炭化する胸元の火傷やけどを見下ろしながら──そしてその傷口の中に消えていくサミイを見ながら、彼女は続けた。

「せめてわたしの胸でお眠りなさい」

 やがて、霧は消えうせた。完全に、この世から。

 振り返ると、オーフェンは完全にぼうぜん自失しているようだった。不敵に笑いかけ、ヒリエッタは彼に言った。

きずあとは、あなたが消してくれるんでしょう?」

 血まみれになった上半身に再びスーツを着直しながら、彼女は満足げに笑ってみせた。