ルール2:
A. nの後ろのtは発音しないことがある。例:international, winter, twenty, want to
B. 強調する場合はaspirated。
C. tの後ろにsyllablic n(enやonがある音節)の場合、nasal release。あるいは、glottal stop。例:cotton, kitten, button
D. tの後ろにsyllablic l(lだけの音節)がある場合、lateral release。例:little, metal
E. tの後ろにlあるいはnがある場合、または発話の最後の場合、not releasedあるいはglottal stop:Hitler, witness, I know that.
初心者は、まず各項目のとなりに ☆ がついてるものを発音練習しよう。
母音と子音
英語の発音では、日本語より多くの種類の母音、子音が用いられる。音の種類が多いこと以外に、もうひとつ英語と日本語の発音で大きく異なる部分がある。英語の子音は日本語の子音よりもずっと強く発音される。
特に、[s][sh][p][b]は、日本語の数倍の強さで発音するくらいでちょうどよい。
子音
「h」と「ハヒフヘホ」
hの発音は、日本語の「ハヒフヘホ」と実は全然違う。とくに、"フ"と"hu"、 "ヒ"と"hi" の音は全く異なる。
たくさんの「t」
ネイティブは同じ音だと認識しており、スペルでも発音記号でも[t]と表されるが、実際には異なる複数の発音がある。aspirated t [tʰ]: 息を開放してから声帯を鳴らすまでに間があるため、耳に聞こえる形で息の漏れるタイプ。
not released t (stopped t) [t̚]: 最後に息を出す直前のところで止めるタイプ。短い「間」として聴こえる。
glottal stop [ʔ] : 息を声門で止めるタイプ。短い「間」として聴こえる。
alveolar flap [ɾ]: 舌を上の歯茎にすばやくつけて離すタイプのt。[d]に近いが破裂が少ないタイプと、[l]に近いタイプがある。
nasal release [tⁿn̩] tとnを連続して発音する。舌を上の歯茎につけたまま鼻に息を開放させるタイプ。
lateral release [tˡl̩] tとlを連続して発音する。舌を上の歯茎につけたまま舌の脇に息を開放させるタイプ。
普通のt [t]: 上のどれでもない普通のt。
ルール1 (はっきり発音する場合など従わない場合もあります。また暫定版です):
1. sあるいはfの後のtはneutral。例:fifty, story, sixty, stop
2. sあるいはfの後でなく、かつ(rの前あるいはstressのある母音の前)のtはaspirated。例:atomic, thirteen
3. 単語の先頭はaspirated。例:truck, today
4. (母音の後あるいはrあるいはnの後)かつ(stressのない母音の前あるいはlだけの音節の前)はflapped。例:city, water, better, Toyota, tomato, shut up!, get away!, thirty, forty, eighty, seventy, ninety
5. 1-4以外で母音の後あるいはrの後はnot releasedあるいはglottal stop。例:cartwheel
ルール2:
A. nの後ろのtは発音しないことがある。例:international, winter, twenty, want to
B. 強調する場合はaspirated。
C. tの後ろにsyllablic n(enやonがある音節)の場合、nasal release。あるいは、glottal stop。例:cotton, kitten, button
D. tの後ろにsyllablic l(lだけの音節)がある場合、lateral release。例:little, metal
E. tの後ろにlあるいはnがある場合、または発話の最後の場合、not releasedあるいはglottal stop:Hitler, witness, I know that.
Intervocalic alveolar flapping, Wikipedia(en)
Alveolar flap, Wikipedia(en)
Nasal release, Wikipedia(en)
Lateral release (phonetics), Wikipedia(en)
深澤俊昭, 英語の発音パーフェクト学習事典, アルク, 2000
How to pronounce a 't' in American English, englishforums.com
たくさんの「l」☆
ネイティブは同じ音だと認識しており、スペルでも発音記号でも[l]と表されるが、実際には異なる複数の発音がある。「l+母音」の場合と、「l+子音」の場合、「単語の最後の l」の場合で、異なる発音となる。
「l+母音」の発音は、「日本語のラリルレロ」と良く似ている。「日本語のラリルレロ」をもっと元気に発音した感じ。日本語より「l」の音の時間が少し長い。このlの音は、クリアLと呼ばれている。
「l+子音」および「単語の最後の l」の「l」の発音は、「ォ」や「ゥ」にも似た音になる。このlの音はダークLと呼ばれている。
(ローマ字打ちでl+母音をタイプするとァィゥェォと出るのはそこから?)
「l」の音を出す時、舌の両側から空気が流れ続けている。そこが日本語のラリルレロと大きく異なる。
「l」音を出す時、日本語の「ラリルレロ」より子音の音を長く出し続けると、「l」の音に近くなる。日本語の「ラリルレロ」のように舌で完全に息を止めてしまうと、「l」の音を出しつづけることはできない。
「l」と「r」
"たくさんの「l」" で説明した「オ」や「ウ」にも似た音になった「l」と、「r」の音を混同しやすい。「l」の音として、日本語の「ラリルレロ」の音を期待していると聞き取りに失敗する。それをうまく聞き分けるコツは.... なんだろう?
たくさんの「p」
同じpで表されるが、じつは複数の発音がある。聞き取りではあまり問題にならない?
「s」と「th」と「ス」☆
th の発音 [θ] は前歯で舌を挟むようにして発音する。ネイティブスピーカーは舌を上の歯茎にあて、舌を出さずに発音するみたい。日本人以外の非ネイティブは、thの音は tに似ていると認識していて、実際ネイティブスピーカーも、thingをtingと発音する訛りは認識できるけど、singと訛ると認識できなくなるそう だ。濁ったth [ð] においても、thatをdatと発音しても通じるが、zatと発音すると全く通じない。thの音は、tの音に似た、短かい音。
s の音 [s] は、日本語の「ス」より遥かに強烈な音。日本語の「ス」はこれだけ大きく長くは発音しない。耳を済まして英語を聞いてみると、s や z の音が非常に耳に付くことに気がつくと思う。
聞き取りで迷ったときは、この強烈さを手がかりにしても良いかも。
「b」と「v」☆
聞き分けのコツは?「b」と「v」が無声音となった「p」と「f」を聞き間違えることはないだろう。音が濁っていても(有声化)していても、その違いは同じはず。
「b」は「ビー」と(?)するのに対して、「v」は下唇をかんで「ヴィー」と発音しよう。
単語の先頭にきた「b」や「p」の音は、一旦完全に息を止め、息を蓄えてから一気に放出するために、爆発力(?)がある。
「ン」と「n」と「m」と「ng」
日本語では、「n」、「m」、「ng」の音を全て「ン」音として扱う。実際、それらに違いがあることにも気が付いていない。意識的に区別して発音しよう。以外と「ng」の発音を多用している。意識的にnの音を出そう。NとMの違いはNは口をあけて「エン」とMは口を閉じて「エン」と発音する。「エヌ」、「エム」とはやはり違う。
「f」と「th」
「f」と「th」の聞き分けが難しいことがある。どちらも摩擦音で、実は思ったよりも似た音である。叫んだり歌ってるときだと、fとthはネイティブでも区別つかないことあるらしい。
母音と半母音
「i」と「y」と「イ」
ear と year は、どこが違う?[iər]と[jiər]。日本語には、ya yu yo はあるが、yi の音は無い。
日本人が普通に発音するとearの音になる。(iの音なので、日本語のイより少しエの音に近い)
yearの出だしはもっと口の中を緊張させた音。子供が喧嘩したときの「イーだ」のイーの音が近いかも。ぎりぎり「ギー」という音にならないだけで、殆ど「ギー」という声になる直前。
earとyearの前に、子音で終る単語が来た時の発音を聞き比べてみると、音の違いが分かりやすい。
「w」と「ウ」と「u」
wood と ウッド。wの音は、ウよりももっと口を細めたひょっとこの口から出す。「u」の音は、結構「オ」の音に近い。例えば hook は、「フック」よりもむしろ「ホック」のように聞こえる。
4つの「ア」☆
米国の標準発音では、 ə と ʌ の音は実は良く似ています。 ə を強く短く発音すると ʌ の音に近くなる。(ただし、英語が話される地域によってはかなり異なる音)
æ のあとに m か n が来る単語では、「エ」の音色がより強くなる。話者によっては「イ」の音も混じる。 can't:ケェァnt For example:For イグズィエァmple Alabama:アラビィェァマ
「イ」と「i」と「エ」と「i:」
「i」の発音は、「イ」ではない。結構、「エ」の音に近い。 like it は、ライケットのように聞こえる。「i:」の発音は、「イー」の音に近い。(「イー」よりも少し頑張っている感じはあるが)
二つの音が並んだ台詞を聞くと、発音の違いが良く分かる。
「オー」と「ɔ:」と「ou」
日本語では、「オー」と「オウ」は区別しないため、脳内で同じ音と認識してしまうことがある。[ou]と発音する単語は、日頃から意識して発声しておくと良さそうだ。ちなみに、goは[gɔ:]でなく[gou]、oldは[ɔ:ld]でなく[ould]。 allは[oul]でなく[ɔ:l]
長母音「ɔ:」とcot-caught merger
以前から、米語の発音では、英英語の発音中、短母音の[ɔ]が使用されている箇所で代わりに[ɑ]を使用してきた。
例: lot 英英語発音 /lɔt/ 米語発音 /lɑt/
ところが長母音についても20世紀の後半になって中西部を中心に長母音の [ɔ:] を [ɑ:]と発音する人が急速に増えてきた。この現象は、cot-caught mergerと呼ばれており、現代の米語発音の特徴の一つとなっている。[ɔ:] を [ɑ:]と発音する人はまだ全人口のうち4割程度と言われているが、アニメの吹き替えでも、この発音変化は頻繁に耳にするようになってきている。英和辞典の発音表記では、大修館書店のジーニアス系がcot-caught merger変化後の発音を併記しているが(参考文献参照)、それ以外の辞書ではまだ従来の発音しか掲載されていない場合が多いので、発音を調べる場合は注意したほうが良いだろう。
cot-caught mergerの例:
なお、どのキャラクタがcot-caught merger後の発音で話しているか注意して聞いてみるのも面白いかもしれない。
参考文献:
変わりゆく英米の英語発音を追って (改訂のポイントのうち②がcot-caught mergerに相当)
短母音と長母音/二重母音
音節
ストレスのある短母音で終わる音節/単語はない。この短母音の後にはかならず子音が置かれ、短母音と一緒に同じ音節を作る。二重母音
二重母音のうち二つ目の母音は軽く発音される。英語には無い音
促音
日本語の小さい「ッ」 の音は英語には無い。次のようなカタカナ表記を良く見かけるが、実際には「ッ」の音は存在しない。「ふ」
ローマ字では、「Fu」と記述されることが多いが、かなり異なる音。らりるれろ
英語ネイティブの人には、Da Di Du De Do に近く聞こえるそうだ。