serial experiments lain (Japanese) > 6. KIDS
女の声:
人と人が繋がれば、微かな声だって大きくなるわ。
人と人が繋がれば、命だって長くなる。だから・・・
父:
玲音、入るよ
父:
玲音・・・
玲音:
ありがとう
でも、そこのレジスタだったら、もうとっくに検証してあるよ。
玲音:
おかしい、それ!
玲音:
そうだね。次世代プロトコルが早く決まればいいのにね。
そうしたら、あたしだって・・・
玲音:
ね、あなたたち、どうしてあたしにそんなに親切にしてくれるの?
玲音:
そんな事思ってない。ただちょっと不思議っていうか。あたし、友達って少ないから。
玲音:
ありがとう、ナイツのみんな。
玲音:
そう、そう・・・
麗華:
随分勉強熱心だね
玲音:
え?
ありす;
ね、玲音、最近また戻っちゃったみたい
樹莉:
またあたし達と遊ぼうよ。一人ぼっちばっかじゃ暗い人生になっちゃうぞ
玲音;
うん、でも、一人じゃないよ
ありす:
え?だれ?
玲音:
みんなが来てくれるの。あ、そうじゃなくて・・・
私が行くのかな
麗華:
なーんだ、ワイヤードのこと?ネットパルなんて所詮友情なんか生まれないもんよ。
ありす:
変なとこで麗華って古いよね
樹莉:
古いよね
麗華:
いいよ、別に古くたって。
でもさ、玲音、どんなとこと付き合ってんの?
玲音:
ひ・み・つ
樹莉:
えー!
麗華:
もったいぶって!
樹莉:
いちゃいなよ!
ありす:
ほら、これなら似合う
麗華:
え、うそ、やめた方がいい
樹莉:
あたしこっちの方がいいと思う
ありす:
えー、絶対こっちだよ!ね、玲音?
樹莉:
ねー、ねー、こないだのお店行こうよ。今日は三十分アイス食べ放題なんだって。
麗華:
もう!
樹莉:
お腹空いたー!
麗華:
あれ?
ありす:
何?どうしたの?
樹莉:
何、あの子
麗華:
何だろうね
樹莉:
早く、いこいこっ
ありす:
行くよ、玲音
ありす:
玲音、どう――!!
うそ!
男:
何だよ、あれ!
女:
いやだ!
ありす:
玲音――・・・
母:
最近帰りが早いのね。
代わりに玲音の帰りが近頃遅いのにね。
推薦取れそうなの?
帰ってきた。
ニュースアナウンサー:
東京の空に異常現象が発生し
この現象に恐怖する街の人々は不安を募らせています。
これは何者かによる悪質ないたずらなのか?
単なる自然現象なのか?それとも人為的な-
玲音:
ハロー、NAVI
NAVI:
ハロー、玲音
玲音:
コネクト、ワイヤード
口:
あんたか、玲音ての?
大したもんだね、そこまでリアルワールドの姿をメタファライズして、このワイヤードに来れるとは!
玲音:
チェシャ猫気取り
口:
気取るも何も。
俺のユーザーレベルじゃ、これが精一杯なのさ。
耳だけの奴の方が多いんだ。
それに比べりゃ増しだろう?
玲音:
無駄口はいい。早く情報を
口:
(笑)玲音を助けた。それだけでここらローカルじゃ俺は英雄だ。
玲音:
ノイズの多い奴。小学生に流行ってる遊び
口:
遊び?子供の遊びなんていくらだってある
玲音:
とろい奴
口:
あれを遊びだっていうのはあんたの直感か
玲音:
子供には何だって遊びになるんだよ。
口:
リザルトを呼び寄せたのか。
なるほど、この人なら答えを知っているかもしれない。
玲音:
子供殺しの科学者。
口:
さすが玲音だ。自分でサーチしちまった。
リアルワールドじゃ個室病棟で死を待つただの老い耄れ。
俺は手伝ったんだぜ。少しはね。
キッズって聞いてみな
玲音:
もう分かってる。道案内にもならないチェシャ猫。
ホジソン教授、あなたの番よ。教えてくれるわね
ホジソン:
随分生々しい姿だね、お嬢さん
玲音:
キッズって?
ホジソン:
ああ、何と優しい時間だろう。リアルワールドの肉体が朽ちるまで私はここですっと心安らかに過ごしていたい。
玲音:
何が起こっているか知っているでしょ?キッズって何?
ホジソン:
美しい時間・・・永遠のような静けさ
玲音:
ホジソン教授、十五年前の実験データを見せて
ホジソン:
私は子供達を危険に晒すつもりはなかったんだ。
玲音:
十五年前のことじゃない。今、子供達の間で流行っている遊び。あれは教授の実験の再現じゃないの?
ホジソン:
誰かがゴミ捨て場を漁ったんだろうよ。私は全てのデータを消したつもりだったが・・・
玲音:
ケンジントン実験のこと、教えて
ホジソン:
サイ、超心理的な能力は、大抵の子供は極微弱ながらも持っているものだ。
超能力という大それたものじゃない。
ちょっとした勘だとか、コインを曲げるといった程度の物理力。
玲音:
この頭についてるのは何?
ホジソン:
アウターリセプターと私達は読んでいた。それをあれが受ける。
これがキッズだ。一つ一つ微弱でも、子供達のその力をもし束ねることは出来れば・・・
玲音:
何を期待したの?
ホジソン:
予測のつかないことだ。それが見たがったんだ、お嬢さん。
玲音:
何をさせたの?
ホジソン:
仮説をただ証明することだけが科学ではない。私はそう考えていた
玲音:
そうじゃなくて!ふ――で、子供達のことは考えなかったんだ。
ホジソン:
そう、仰る通り。アウターレセプターが受容した微弱な脳の電磁波をコンヴァートする、一種の脳の一部の機能だけを肥大させたのは、KIDシステム、キッズというものの正体さ。
玲音:
子供達のサイが投合された時にどれほどのエネルギーが動いたのか。
もういや!もう、いい!
ホジソン:
私はキッズを二度と復元出来ないように粉砕したよ。
しかし、どうやらあの機会の設計図面はワイヤードのどこかに流れ、時間の澱の中に沈殿していたようだ。
玲音:
それを誰かが見つけたんだ。
ホジソン:
しかも、アウターリセプターなど使わずして現象を引き起こせるようにアップデートまでしてね。
エミュレーションであそこまで広範囲に影響を及ぼせるとは実に優秀だと言わざる
玲音:
それしか思わないの?
もう子供なんてどうなってもいいの?
ホジソン:
私が何を思ったところで、あの子たちがリアルワルドに帰ってくるわけではないかれね。
ましてや、今の子供達の事となると
玲音:
かってなもんね。で、今それを使っているのは?
ホジソン:
お嬢さん、私は喋りで疲れてしまった。あなたに会えてよかった。
あなたがワイヤードで何をしたいのか、どういう存在になろうとしているのか知りませんが、あなたは強いですよ。とてつもなく強い。
もしもこのワイヤードに神がいるのだとしたら、あなたは祝福された子供です。
玲音:
あたしは,あたし別に・・・
ホジソン:
キッズをエミュレートをしているいたずらものどもの強さと別種の強さはどこからくるのでしょうね?
玲音:
いたずらもの?
あ!
ホジソン:
それじゃ、私は失礼させてください。少々草臥れました。
肉体の残り火の時間がなくなりました。
私の望みも適った・・・
玲音:
・・・ナイツ。
玲音:
うるさい!
あんたたち、何なの?
どうしてあたしに色々教えようとしてたのよ?
あたしもあんたたちのおもちゃだったの?全部遊びなの?何がしたいの、子供を使って?
ただ面白いから?
自分達に出来て面白ければ何でもやるんだ?
だったらただのサルだ!
どうして声がないの?誰も答えないの?
玲音:
あいつら・・・そうか!
玲音:
あんたたち!
あんたたちがナイツね?
そうなんでしょう?ナイツなんでしょう?
MIB1:
伏せなさい。
玲音:
え?
玲音:
何なの!?
MIB2:
あなたの部屋の冷却システムだ。
玲音:
え?
MIB1:
冷却システムにパラサイトボムを送り込んだのでしょう。
玲音:
人事みたいじゃない。
MIB1:
私達じゃない。
玲音:
じゃあ、誰よ?
誰がやったのよ!?
MIB1:
ナイツです。
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人と人が繋がれば、微かな声だって大きくなるわ。
人と人が繋がれば、命だって長くなる。だから・・・
父:
玲音、入るよ
父:
玲音・・・
玲音:
ありがとう
でも、そこのレジスタだったら、もうとっくに検証してあるよ。
玲音:
おかしい、それ!
玲音:
そうだね。次世代プロトコルが早く決まればいいのにね。
そうしたら、あたしだって・・・
玲音:
ね、あなたたち、どうしてあたしにそんなに親切にしてくれるの?
玲音:
そんな事思ってない。ただちょっと不思議っていうか。あたし、友達って少ないから。
玲音:
ありがとう、ナイツのみんな。
玲音:
そう、そう・・・
麗華:
随分勉強熱心だね
玲音:
え?
ありす;
ね、玲音、最近また戻っちゃったみたい
樹莉:
またあたし達と遊ぼうよ。一人ぼっちばっかじゃ暗い人生になっちゃうぞ
玲音;
うん、でも、一人じゃないよ
ありす:
え?だれ?
玲音:
みんなが来てくれるの。あ、そうじゃなくて・・・
私が行くのかな
麗華:
なーんだ、ワイヤードのこと?ネットパルなんて所詮友情なんか生まれないもんよ。
ありす:
変なとこで麗華って古いよね
樹莉:
古いよね
麗華:
いいよ、別に古くたって。
でもさ、玲音、どんなとこと付き合ってんの?
玲音:
ひ・み・つ
樹莉:
えー!
麗華:
もったいぶって!
樹莉:
いちゃいなよ!
ありす:
ほら、これなら似合う
麗華:
え、うそ、やめた方がいい
樹莉:
あたしこっちの方がいいと思う
ありす:
えー、絶対こっちだよ!ね、玲音?
樹莉:
ねー、ねー、こないだのお店行こうよ。今日は三十分アイス食べ放題なんだって。
麗華:
もう!
樹莉:
お腹空いたー!
麗華:
あれ?
ありす:
何?どうしたの?
樹莉:
何、あの子
麗華:
何だろうね
樹莉:
早く、いこいこっ
ありす:
行くよ、玲音
ありす:
玲音、どう――!!
うそ!
男:
何だよ、あれ!
女:
いやだ!
ありす:
玲音――・・・
母:
最近帰りが早いのね。
代わりに玲音の帰りが近頃遅いのにね。
推薦取れそうなの?
帰ってきた。
ニュースアナウンサー:
東京の空に異常現象が発生し
この現象に恐怖する街の人々は不安を募らせています。
これは何者かによる悪質ないたずらなのか?
単なる自然現象なのか?それとも人為的な-
玲音:
ハロー、NAVI
NAVI:
ハロー、玲音
玲音:
コネクト、ワイヤード
口:
あんたか、玲音ての?
大したもんだね、そこまでリアルワールドの姿をメタファライズして、このワイヤードに来れるとは!
玲音:
チェシャ猫気取り
口:
気取るも何も。
俺のユーザーレベルじゃ、これが精一杯なのさ。
耳だけの奴の方が多いんだ。
それに比べりゃ増しだろう?
玲音:
無駄口はいい。早く情報を
口:
(笑)玲音を助けた。それだけでここらローカルじゃ俺は英雄だ。
玲音:
ノイズの多い奴。小学生に流行ってる遊び
口:
遊び?子供の遊びなんていくらだってある
玲音:
とろい奴
口:
あれを遊びだっていうのはあんたの直感か
玲音:
子供には何だって遊びになるんだよ。
口:
リザルトを呼び寄せたのか。
なるほど、この人なら答えを知っているかもしれない。
玲音:
子供殺しの科学者。
口:
さすが玲音だ。自分でサーチしちまった。
リアルワールドじゃ個室病棟で死を待つただの老い耄れ。
俺は手伝ったんだぜ。少しはね。
キッズって聞いてみな
玲音:
もう分かってる。道案内にもならないチェシャ猫。
ホジソン教授、あなたの番よ。教えてくれるわね
ホジソン:
随分生々しい姿だね、お嬢さん
玲音:
キッズって?
ホジソン:
ああ、何と優しい時間だろう。リアルワールドの肉体が朽ちるまで私はここですっと心安らかに過ごしていたい。
玲音:
何が起こっているか知っているでしょ?キッズって何?
ホジソン:
美しい時間・・・永遠のような静けさ
玲音:
ホジソン教授、十五年前の実験データを見せて
ホジソン:
私は子供達を危険に晒すつもりはなかったんだ。
玲音:
十五年前のことじゃない。今、子供達の間で流行っている遊び。あれは教授の実験の再現じゃないの?
ホジソン:
誰かがゴミ捨て場を漁ったんだろうよ。私は全てのデータを消したつもりだったが・・・
玲音:
ケンジントン実験のこと、教えて
ホジソン:
サイ、超心理的な能力は、大抵の子供は極微弱ながらも持っているものだ。
超能力という大それたものじゃない。
ちょっとした勘だとか、コインを曲げるといった程度の物理力。
玲音:
この頭についてるのは何?
ホジソン:
アウターリセプターと私達は読んでいた。それをあれが受ける。
これがキッズだ。一つ一つ微弱でも、子供達のその力をもし束ねることは出来れば・・・
玲音:
何を期待したの?
ホジソン:
予測のつかないことだ。それが見たがったんだ、お嬢さん。
玲音:
何をさせたの?
ホジソン:
仮説をただ証明することだけが科学ではない。私はそう考えていた
玲音:
そうじゃなくて!ふ――で、子供達のことは考えなかったんだ。
ホジソン:
そう、仰る通り。アウターレセプターが受容した微弱な脳の電磁波をコンヴァートする、一種の脳の一部の機能だけを肥大させたのは、KIDシステム、キッズというものの正体さ。
玲音:
子供達のサイが投合された時にどれほどのエネルギーが動いたのか。
もういや!もう、いい!
ホジソン:
私はキッズを二度と復元出来ないように粉砕したよ。
しかし、どうやらあの機会の設計図面はワイヤードのどこかに流れ、時間の澱の中に沈殿していたようだ。
玲音:
それを誰かが見つけたんだ。
ホジソン:
しかも、アウターリセプターなど使わずして現象を引き起こせるようにアップデートまでしてね。
エミュレーションであそこまで広範囲に影響を及ぼせるとは実に優秀だと言わざる
玲音:
それしか思わないの?
もう子供なんてどうなってもいいの?
ホジソン:
私が何を思ったところで、あの子たちがリアルワルドに帰ってくるわけではないかれね。
ましてや、今の子供達の事となると
玲音:
かってなもんね。で、今それを使っているのは?
ホジソン:
お嬢さん、私は喋りで疲れてしまった。あなたに会えてよかった。
あなたがワイヤードで何をしたいのか、どういう存在になろうとしているのか知りませんが、あなたは強いですよ。とてつもなく強い。
もしもこのワイヤードに神がいるのだとしたら、あなたは祝福された子供です。
玲音:
あたしは,あたし別に・・・
ホジソン:
キッズをエミュレートをしているいたずらものどもの強さと別種の強さはどこからくるのでしょうね?
玲音:
いたずらもの?
あ!
ホジソン:
それじゃ、私は失礼させてください。少々草臥れました。
肉体の残り火の時間がなくなりました。
私の望みも適った・・・
玲音:
・・・ナイツ。
玲音:
うるさい!
あんたたち、何なの?
どうしてあたしに色々教えようとしてたのよ?
あたしもあんたたちのおもちゃだったの?全部遊びなの?何がしたいの、子供を使って?
ただ面白いから?
自分達に出来て面白ければ何でもやるんだ?
だったらただのサルだ!
どうして声がないの?誰も答えないの?
玲音:
あいつら・・・そうか!
玲音:
あんたたち!
あんたたちがナイツね?
そうなんでしょう?ナイツなんでしょう?
MIB1:
伏せなさい。
玲音:
え?
玲音:
何なの!?
MIB2:
あなたの部屋の冷却システムだ。
玲音:
え?
MIB1:
冷却システムにパラサイトボムを送り込んだのでしょう。
玲音:
人事みたいじゃない。
MIB1:
私達じゃない。
玲音:
じゃあ、誰よ?
誰がやったのよ!?
MIB1:
ナイツです。