KAI-YOU Premium オグマフミヤ 2–3 minutes コラボ曲をやるなら「私自身がシンセサイザーに」 星街すいせい あと、私は歌以外にも絵を描いたり動画をつくったりもするけど、VTuberはそういう色んな能力を一番活かせる世界だとも思う。 落ちたオーディションで、「あなたはマルチに色々できるけど、それはプロになったら他の人に任せちゃえるから、一点特化の人がほしい」「器用貧乏」って言われたことがあって。 「私が持ってる全部の特技を活かせる場所ってなかなかないんだな」「色んな特技があった方が、目立てる場所がいっぱいあっていいのにな」って思ってたんだけど、VTuberの世界では歌も絵も動画づくりも全部活かせる場所だったから本当によかった。 花譜 すいちゃんはすごいマルチに活動しているよね。 ──最近は、花譜さんも配信やラジオなどでトークする機会が増えています。他のVTuberを参考にすることはあるのでしょうか? 花譜 そうですね。確かに、自分が配信する前におしゃべりが上手い人の配信を見て、「私もできる!」っていう気持ちで始めることがあります。 星街すいせい それめっちゃやる! 私も宝鐘マリンの配信を見てから配信すると、謎のバフがもらえる気がするもん(笑)。 宝鐘マリン© 2016 COVER Corp. 宝鐘マリンさん © 2016 COVER Corp. 星街すいせい でも、花譜ちゃんは自分のこと話すのが苦手って言うけど、その話し方も魅力のひとつなんじゃないかな。なかなかいないし、すごくミーハーな言い方だけど「アーティストっぽくていいな」って思う。 私みたいにペラペラしゃべれるよりよっぽどお洒落じゃない? 花譜 えぇー! 本当? 今日もそうだし他の人としゃべる時もいつもそうなんですけど、「次いつ会えるかわからないから絶対に後悔しないように挑もう」って思ってるんです。 でも毎回緊張しちゃって、他の人にしゃべるのを任せちゃうところもあって。そういう無責任さは直したいところなんですよね。 ──こちらとしては、丁寧に言葉を選んでいただいてるのでとても助かっています(笑)。 花譜 確かに、話すまでに時間を要してしまうんですけど、それは言葉を選んでるからなのかな……(笑)? 確かにこういうインタビューの場だと、齟齬なく伝わるようにしっかり考えてるんですけど、友達としゃべる時とかはもっと適当です(笑)。 星街すいせい 今日は配信じゃないから、適当にしゃべっても大丈夫だよ(笑)! 失言してもあとからいくらでも直せるから(笑)! ──ちなみに、もし2人がオリジナルのコラボ楽曲を出すとしたら、どんな楽曲にしたいですか? 星街すいせい えー! どんな曲がいいかなあ……あ、私はとあるアイドル育成ゲームが好きなんですけど。 ──存じ上げております。 星街すいせい そのゲームには色んなアイドルユニットが登場して、それぞれハードロックとかピコピコっぽい感じとか音楽性にも個性が表れてるんですよね。 で、以前そのアイドルユニット同士のコラボ楽曲がリリースされたんですけど、それぞれの得意なジャンルが融合していて、「2つの要素がしっかり合うのがいいな」って思ったんですよ。 そんな風に、私らしさと花譜ちゃんらしさをフュージョンさせたような曲をやりたい! 花譜 どんな感じになるかな? 星街すいせい 私は今まで色んなアーティストさんと曲をつくってきたんだけど、私らしさを一貫して入れたいと思ってるから、ほとんどの楽曲に自分が好きな管楽器を入れてもらってるんだよね。だから、星街すいせいらしさとして管楽器は入れるとして……花譜ちゃんらしさはどう入れようか? 花譜 なんだろう……私は声の芯は変わらないんだけど、曲によって歌い方をちょっと変えて遊んでみたり、好きなアーティストさんの真似をして歌ってみたりするから…………私自身がシンセサイザーになる。 だから、全部私たちだけの声でやりませんか? 星街すいせい うええええ! 歌だけじゃなくて全部私たちだけの声でやるの?!「プラネタリウム」みたいな感じ……!? 花譜 絶対楽しいと思う! 後編予告 VTuber/Vシンガー史上初となる「『THE FIRST TAKE』への出演」「日本武道館公演の開催」を成し遂げた星街すいせいさんと花譜さん。 歌が好きだから歌う──「VTuber/Vシンガーの音楽」がキャズムを超えつつある今、2人の歌姫は、改めてその初期衝動を明かす。 対談インタビュー後編はKAI-YOU Premiumにて7月7日(金)掲載。