Part 01: ……いつの頃から、何をきっかけにして自分がこうなったのかは昔のことなので、よく覚えていない。 ただ、気がついた時には取り返しがつかず、引き返すことなどできないほどの「悪」に染まっていた。 鉄平: ああぁん、何じゃいおどれは!わしに因縁つけよってん、ええ度胸やんのお! 鉄平: じろじろ見よんな、このダラズがっ!文句あるんなぁ、相手になってやるんね! 町を歩き、誰かと目線が合うたびにそう凄んでは威嚇し……自分が強者であることを見せつける。 常に弱い者を探し、とことんまでつけこむ。道ですれ違ったやつが怯えて目をそらすたび、えもいわれぬ快感を覚えて悦に浸る……。 たまに、徒党を組んでもかなわないやつと出くわすこともあったが……そういう時はこちらを認識される前に、身を隠してやり過ごす。 ……実に情けないと理解しているが、負けた姿を人前にさらせば全てを失う。虚飾された矜持が、わしの支えだった。 友人と呼べるやつなど、一人もいない。仲良くつるんでいるように見えても、常にお互いが相手を出し抜こうとしている。 口うるさい女房とはすっかり冷え切って、互いに罵り合う関係だ。……最近は、顔を合わせるのも厭わしい。 キャバで知り合った女とは、わりといい仲だと思っていたが……近頃つれなくなった気がする。他に好きな男ができたのかもしれない。 ……本当に、わしはクズの嫌われ者だ。誰に言われなくても、自分がよくわかっている。 だからこそ、現実から目をそらすつもりで小さな世界に閉じこもって外に吠え続ける、野良犬のような暮らしを送っていた。 鉄平の兄: ……鉄平。お前もそろそろ、身を落ち着けた暮らしをしてみたらどうね? 何度目か、金の無心も目当てにして兄貴と酒を飲み交わした時……そんなことを言われたことがあった。 兄貴は、強い男だった。腕っぷしはもちろんだが大勢を相手にしても決して怯まず、弁も立った。 怒声をあげながらも、相手の出方から弱みを見つけだそうと常に油断なく窺う……そんな冷静さを持っていた。 ただ吠えるだけのわしとは違い、怒りを計算して効果的に使い分けることができる懐の深さ……。 そんな感じだからこそ、兄貴を慕うやつは結構いて、ある意味で人望があったと思う。 雛見沢にダム計画が立ち上がった時などは賛成派のリーダーとして国のお偉方と交渉し、少しでもいい条件を引き出そうと活躍した。 それと同時に、園崎家をはじめとした反対派に対しても一歩も譲らず……村を二分するほどの勢力をまとめ上げた。 ……園崎家の連中にとっては、さぞかし目障りな存在だっただろう。だがわしは、そんな兄貴を凄いやつだと尊敬していた。 鉄平: (わしなんぞは、園崎家の強面な連中と町で出くわしただけでも、足がすくんじまうのに……) なんで兄貴は、そこまで覚悟を決められる?……臆病な上に頭も悪いわしにはそれが不思議で、なによりも羨ましくて仕方がなかった。 だから、わしは……酒に酔った勢いに任せて、その理由を聞いてみることにした。 すると兄貴は、武骨な顔に似合わないような照れ笑いを浮かべながら「誰にも言うなよ」と前置きをしてから、穏やかに話していった。 鉄平の兄: わしも、独り身だったらここまで粘っとらん。正直園崎の連中に立ち向かうんは腰が引けて、賛成派のやつらに頼られるのも面倒なんね。 鉄平の兄: だがな、……今のわしには大切な家族がおるんね。そいつらが幸せになるためなら、何でもしたいん……その一心なんね。 鉄平: 家族……って、血のつながらんガキ2人を連れたあの女のことなんね? 思わず口にしてから、しまった、と後悔した。なぜなら以前、兄貴と一緒になった「彼女」のことをそう言って、死ぬほど殴られたことがあったからだ。 ……しかし、その時の兄貴は上機嫌だったせいか特に咎めることなく、ぬるくなったビールをぐい、と飲み干しながら笑って言った。 鉄平の兄: だっはっはっ、なかなか悪いモンじゃないんよ。今までかなり苦労を重ねてきたんでんのお、肝が据わったいい女なんね。 鉄平の兄: それにな、連れ子の兄妹もかわいいもんじゃい。前の父親どもがあんま良くなかったせいで、多少とっつきづらいのが難点なんね……。 鉄平の兄: あれだけ仲がいいんじゃ、悪い子には見えん。ゆっくり時間をかけて、付き合っていくんね。 鉄平: ……そうやんね。 あまり率直に思ったことを口にするのはまずいと思い、わしはそれだけを呟く。 これまでずっと独り身で自由に生きてきた男が、ガキのために骨身を惜しまず尽くす……。 なんだか兄貴らしくもあり、また兄貴らしくもないというのがわしの本音だった。 鉄平の兄: だから、お前も自分以外の大事なもん見つけたらどうやんね?たとえば、わしのように子どもなんての……。 鉄平の兄: すったらん、わしの気持ちもよぅわかると思うんね。 鉄平: そう言いよっても……家に帰っても、最近はあのババァから嫌味だの言いよってん、けったくそ悪い気分になるだけやんね。 鉄平: それに、この歳にもなってガキ……?考えただけでも、ぞっとするわい。 呟きながら、頭の中にはあの口うるさい玉枝の顔が浮かんできて、……胸がムカムカとしてくる。 にしても、わしも同じように女房を持ち……兄貴より早く「家族」というものを知っているはずなのに、この違いはどうだ。 これは、わしが家族を大事にしようという気持ちのなさが生み出した報いなのか。それとも、何かが足りないせいなのか……? 答えが思いつかず、わしはさらにグラスを傾ける。……今夜の酒は、あまり美味いとは思えなかった。 Part 02: ……それから、数年後。 村を挙げての反対運動を重くとらえた国の連中が、とある「事件」をきっかけにダム建設計画を見直すという決断を下した。 それは、兄貴たち賛成派にとっては敗北宣言にも等しいもので……やつらは急速に勢いを失くしていった。 リーダー格だった兄貴は、裏切者として村の大半から白眼視される扱いを受け……仲間の賛成派の連中も距離を置いていく。 『北条に脅されて、仕方なく従っただけだ』 『俺たちは、あいつらに騙されていたんだ』 こぞって皆、兄貴に責任を押しつけた。たとえ卑怯であっても、雛見沢で継続して生活を営むためには仕方がなかったのだ。 ……かくいうわしも、そのひとりだ。嫌われ者であっても疎まれたとあっては、生きていくために色々と支障が出る。 兄貴に対して悪いという、後ろめたさはあった。だが、わしは兄貴のように自分以外の人間を守ろうという覚悟など持ちあわせていなかった……。 ……そんな兄貴たち夫婦が事故に巻き込まれた、という知らせを受けたのは、翌年の#p綿流#sわたなが#rしの翌日。 唯一の肉親ということで、身元確認に警察署へ呼び出されたわしは、そこで変わり果てた兄貴と対面することになった。 鉄平: ……兄貴……っ……。 警察の話によると、兄貴は展望台の手すりが壊れていたことで川に転落したのだという。 流される途中で、岩や川底に何度も身体をぶつけたらしく……それはもう「人」として最低限の原形しかとどめていなかった。 鉄平: …………。 涙は、出なかった。ただ、胸の真ん中あたりにぽっかりと穴が開いたような……喪失感があった。 鉄平: (仲間のため、家族のためにあれだけ走り回っていたのにのぅ……) 自分以外のやつのために頑張った結果が、これか。……さすがのわしも、哀れを覚えずにはいられない。 そして、雛見沢の連中に対する嫌悪が「憎悪」に昇華していくのを、はっきりと胸の内で感じていた。 それから、わしは……警察の立ち合いのもと、何かよくわからない肩書を持った公務員の男から説明を受けることになった。 どうやら……兄貴の「女房」も一緒に転落して、現場の状況から生存はほぼ絶望的だという。 そのため、2人の子どもである兄妹を養子として引き取ることができないか……という相談だった。 鉄平: わしが、2人のガキどもの面倒を見る……っ?すったらん、できるわけないんわ、ボケぇ!! もちろんそれは、「ガキなど迷惑だ」という疎ましさからの怒声であったことは否定しない。 だが……それとは別にわしは、自信がなかったのだ。 鉄平: (このわしに、親など務まるとでもこいつらは思っているのか……?!) 兄貴と違って定職につかず、遊び歩いてはギャンブル、酒、女。そして金に困ると誰かにすがって巻き上げ、せびり取る……。 長い間、自分のことしか考えずに生きてきたのだ。そんな人間を親代わりなど、正気の沙汰ではない。 しかもこいつらは、わしが何か問題を起こせば嬉々とした顔で飛んできて、理由ができたと言わんばかりに牢屋へぶち込もうとしてくるだろう。 鉄平: (わしを犯罪者に仕立て上げようと、厄介を押しつけるつもりかいね……冗談やんね!) そう察したわしは、差し出された書類を見ようともせずつき返し、「嫌っちゅうとんがわからんかあ!」と首を横に振って拒絶する。 ……が、さすがというべきか公務員の連中はそんなわしの反応も想定済みだったようで、別の方向から説得をせんと続けていった。 職員: 実はもう、奥さん……玉枝さんには相談済みでして。喜んでお預かりするという同意をもらっています。 鉄平: なっ、玉枝が……?! ありえん、頭でも打ったのか?あの守銭奴でケチの権化のようなババァが、そんな仏心を出すとはとても信じがたい。 が……その疑問は、すぐに解消された。なんでも兄夫婦には保険金があり、かなりの金が保護者の懐に入るのだという。 鉄平: (あのケチ女が、それを見過ごすはずもないってことか……) ……まぁいい。どうせあの家にわしは、ほとんど寄り付かなくなっていたのだ。 金だけをもらって、興宮で暮らす……まぁ悪いものじゃない。その分ガキの面倒は、玉枝に見させよう。 鉄平: (……ガキの世話なんて、まっぴらだ) 兄貴には申し訳ないが、わしはあんなふうに家族愛を持つことなんて絶対にできやしない。 だから、書類にサインをしている時も兄夫婦の子ども2人がどんな顔をしていたか……頭に思い描いたりすることもなかった。 Part 03: そんな感じだからわしは、はなから父親なんて自分の性には合わないと思っていた。諦めるというより、努力さえ考えたくなかった。 …………。 だが、実際にやってみると……意外にそうでもなかったことを思い知らされた。 鉄平: おぉ沙都子、今帰ったんねー! 沙都子(私服): お帰りなさいまし、叔父さま。あらあら、すごい数のお酒と食べ物ですわねぇ。これ全部、パチンコの景品ですの? 鉄平: がっはっはっはっ、そうやんね!出るわ出るわで大当たり! 沙都子が好きなチョコ菓子もほれ、この通りや! 沙都子(私服): ありがとうですわ、叔父さま。……でも私、こんなにお菓子をいただいたらあっという間に虫歯になってしまいましてよ。 鉄平: がはははっ! そう思って日持ちのするものを選んできてやったわ。仲のえぇやつらと分けて、ちょっとずつでも食べんね! 沙都子(私服): お気遣い感謝しますわ、叔父さま♪……あ、でもこれだけ大勝ちしたからといってあんまり深みにはまらないでくださいましね? 鉄平: なんの、心配は無用じゃ!お前との約束通りパチンコに使うのはここまで、と額を決めておるからのぅ。 鉄平: それにな、沙都子が教えてくれた釘の配列を注意して台を選ぶっちゅうのをしたら……大損することが圧倒的に減ってきたんよ! ……実際、その通りだった。釘の配列次第で玉の入り方が変わるなんて、今まで考えたこともなかった。 しかも、額と時間を制限したおかげで欲張って勝ち分を吸い取られることもなくなり……結果的に勝率が上がっていたのだ。 鉄平: ほんに、沙都子は勝負師じゃなぁ~!わしはどうも熱くなってしまうけぇ、こういうやり方があるなんて知らんかったわ。 沙都子(私服): 勝負事は全て、トラップと同じ考え方ですわ。熱くなった方が負ける……つまり、相手から思考する心の余裕を奪うことが重要ですの。 沙都子(私服): ですので、その裏をかけばおのずと必勝法も見えてくる……それが、発想の転換でしてよ♪ 鉄平: な、なるほどのう……!わしは頭が弱いけぇ、そこまで深く考えることは今までなかったわ……。 沙都子(私服): をーっほっほっほっ、ご謙遜を!それをきちんと実行できる叔父さまこそ、とても理知的なお方だと私は思いましてよ。 鉄平: っ……そ、そうなんね……? 自分のことを肯定されたことが嬉しくて、年甲斐もなく照れくさくなる。 ……思えば、去年死んだ女房にさえわしは褒められたことがなかった。いつも罵られて、口げんかばかりだった。 遊んでいる暇があるならもっと働け、稼げ。家事ぐらい手伝ったらどうだ。見かけがどうの、素行がどうの……。 わしも、このままではダメだと思っていた。歳を取ればとるほど、まっとうな道に戻るのが難しくなるということもよくわかっていた。 しかし、……わからなかった。だったらわしは、どうすればいい?何をすれば変われる? 良くなる? その答えを教えてくれたのが……沙都子だった。 沙都子(私服): 大丈夫ですわ、叔父さま。『過ちては改むるに憚ること勿れ』のことわざ通り、変わろうと思う気持ちがまず大切ですのよ。 沙都子(私服): 少しずつ、ひとつずつ……無理のない範囲で努力を続けることで、道が開けていくものでしてよ。 鉄平: 沙都子……っ……。 ……そう言ってもらえた時、わしは救われたと思った。本当に嬉しくて、心底ありがたかった。 だから、努力した。沙都子の言う通り少しずつ、ひとつずつ。 まず、遊びに使う金と時間に制限をつけた。次に酒を飲む日と、飲まない日を決めた。 それを続けていると、不思議なことに身体が軽くなって、動きやすくなって……。 だから週に1度、バイトを入れてみた。そしてその金で、酒を買って飲んだら――。 鉄平: うまい……なんちゅう美味さじゃ……! 快楽や逃避を目的に飲んでいた酒とは明らかに違う、喉を潤す清々しさ。飲み慣れたいつもの安酒のはずなのに……? 努力の味を知ってからは、ますます頑張った。そんなわしのことを、沙都子は毎日のように励ましてくれた……。 沙都子(私服): 叔父さまが必死に頑張っていることは、この私がしっかとこの目で見ておりましてよ。 沙都子(私服): だから、誇りを持ってくださいまし。叔父さまは私の自慢の義父なんですから……。 その言葉が、どれだけわしの心を奮い立たせてくれたか……おそらく他の誰にも、理解してはもらえないだろう。 だが、それでもいい。娘同然に大切で愛おしい存在にそう言ってもらえるだけで、わしは十分……。 …………。 しかし、村の連中は……そんなわしを認めなかった。いや、ハナから決めつけていた。 民生委員: ……北条鉄平さん。あなたは北条沙都子さんを家の中に閉じ込め、家事を強制的に行わせているそうですが……事実ですか? 鉄平: あぁん……? お前ら、何言っとるんね!わしが沙都子に、そんなひどい仕打ちするわけないっちゅうねん! ……学校に行かないのは、沙都子の希望だった。最近学力が思ったように伸びず、それをからかわれるのが嫌になったというのだ。 鉄平: (#p雛見沢#sひなみざわ#rのやつら……兄貴たちだけでなく、その娘までイジメ倒そうっちゅう魂胆か!) 兄貴たちが死んだ時に抱いた憎しみと怒りが、ふつふつと胸の内に蘇ってくるのを感じる。 鉄平: (……許さん。絶対、やつらの思い通りにはさせん!) 兄貴たちに、わしは何もできなかった。だが、今度こそは絶対に守ってみせる……! その決意と覚悟が、今のわしにはある。たとえ兄貴ほどの力や知恵はなくとも、この強い気持ちで、なんでもやってやる! 鉄平: 沙都子……任せるんね!このわしが、村の連中からお前を絶対に守り通してやるけんの……! 沙都子(私服): っ、叔父さま……! …………。 だから、わしは退かなかった。あのガキ……前原圭一が部屋に入ってきて、沙都子を連れ去るのを目撃して――。 鉄平: ぅらあああぁぁぁあっっ!!沙都子を……わしの大事な娘を、どこに連れて行く気じゃボケェェェェェ!! 圭一(私服): なっ……? ぐわぁぁぁあぁぁッッ!! 鉄平: 沙都子は、どこにもやらん!わしが! このわしが、絶っ対に守り抜いて!幸せにしてやるんねぇぇええッッ!! 大石: まっ……前原さんッ?止めろ、北条鉄平!お前たち、全員で取り押さえろッッ!! 大石: ――っ、ぐはっ……?! 鉄平: やかましゃあ、近づくんじゃないんッ!お前らは、わしらの敵……!全部、ぶち殺しちゃるわぁああぁぁぁあッッ!! 手に持った角材を振るい、叩きつけ……四方から取り囲もうと迫ってくる警官どもを、したたかに殴って倒していく。 ……以前のわしなら、警官の姿を見ただけで震え上がり、下卑た笑みで逃げ隠れていただろう。 だが、今は違う。自分の大切なもののために、わしは戦う……!それを引き換えなら、命だって惜しくない!! 鉄平: 沙都子っ……逃げぇぇッ!誰かに捕まって酷い目に遭わされる前に、ここから逃げるんじゃぁぁぁあぁッッ! 傷だらけになった全身を、返り血や自分の血で真っ赤に染めながら……わしは沙都子を背後にかばい、肩越しにそう叫ぶ。 わしは今日、捕まる……いや、死ぬかもしれん。しかし、せめてこの子だけでも安全な場所まで守り抜いて、連れ出して……ッ!! 沙都子(私服): ……。叔父さま……。 沙都子(私服): ……っ……。 沙都子(私服): ……く、……くくく……! 沙都子(私服): うふふふふふ、ふはははははははッッッ!! 鉄平: っ……? さ、沙都子……?! 沙都子(私服): 素敵でしてよ……叔父さま。私のために十分すぎる働きをしてくださって、本当に感謝しますわ。 沙都子(私服): ですから、これで……。 沙都子(私服): これで私は、本懐を遂げることができましてよ……ッ! 鉄平: ……沙都子? それはどういう――。 ぞっとした悪寒を全身に覚え、わしは振り返って背後の沙都子に問いかける。 そこに立っていた娘同然に想ってき た少女の 目はなぜ  か  あか 沙都子(私服): ……お疲れ様です、叔父さま。そして――さようなら。 …………。 沙都子(私服): ……狭い室内とはいえ、大したものですわね。圭一さんだけでなく、屈強な警察の方々まで倒してしまわれるなんて。 大石: ……っ、……ぐ……。 沙都子(私服): 次は、あなたにやっていただきますわ。せいぜい素敵に、踊ってくださいまし。