹿目詢子:「それぐらいで良いのさ。女は外見で舐められたら終わりだよ」
「良いじゃん!これならまどかの隠れファンもメロメロだ」
鹿目まどか:「いないよ、そんなの」
鹿目詢子:「いると思っておくんだよ。それが、美人の秘訣」
「セーフ。はい、残さないで食べてね~♪」
鹿目タツヤ:「アイ!」
鹿目知久:「コーヒー、お代わりは?」
鹿目詢子:「あぁ…いいや。お~っし、じゃあ行ってくる」
三人:「いってらっしゃ~い!」
鹿目知久:「さあ、まどかも急がないと」
鹿目まどか:「え、あ、うん。行ってきま~す」
鹿目知久:「行ってらっしゃ~い」
鹿目タツヤ:「いってらっしゃい」
鹿目まどか:「おはよう~」
志筑仁美:「おはようございます」
美樹さやか:「まどか遅ぉ~い。お、可愛いリボン」
鹿目まどか:「そうかな?派手過ぎない?」
志筑仁美:「とても素敵ですわ。」
鹿目まどか:「でね、ラブレターでなく直に告白出来るようでなきゃ駄目だって」
美樹さやか:「相変わらずまどかのママは格好良いなぁ。美人だし、バリキャリだし」
志筑仁美:「そんな風にきっぱり割り切れたら良いんだけど・・・」
美樹さやか:「羨ましい悩みだね~♫」
鹿目まどか:「いいなぁ。私も一通ぐらい貰ってみたいなぁ、ラブレター」
美樹さやか:「ほぉ~?まどかも仁美みたいなモテモテな美少女に変身したいと。そこでまずはリボンからイメチェンですかな?」
鹿目まどか:「違うよ!これはママがっ!」
美樹さやか:「さては、ママからモテる秘訣を教わったな?けしから~ん。そんな破廉恥な子は~、こうだぁっ!♪」
鹿目まどか:「や、ちょ、止めて!」
美樹さやか:「可愛い奴め。でも男子にモテようなんて許さんぞ。まどかはあたしの嫁になるのだぁ!はっはっ」
早乙女和子:「今日は皆さんに大事なお話があります。心して聞くように。目玉焼きとは、固焼きですか?それとも半熟ですか?はい、中沢君!」
中沢:「え、えっと、どっちでもいいじゃないかと・・・」
早乙女和子:「その通り。どっちでも宜しい。たかが卵の焼き加減なんかで、女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」
「女子のみなさんは、くれぐれも半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように!」
美樹さやか:「駄目だったか?」
鹿目まどか:「駄目だったんだね」
早乙女和子:「そして、男子のみなさんは、絶対に卵の焼き加減にケチをつけるような大人にならないこと!」
「はい、あとそれから、今日はみなさんに転校生を紹介します」
美樹さやか:「そっちが後回しかよ」
早乙女和子:「じゃっ、暁美さんいらっしゃい」
クラスの皆:「可愛い」
美樹さやか:「お?凄ぇ~美人」
鹿目まどか:「嘘!…まさか!」
早乙女和子:「はい、それじゃ自己紹介行ってみよう」
暁美ほむら:「暁美ほむらです。宜しくお願いします」
早乙女和子:「ええっと、暁美さん?」
女子生徒A:「暁美さんって、前はどこの学校だったの?」
暁美ほむら:「東京のミッション系の学校よ」
女子生徒B:「前は部活とかやってた?運動系?文化系?」
暁美ほむら:「やって無かったわ」
女子生徒C:「凄い綺麗な髪だよね。シャンプーは何使ってるの?」
志筑仁美:「不思議な雰囲気の人ですよね、暁美さん」
美樹さやか:「ね、まどか、あの子知り合い?何かさっき思いっきりガン飛ばされてなかった?」
鹿目まどか:「いや、え~っと」
暁美ほむら:「ごめんなさい。何だか緊張しすぎたみたいで、ちょっと、気分が。保健室に行かせて貰えるかしら」
女子生徒D:「え、あ、じゃあ私が案内してあげる」
女子生徒B:「あたしも行く行く」
暁美ほむら:「いえ、お構い無く。係の人にお願いしますから」
「鹿目まどかさん、あなたがこのクラスの保健係よね?」
鹿目まどか:「え~っと、あの」
暁美ほむら:「連れてって貰える、保健室?」
鹿目まどか:「あっ、あの…その。私が保健係って、どうして?」
暁美ほむら:「早乙女先生から聞いたの」
鹿目まどか:「あ、そうなんだ。えっとさ、保健室は…」
暁美ほむら:「こっちよね?」
鹿目まどか:「えっ、うん、そうなんだけど」
鹿目まどか:「いや、だから、その、もしかして・・・場所知ってるのかなって」
「あっ・・・暁美さん?」
暁美ほむら:「「ほむら」でいいわ」
鹿目まどか:「ほむら、ちゃん・・・」
暁美ほむら:「何かしら」
鹿目まどか:「あぁ、えっと、その、変わった名前だよね。い、いや、だから、あのね。変な意味じゃなくてね。その、か、格好良いなぁなんて」
暁美ほむら:「鹿目まどか、あなたは自分の人生が、貴いと思う?家族や友達を、大切にしてる?」
鹿目まどか:「え、えっと、私は・・・大切だよ。家族も、友達の皆も、大好きでとっても大事な人達だよ」
暁美ほむら:「本当に?」
鹿目まどか:「ホントだよ。嘘な訳ないよ」
暁美ほむら:「そう・・・もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね。さもなければ、全てを失うことになる」
「貴女は、鹿目まどかのままでいれば良い。今まで通り、これからも」
体育教師:「け、県内記録じゃないの、これ?」
美樹さやか:「えぇ?何それ?」
鹿目まどか:「ワケ分かんないよね」
美樹さやか:「文武両道で才色兼備かと思いきや、実はサイコな電波さん。くー!どこまでキャラ立てすりゃあ気が済むんだ?あの転校生は!萌えか?そこが萌えなのかぁ!?」
志筑仁美:「まどかさん、本当に暁美さんとは初対面ですの?」
鹿目まどか:「常識的には、そうなんだけど」
美樹さやか:「何それ?非常識なとこで心当たりがあると?」
鹿目まどか:「あのね、昨夜あの子と夢の中で会った・・・ような」
美樹さやか:「(笑)すっ…凄ぇ~、まどかまでキャラが立ち始めたよ」
鹿目まどか:「酷いよ~。私真面目に悩んでるのに」
美樹さやか:「ああっ、もう決まりだ。それ前世の因果だわ。あんた達、時空を超えて巡り合った運命の仲間なんだわぁ!」
志筑仁美:「夢って、どんな夢でしたの?」
鹿目まどか:「それが、何だかよく思い出せないんだけど。とにかく、変な夢だったってだけで」
志筑仁美:「もしかしたら、本当は暁美さんと会ったことがあるのかも知れませんわ」
「まどかさん自身は覚えていないつもりでも、深層心理には彼女の印象が残っていて、それが夢に出てきたのかも知れません」
美樹さやか:「それ出来過ぎてない?どんな偶然よ?」
志筑仁美:「そうね。あら、もうこんな時間。ごめんなさい、お先に失礼しますわ」
美樹さやか:「今日はピアノ?日本舞踊?」
志筑仁美:「お茶のお稽古ですが。もうすぐ受験だっていうのに、いつまで続けさせられるのか」
美樹さやか:「わぁ~、小市民に生まれて良かったわ」
鹿目まどか:「私達も行こうか」
美樹さやか:「あ、まどか、帰りにCD屋寄ってもいい?」
鹿目まどか:「良いよ、また上条君の?」
美樹さやか:「まぁね」
志筑仁美:「では、また」
二人:「じゃあね。 バイバイ」
キュゥべえ:「助けて・・・助けて、まどか!僕を、助けて!」
鹿目まどか:「誰?誰なの?」
キュゥべえ:「助けて!」
鹿目まどか:「どこにいるの?」
鹿目まどか:「あなた、誰?」
キュゥべえ:「助けて!」
鹿目まどか:「あなたなの?」
キュゥべえ:「助けて」
鹿目まどか:「ほむら、ちゃん?」
暁美ほむら:「そいつから離れて」
鹿目まどか:「だっ、だって・・・この子、怪我してる。だっ・・・駄目だよ。酷いことしないで!」
暁美ほむら:「あなたには関係無い」
鹿目まどか:「だってこの子、私を呼んでた!聞こえたんだもん、助けてって!」
暁美ほむら:「そう」
美樹さやか:「まどか、こっち!」
鹿目まどか:「さやかちゃん!」
暁美ほむら:「こんな時に・・・」
美樹さやか:「何よ、アイツ!今度はコスプレで通り魔かよ!」
「つーか、何それ?ぬいぐるみじゃ無いよね?生き物?」
鹿目まどか:「分かんない、分かんないけど。この子、助けなきゃ」
美樹さやか:「あれ?非常口は?どこよここ?」
鹿目まどか:「変だよ、ここ。どんどん道が変わっていく」
美樹さやか:「あ~もう、どうなってんのさ!」
鹿目まどか:「くっ、来る!何かいる!」
美樹さやか:「冗談だよね?私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ、まどか!」
「あれ?」
鹿目まどか:「これは・・・?」
巴マミ:「危なかったわね。でも、もう大丈夫。あら、キュウべえを助けてくれたのね。ありがとう。その子は私の大切な友達なの」
鹿目まどか:「私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が・・・」
巴マミ:「なるほどね。その制服、あなた達も見滝原の生徒みたいね。二年生?」
美樹さやか:「あなたは?」
巴マミ:「そうそう、自己紹介しないとね。でも、その前に、ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら」
鹿目まどか:「すっ・・・凄い。」
美樹さやか:「も、戻った!」
巴マミ:「魔女は逃げたわ。仕留めたいなら直ぐに追い掛けなさい。今回はあなたに譲ってあげる」
暁美ほむら:「私が用があるのは・・・」
巴マミ:「飲み込みが悪いのね、見逃してあげるって言ってるの。お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
キュゥべえ:「ありがとうマミ。助かったよ」
巴マミ:「お礼はこの子達に。私は通り掛かっただけだから」
キュゥべえ:「どうもありがとう。僕の名前はキュゥべえ!」
鹿目まどか:「あなたが私を呼んだの?」
キュゥべえ:「そうだよ、鹿目まどか。それと、美樹さやか」
美樹さやか:「なんで、あたし達の名前を?」
キュゥべえ:「僕、君達にお願いがあって来たんだ」
鹿目まどか:「お・・・お願い?」
キュゥべえ:「僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ!」
――次回予告――
キュゥべえ:「僕は君達の願い事を何でも一つ叶えてあげる」
美樹さやか:「へ?本当?」
鹿目まどか:「願い事って・・・」
キュゥべえ:「何だって構わない」
キュゥべえ:「どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」
鹿目まどか:「それはとっても嬉しいなって」